ブランドとか、ブランディングは、やっぱ企業や商店、商品、製品、サービス、芸、才能、ありきの言葉。
よく言われるのが、お店にまったく同じ値段の同じ用途、同じ性能の商品が並んでいるとき、どっちを買いますかって話。
そのとき「選ばれる」商品には、ブランドがある、選ばれるだけのブランディングがされている、ということになるわけで。それだけのこととと言えば、それだけのこと。大したもんじゃないわけですよ、ブランドなんて(爆)
大したことじゃないというのは、「結果」だから、ということです。
そうなるまでのプロセスは大したもんです。時が熟さなければブランドは形成されようがない。
そしてそして、このプロセスで、たとえば虎屋 は、「ブランディングしよう」と頑張ったわけではない!
しいて言えば、ひたすら「のれんを守ろう」としてきただけだ。のれんと認知度は、まったくの別物。
ここ、非常に重要。 「ブランド」とか「ブランディング」という言葉は、ブランドを形成する上でなんの役にも立たず、モチベーションにも何一つ影響していない。むしろ、邪魔って言っていいくらいのもんだ。
それが、なんで人そのものにブランディングが必要なんて話になったのか?
たぶん、ダメなほうのパーソナル・ブランディングのもとになったのは、まんま『パーソナル・ブランディング』というタイトルを持つ訳本だろう。
この本を書いたピーター・モントヤは、とくにブランディングのエキスパートというわけではなく、その主なクライアントは、金融ブローカーやディーラーだ。
フリーランスもいれば、金融業の会社に属する人もいるらしい。まあ、日本で言えば「士業」に近い仕事を持つ職業人が対象。
企業単位での研修みたいなことや、対個人へのコーチングもやっているようだが、そのへんの個人・組織のダイナミズムまで考えたプログラムになっているのかどうかはよくわからない。
→PeterMontoya.incの公式サイト を参照。
しかし、ブランディングを売りにしているわりには、ブラウザのタイトルバーに、https://www.marketinglibrary.net/index.asp
というURLがムキ出しになっているのはどういうことか? <title>タグに、タイトルが入ってない。こんなウェブデザイナーを使う会社が、ブランディングかよ?(爆)
で、比較的まともな「自分ブランド」論としては、『トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈1〉ブランド人になれ!』がある。
ピーターズが言う「ブランド人」というのは、一昔前に日本でも「企業内起業家」と呼ばれた存在に近い。
モントヤのパーソナル・ブランディングとは、ちょい異なる。はっきり「組織」を踏まえているから。これに比べて、モントヤのパーソナルのモデルは、ブローカーだからね。
しかし、もともと、つねにすでに、
あらゆる仕事は、組織的である。
フリーランスであれ、作家であれ、企業人であれ、
そこに違いはない。
ここをはずすと、「キャラ立ち」の話しか残らない(爆)。別にあってもいいけど、そこまで誰かに手ほどきしてもらうような話じゃないだろう。
それとも専属のスタイリストでも雇えってか?
ともあれ、
個人と組織の二重性をはずしたブランド論など、そもそもありえない。
【このテーマを確立していくための参考書②】
阪急コミュニケーションズ
売り上げランキング: 9209





