10月の連休は3泊4日の行程で
ひとり北アルプスに行ってきました
遭難するかもと思った長塀尾根
3日目の続きです。
当初の計画より3時間以上も遅れて
ようやく蝶ヶ岳(2677m)までたどり着き、
ここからは長塀尾根(ながかべおね)の
長い長~い下り坂のはじまりです…
登山地図の
コースタイム(休憩含まず)で3時間。
蝶ヶ岳から
この日のゴールである徳沢(1550m)までは
距離で約5km、
標高差は1100mほどあります。
しばらくはなだらかな下りです。
ところどころで現れる
水たまりやぬかるみを避けつつ、
ガシガシ進みます~
途中に池があって
オオサンショウウオがいるらしく、
ちょっと見てみたかったけど
時間がないのでここはスルー!
この日の日没は17:38だったので、
暗くなる前にできるだけ歩いて
距離を稼ぎたかったんですよね
15:20、長塀山(ながかべやま)に到着。
ここまではまあ順調かな
この先、徳沢までの約4kmは
特に目印になるものはないし、
木の根っこや
崩れた丸太のはしごや階段がある
アスレチックのような道が延々と続く
修行のような道です。
朝、常念小屋を出発してから
すでに10時間以上も行動してきていて、
お疲れモードの足には段差がつらい…
しかも、
樹林のなかの登山道なので
暗くなるのが早くてですね…
17:30を過ぎたら
あっという間に真っ暗になりました
ヘッドランプで照らせる範囲は
限られているし、
クマ出没注意のエリアだし、
↑9月下旬に上高地で外国人観光客がクマに襲われてケガしてますしね~
途中で
ライトに反射したっぽい
動物の目を見つけてぎょっとしたり
それでも、
こんな時間に下山するひとは
さすがに誰もいないので、
日没後しばらくは歌をうたったり
徳沢園の晩ごはん、楽しみだな~
とか、
わざとひとりごとを呟きながら
歩いていたんだけど
どんどん闇が濃くなってきてるのに
なかなか進まなくって、
じわじわ心細くなってきました
もくもくと歩いて
ずんずん登山道を下って、
そろそろ30分くらいたったかな?
と思って腕時計をみても
先ほどから5分しか経っていなくて…
時計、壊れてるのか?!
と思ったり
それならと思って
登山地図アプリ「ヤマップ 」で
位置情報を確認してみても、
やはり一向に進んでいないということが
何度もあって…
ほんとに打ちのめされそうでした…
けどね、ヤマップは
めちゃくちゃお役立ちでした
ワタシは基本的には
紙の登山地図を使っていますが、
バックアップとして
ヤマップで地図をダウンロードしています。
↑月2枚までなら無料で使えるんです
正直いって、
今まではあまり使う機会がなくて
便利さを理解してなかったけど、
暗いなかでもスマホを見るだけで
地図と自分の位置がわかるのは
ほんとうに、本当に優れもの
疲れているときは、
理解力も判断力もガタ落ちなので
ぱっと見てわかるってすごく大事だなと。
これからはもっと積極的に
活用していきたいと思ったし、
ヤマップさんが上場したら、
株買って応援したいって思っています
で。
蝶ヶ岳出発時点での予想では、
18:30にはこの日泊まる徳澤園に
到着できる見込みでした。
18:45までに到着しないと
夕飯の提供はできないとも言われていまして。
けどね…
18:30になってもまだまだ先が長い!
幸い、膝が痛いとか、
マメが潰れて歩くのもつらいとか、
動けないほどの疲労困憊ということは
なかったので
それは良かったんですが…
もし、ここで転んで滑落したり
動けなくなったりしたら、
即 遭難事案だよ~
「神奈川県の会社員女性(51)が
北アルプスの蝶ヶ岳を下山中に
転倒・骨折し、救助を要請しました」
とか、
「体力を過信した中高年の無謀登山」
とかって
ニュースで言われたり
新聞に見出しをつけられちゃうよ
ってなことが
ぐるぐると頭を駆け巡る
Majiで遭難する5秒前
↑元ネタはアラフォー以上しか知らないよね?
状況としては
結構ギリギリだっので
一歩一歩、転ばないことだけを
考えて歩きました
この時間までにチェックインしないと
夕ご飯が提供できないと言われていた
18:45が迫る頃、
ようやく目線の先の木々の間に
徳沢のテント場の灯りが
いくつか見えてきて、
めちゃくちゃ安心しました
どうにかこうにか下山できて
徳沢にたどり着いたら、
黄色やオレンジなど
灯籠みたいなやわらかな光を放つ
色とりどりのテントが
たくさん並んでいて、
それはそれは壮観でキレイでした
ほんとにキレイだったので
写真撮っておけばよかったな~と
ちょっとだけ後悔してます
ま、疲れきっていて
そんな体力も気力も意欲も
残ってなかったんだけど。
19:00ちょうど、
無事に徳沢園に到着しました
結局、この日は自分史上最長となる
トータル14時間行動となったのでした
→続きます