勝つ姿勢
このテーマは、心理についてです。
「備えあれば憂いなし」
私がトレードを始めたころ、マーケットなんて簡単だ、すぐに利益を上げることができる、このままいけば、億万長者だと考えていたころがありました。しかし、そういった慢心は、長く続くものではありません。
また、最近のブログなどをみるとマーケットに対して中途半端な気持ちで対面している人が多いことに驚かされます。
果たして、そのような姿勢でトレードで利益を上げ続けることができるのでしょうか?
私は、ある本を読みました。その本には、次のように書かれていました。
「勝ち続ける人とそうでない人の間には、決定的な違いがある。それは、姿勢である。」
驚きました。まさか、そうくるとは思いませんでした。その文章を目の当たりにした私には、不思議な文章のように感じたのです。
姿勢が大事とは、小さなころから学校などで口を酸っぱくしていわれることです。
しかし、投資の世界でもそのような考えがあるとは思いもよりませんでした。
ただ、翻って考えてみれば、思い当たる節は数多くありました。
例えば、検証をしないままトレードをしてしまう。トレードで利益が出れば、それに慢心してしまう。損失を出すと、その事実を認めようとしない。トレードのために、建設的な努力をしない。そもそもトレードに、やる気がなく、お金が増えることに関心がある。
他にも、我々にはよく知られている、日本サッカー代表の本田選手がTVで、言っていました。
彼は、試合の前に、心の準備をイメージトレーニングによって行うらしいです。その準備が、彼の良いプレーを引き出すためには重要であると述べていました。
これは、何もサッカーだけの話で終わるものではないと思います。
心理学的にも、姿勢が行動や思考に何らかの影響を及ぼすことがわかっています。なぜなら、姿勢について取り上げた文章は、トレード心理学の本に書かれていたからです。
姿勢は、あなたの行動を変えるための重要な要素です。
私が思うに、手法、戦略、期待値、優位性、マネーマネジメント、リスクマネジメント、利食い、損切り、などなどいろいろありますが、根本的には、投資に対する姿勢なしには、語れません。あなたの投資に対する姿勢が、正しいものでなければ、何をしても同じです。
何度もいいますが、投資をするということは、マーケットという場で、世界のすべての投資家と殺しあうということと何も変わりはありません。すべてがあなたの敵となります。その中で、あなたの大切な資産を守り、かつ、増やしていくには、それなりの覚悟と姿勢が鎧となり、槍となります。
世の中の人は、自分の資産に対して、自分自身に対して、まじめな人は多くありません。
もし、あなたが勝ち残っていきたいのなら、まずは、姿勢です。
そのことを肝に銘じた上で、投資をしてください。
心理について何か示唆を提供できましたか?
「備えあれば憂いなし」
私がトレードを始めたころ、マーケットなんて簡単だ、すぐに利益を上げることができる、このままいけば、億万長者だと考えていたころがありました。しかし、そういった慢心は、長く続くものではありません。
また、最近のブログなどをみるとマーケットに対して中途半端な気持ちで対面している人が多いことに驚かされます。
果たして、そのような姿勢でトレードで利益を上げ続けることができるのでしょうか?
私は、ある本を読みました。その本には、次のように書かれていました。
「勝ち続ける人とそうでない人の間には、決定的な違いがある。それは、姿勢である。」
驚きました。まさか、そうくるとは思いませんでした。その文章を目の当たりにした私には、不思議な文章のように感じたのです。
姿勢が大事とは、小さなころから学校などで口を酸っぱくしていわれることです。
しかし、投資の世界でもそのような考えがあるとは思いもよりませんでした。
ただ、翻って考えてみれば、思い当たる節は数多くありました。
例えば、検証をしないままトレードをしてしまう。トレードで利益が出れば、それに慢心してしまう。損失を出すと、その事実を認めようとしない。トレードのために、建設的な努力をしない。そもそもトレードに、やる気がなく、お金が増えることに関心がある。
他にも、我々にはよく知られている、日本サッカー代表の本田選手がTVで、言っていました。
彼は、試合の前に、心の準備をイメージトレーニングによって行うらしいです。その準備が、彼の良いプレーを引き出すためには重要であると述べていました。
これは、何もサッカーだけの話で終わるものではないと思います。
心理学的にも、姿勢が行動や思考に何らかの影響を及ぼすことがわかっています。なぜなら、姿勢について取り上げた文章は、トレード心理学の本に書かれていたからです。
姿勢は、あなたの行動を変えるための重要な要素です。
私が思うに、手法、戦略、期待値、優位性、マネーマネジメント、リスクマネジメント、利食い、損切り、などなどいろいろありますが、根本的には、投資に対する姿勢なしには、語れません。あなたの投資に対する姿勢が、正しいものでなければ、何をしても同じです。
何度もいいますが、投資をするということは、マーケットという場で、世界のすべての投資家と殺しあうということと何も変わりはありません。すべてがあなたの敵となります。その中で、あなたの大切な資産を守り、かつ、増やしていくには、それなりの覚悟と姿勢が鎧となり、槍となります。
世の中の人は、自分の資産に対して、自分自身に対して、まじめな人は多くありません。
もし、あなたが勝ち残っていきたいのなら、まずは、姿勢です。
そのことを肝に銘じた上で、投資をしてください。
心理について何か示唆を提供できましたか?
相場を予測する必要があるのか?
このテーマは、戦略です。
「将来を予測しない。マーケットが動いたら、それに対応するだけだ。」
投資家の中で、将来マーケットがどのようになるのかを必死に予測したがる人たちがたくさんいます。
しかし、それは本当に必要なことなのでしょうか?
結論から述べます。必要ではない、これが私の主張です。
マーケットを予測してから、投資を行うというのはナンセンスです。投資の本質をあまり理解していません。
私が思うに、このように考えることが投資の本質を理解している思考法だと思います。
それは、
私の戦略が○○で、利益が上がる。そして、△△で損失が出る。したがって、マーケットが○○になることに備えて、ポジションをとる。また、△△になることも考慮して、撤退する準備をしておこう。
このような思考方法をとる必要があります。わかりやすくするために、投資の本質を理解していない思考方法も述べておきます。
マーケットは、将来○○になるはずで、だから、今ポジションを建てよう。それは、きっと利益を生むだろう。もし、△△になったら、ポジションを手仕舞いすればよい。
違いがおわかりでしょうか?仮に、投資の本質を理解している思考法をA、理解していない思考法をBだとしましょう。
AとBの決定的な違いは、マーケットと自分の行動との関係性が全く違います。
Aの場合、将来、マーケットがどうなろうと、自分の戦略というものに基づいて行動をしています。ですので、自分の戦略にあった値動きを見つけて、それに行動を起こすというプロセスを一貫して行います。
一方、Bの場合、自分の行動が、マーケットの変化によって、決定されています。そこに戦略と呼べるものはありません。マーケットの変化に自分の行動が依存しているのです。
わたしの主張は、かなり微妙な違いを述べているのかもしれませんが、この違いこそ大きいのです。Bの思考法をしている限りは、あなたは、マーケットに思考を支配され、マーケットの値動きに行動を支配され、マーケットの変化に生活を支配されてしまいます。
Aの思考法は、自分の行動や思考を自分の戦略に委ねています。自分の戦略は、まさしく自分が決めた投資計画です。すなわち、自分の行動を自分で決めていることに他なりません。その行動を起こすトリガーが、マーケットのある特定の値動きになるわけです。戦略的な投資であれば、それは、期待値もすでに確認済み、自分のエントリーとエグジットの場所もわかっていて、どのくらいのポジションを建てればよいのかということもわかっています。
戦略なきBの場合は、マーケットにエントリーの場所、エグジットの場所、期待値、ポジションサイズの決定を委ねています。それは、自分自身の思考ではありません。Bの場合は、マーケットのマリオネットと化しています。
重要なのは、戦略に基づいた行動を、いかなる環境でもとることです。
将来を予測することは、あまり重要ではないのです。むしろ、将来の予想は、自分の行動を決定する上で、歪んだ判断を下す原因となります。
戦略について、示唆を提供できたでしょうか?
「将来を予測しない。マーケットが動いたら、それに対応するだけだ。」
投資家の中で、将来マーケットがどのようになるのかを必死に予測したがる人たちがたくさんいます。
しかし、それは本当に必要なことなのでしょうか?
結論から述べます。必要ではない、これが私の主張です。
マーケットを予測してから、投資を行うというのはナンセンスです。投資の本質をあまり理解していません。
私が思うに、このように考えることが投資の本質を理解している思考法だと思います。
それは、
私の戦略が○○で、利益が上がる。そして、△△で損失が出る。したがって、マーケットが○○になることに備えて、ポジションをとる。また、△△になることも考慮して、撤退する準備をしておこう。
このような思考方法をとる必要があります。わかりやすくするために、投資の本質を理解していない思考方法も述べておきます。
マーケットは、将来○○になるはずで、だから、今ポジションを建てよう。それは、きっと利益を生むだろう。もし、△△になったら、ポジションを手仕舞いすればよい。
違いがおわかりでしょうか?仮に、投資の本質を理解している思考法をA、理解していない思考法をBだとしましょう。
AとBの決定的な違いは、マーケットと自分の行動との関係性が全く違います。
Aの場合、将来、マーケットがどうなろうと、自分の戦略というものに基づいて行動をしています。ですので、自分の戦略にあった値動きを見つけて、それに行動を起こすというプロセスを一貫して行います。
一方、Bの場合、自分の行動が、マーケットの変化によって、決定されています。そこに戦略と呼べるものはありません。マーケットの変化に自分の行動が依存しているのです。
わたしの主張は、かなり微妙な違いを述べているのかもしれませんが、この違いこそ大きいのです。Bの思考法をしている限りは、あなたは、マーケットに思考を支配され、マーケットの値動きに行動を支配され、マーケットの変化に生活を支配されてしまいます。
Aの思考法は、自分の行動や思考を自分の戦略に委ねています。自分の戦略は、まさしく自分が決めた投資計画です。すなわち、自分の行動を自分で決めていることに他なりません。その行動を起こすトリガーが、マーケットのある特定の値動きになるわけです。戦略的な投資であれば、それは、期待値もすでに確認済み、自分のエントリーとエグジットの場所もわかっていて、どのくらいのポジションを建てればよいのかということもわかっています。
戦略なきBの場合は、マーケットにエントリーの場所、エグジットの場所、期待値、ポジションサイズの決定を委ねています。それは、自分自身の思考ではありません。Bの場合は、マーケットのマリオネットと化しています。
重要なのは、戦略に基づいた行動を、いかなる環境でもとることです。
将来を予測することは、あまり重要ではないのです。むしろ、将来の予想は、自分の行動を決定する上で、歪んだ判断を下す原因となります。
戦略について、示唆を提供できたでしょうか?
間違った利食い
このテーマは、マネーマネジメントです。
「利食千人力」
エントリーはわかるけど、どこで利食いをすればよいのかわからない。はたして、その利食いは正しいのかどうかもわからない。そういう人はたくさんいると思います。そこで、今回は今までの内容とは違い、かなり実践向きの方法について、私の考えを展開しています。
それは、利食いのポイントをどのように考えればいいのか、です。
ここで、断っておきますが、あくまでも方法論ですので、あとは自分の手法に合わせて、さらに言えば、戦略にあわせて、アイデアを取り入れてください。
では、まずクイズです。利食いのポイントを決定するものはなにでしょうか?
①気分
②勘
③テクニカルのシグナル
④ファンダメンタルの変化
答えは、
どれでもないです。
では、本当の答えは何なのでしょうか。
⑤期待値がプラスになっていて、さらに、トレードルールや戦略に合致しているポイント
です。これが正しい答えです。では解説していきましょう。
①がだめなのは、明らかです。
②これは、判断が難しいですが、熟練のトレーダーで何十年も利益を上げ続けたことのある経験がある人でない限り、勘に頼るには危険すぎます。リチャードデニス氏でさえ、引退した理由は、裁量トレードでファンドの資産の半分を失ったからだと言われています。
③テクニカルのシグナルと④のファンダメンタルの変化
この選択肢は、一般的に声を大にして、重要であると述べられています。確かに重要な要素のひとつです。でもこれだけでは、利益を上げることはできません。なぜなら、テクニカル分析やファンダメンタル分析によるものだけでは、利益をトータルでプラスにできないことがあるからです。
では、⑤について考えていきましょう。
少しばかり数学を使いますが、これは、この方法論では必要なことです。ただし、簡単ですので安心してください。
あなたは、トレードルールや戦略を練る前に、期待値がどうなったらプラスになるかを考える必要があります。
期待値を数式で表すと、
E = tp × p - sl × (1-p) ・・・Ⅰ
E:期待値 tp:利食い幅 sl:損切り幅 p:トレードの勝率 ちなみに(1-p)はトレードの負率
では、これがプラスになるための利食い幅 tp とは、 式 Ⅰから、
tp × p - sl × (1-p) > 0 ・・・ Ⅱ
となるような tp にすればよいわけです。 それは、 式 Ⅱから、
tp > sl × (1-p) / p ・・・※
となります。あとは、あなたの手法の勝率 p と 損切り幅 sl を入力して、期待値がプラスになるような利食い幅を確認します。
具体例です。 私の実際の手法は、勝率が70%です。 そして、毎回の損切り幅は、資産の2%としています。
では、どれぐらいの利食い幅がないと期待値がプラスにならないのでしょうか?
式 ※に、 p = 0.7、 sl = 2 を代入します。すると
tp > 0.6/0.7 ≒ 0.85
と出てきました。 ですので、少なくとも期待値がプラスになるには、利食い幅が資産の0.85%より大きければ、長期的にプラスになるわけです。
以上のように、利食い幅の最低条件が tp で与えられます。ここで注意してほしいのは、あなたの勝率がわかっていることです。(勝率というのは、ここでは、勝つかどうかわかりませんから、あなたの手法がプラスのpipsを生み出す確率と捉えなおしてください。)つまり、検証が必要なのです。
また、損切り幅は、あなたが唯一決められるものですので、あなた自身が自分の戦略に合わせて決定してください。
そして、実際に手法を考えるとき、tp と p と sl のバランスを勘案しながら、手法を確立していくのです。
もちろん、tp は、自分で決めればよいのですが、マーケットの変動率などにかなりの影響をうけます。また、あなたのポジションの枚数にも影響を受けます。そのすべてを考えなければなりません。これは、あなたの戦略と手法にかかっています。
しかし、最低限の目標は、 式 ※を満たすような、 tp を決めることです。ここまで、情報が限定されていれば、悩んでいた手法の改善ポイントが浮かび上がってくるはずです。
また、これからのトレードの再評価をする際に、いろいろとわかるものが出てくるはずです。
これを知っているか知らないかは、雲泥の差があります。
いままでの利食いについて考えをめぐらしてください。可能ならば、自分のトレード履歴を振り返り、自分の損失、勝率、利益について、考えてみてください。ちゃんと利食いしてるんだけど、なぜか資産がマイナスになるという人や、勝率はいいんだけど、トータルでプラスにならないという人は特にです。大数の法則が、あなたに牙をむいています。まずは、期待値がプラスになるには、今までのトレードでどのようにすべきだったのかを考えてみてください。
おそらく、利食いの幅や損切りの幅は、手法によってまちまちです。
勝率が低いトレンドフォロー戦略では、大きな値幅をとらなければ、とうてい期待値はプラスになりません。
勝率の高さが求められる短期売買戦略では、勝率が良いので、小さな値幅でも期待値はプラスになります。
しかし、私の方法論を理解していない人は、
トレンドフォロー戦略で、利食い幅を伸ばせずに、含み益がでるとすぐに利食いをしてしまいます。
短期売買戦略で、それ以上利食い幅を伸ばす必要がないのに、欲に目がくらみ利食い幅を伸ばそうとリスクをとってしまいます。
これらは、マネーマネジメントの観点から、まったく戦略的ではないのです。
肝要なのは、戦略にあった利食いポイントの設定です。しかも、期待値がプラスになるように、というのがこの議論のポイントでした。
あなたは、マネーマネジメントについて示唆を得ることができましたか?
「利食千人力」
エントリーはわかるけど、どこで利食いをすればよいのかわからない。はたして、その利食いは正しいのかどうかもわからない。そういう人はたくさんいると思います。そこで、今回は今までの内容とは違い、かなり実践向きの方法について、私の考えを展開しています。
それは、利食いのポイントをどのように考えればいいのか、です。
ここで、断っておきますが、あくまでも方法論ですので、あとは自分の手法に合わせて、さらに言えば、戦略にあわせて、アイデアを取り入れてください。
では、まずクイズです。利食いのポイントを決定するものはなにでしょうか?
①気分
②勘
③テクニカルのシグナル
④ファンダメンタルの変化
答えは、
どれでもないです。
では、本当の答えは何なのでしょうか。
⑤期待値がプラスになっていて、さらに、トレードルールや戦略に合致しているポイント
です。これが正しい答えです。では解説していきましょう。
①がだめなのは、明らかです。
②これは、判断が難しいですが、熟練のトレーダーで何十年も利益を上げ続けたことのある経験がある人でない限り、勘に頼るには危険すぎます。リチャードデニス氏でさえ、引退した理由は、裁量トレードでファンドの資産の半分を失ったからだと言われています。
③テクニカルのシグナルと④のファンダメンタルの変化
この選択肢は、一般的に声を大にして、重要であると述べられています。確かに重要な要素のひとつです。でもこれだけでは、利益を上げることはできません。なぜなら、テクニカル分析やファンダメンタル分析によるものだけでは、利益をトータルでプラスにできないことがあるからです。
では、⑤について考えていきましょう。
少しばかり数学を使いますが、これは、この方法論では必要なことです。ただし、簡単ですので安心してください。
あなたは、トレードルールや戦略を練る前に、期待値がどうなったらプラスになるかを考える必要があります。
期待値を数式で表すと、
E = tp × p - sl × (1-p) ・・・Ⅰ
E:期待値 tp:利食い幅 sl:損切り幅 p:トレードの勝率 ちなみに(1-p)はトレードの負率
では、これがプラスになるための利食い幅 tp とは、 式 Ⅰから、
tp × p - sl × (1-p) > 0 ・・・ Ⅱ
となるような tp にすればよいわけです。 それは、 式 Ⅱから、
tp > sl × (1-p) / p ・・・※
となります。あとは、あなたの手法の勝率 p と 損切り幅 sl を入力して、期待値がプラスになるような利食い幅を確認します。
具体例です。 私の実際の手法は、勝率が70%です。 そして、毎回の損切り幅は、資産の2%としています。
では、どれぐらいの利食い幅がないと期待値がプラスにならないのでしょうか?
式 ※に、 p = 0.7、 sl = 2 を代入します。すると
tp > 0.6/0.7 ≒ 0.85
と出てきました。 ですので、少なくとも期待値がプラスになるには、利食い幅が資産の0.85%より大きければ、長期的にプラスになるわけです。
以上のように、利食い幅の最低条件が tp で与えられます。ここで注意してほしいのは、あなたの勝率がわかっていることです。(勝率というのは、ここでは、勝つかどうかわかりませんから、あなたの手法がプラスのpipsを生み出す確率と捉えなおしてください。)つまり、検証が必要なのです。
また、損切り幅は、あなたが唯一決められるものですので、あなた自身が自分の戦略に合わせて決定してください。
そして、実際に手法を考えるとき、tp と p と sl のバランスを勘案しながら、手法を確立していくのです。
もちろん、tp は、自分で決めればよいのですが、マーケットの変動率などにかなりの影響をうけます。また、あなたのポジションの枚数にも影響を受けます。そのすべてを考えなければなりません。これは、あなたの戦略と手法にかかっています。
しかし、最低限の目標は、 式 ※を満たすような、 tp を決めることです。ここまで、情報が限定されていれば、悩んでいた手法の改善ポイントが浮かび上がってくるはずです。
また、これからのトレードの再評価をする際に、いろいろとわかるものが出てくるはずです。
これを知っているか知らないかは、雲泥の差があります。
いままでの利食いについて考えをめぐらしてください。可能ならば、自分のトレード履歴を振り返り、自分の損失、勝率、利益について、考えてみてください。ちゃんと利食いしてるんだけど、なぜか資産がマイナスになるという人や、勝率はいいんだけど、トータルでプラスにならないという人は特にです。大数の法則が、あなたに牙をむいています。まずは、期待値がプラスになるには、今までのトレードでどのようにすべきだったのかを考えてみてください。
おそらく、利食いの幅や損切りの幅は、手法によってまちまちです。
勝率が低いトレンドフォロー戦略では、大きな値幅をとらなければ、とうてい期待値はプラスになりません。
勝率の高さが求められる短期売買戦略では、勝率が良いので、小さな値幅でも期待値はプラスになります。
しかし、私の方法論を理解していない人は、
トレンドフォロー戦略で、利食い幅を伸ばせずに、含み益がでるとすぐに利食いをしてしまいます。
短期売買戦略で、それ以上利食い幅を伸ばす必要がないのに、欲に目がくらみ利食い幅を伸ばそうとリスクをとってしまいます。
これらは、マネーマネジメントの観点から、まったく戦略的ではないのです。
肝要なのは、戦略にあった利食いポイントの設定です。しかも、期待値がプラスになるように、というのがこの議論のポイントでした。
あなたは、マネーマネジメントについて示唆を得ることができましたか?