情報の入出力や情報処理は、私たちの「脳で行われている」ということになっています。
もちろん、このことを否定するつもりはありません。
しかし、脳を言う前に、私たちの身体全体が、情報に包まれている、そう考えておくほうがいいです。
あまり、「脳、脳」いうのも、息苦しいものです(笑)。
というより、「アイデアが浮かぶ」とか、「思い出す」とか、「ひらめいた」といった時の、状態をよく思い出して見てください。
けして、それは脳内だけの出来事ではないはずです。トリガリング・ワード、入力された言葉だけによるとも言えないはずです。言葉はもちろん大きいですが、吹き渡る風、水の音などなど、言葉以外のものも関与していることが、よくあるはずです。
身体性と思考は、深く関わっています。
あんな夢を見た、こんな夢を見たということも、実は、眠りながら、触れていたものとか、聞こえたものとかが引き金となって、夢の内容を作り出していることが多いということも、このことを示すわかりやすい例の一つです。
『A6ノートで思考を地図化しなさい』の第1章、34頁で著者は、次のように書いています。
机の前で、じっと考え込んでいるときよりも、歩いてるとき、動いているときに、
アイデアが浮かぶということは、よくあります。これは、脳科学的にも実証されていることで、ふと窓の外に目をやったときに、考えがまとまる、
なんていうのに似たことが、身体を動かしているときには、起こりやすくなっているのです。
そういうときにひらめいたことや、思い出したことは、歩きながらでも、記録しておきたいですし、できればある程度、形があるものにまとめておきたい。
ここで著者が言おうとしているのは、なぜ携帯性が大切か、ということの理由です。たんに持ち運ぶのに便利、というだけではないことがわかると思います。
マインドマップにはない特色の一つです。
ここで、強調されているのは、放射状に書くことで、放射思考を誘導するというのではなく、すでに生まれつつある放射思考を、どう定着させるか、ということです。
ひらめきは、歩いているときにもやってくる。
ここが重要です。こういう身体性への着目は、マインドマップにはありません。
A6ノート見開きに書く、「単に小さくなったマインドマップ」が、シンプルマップなのではない
ということを、もう少し強調する編集を進めようと思っています。
ポータビリティではなく、モビリティ。
思いつくこと、想起すること、ひらめくことのきっかけとなるモビリティのためのポータビリティであって、たんなる小型化ではない、ということです。
PS.
この記事は尻切れトンボです(笑)。なぜなら、帰宅の道々、この記事にあるように思いついたことを、商店街を歩きながらメモマッピングして、部屋にたどり着いてから大急ぎで書いた記事だからです。
情報-雲-身体-思いつき-ひらめき-動く-
この程度のメモです。