20皿目 ドバイチョコは揚げてもセレブか | 頑張れオンボロ食堂奮闘記 ― ロクとクゥーのまかない哲学 ―

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町はずれの少し古びたレトロカフェ食堂。木の温もりと柔らかい光に包まれ、落ち着いた大人向けの空間です。読書やひとり時間も楽しめ、厨房ではゆるい日常が流れています。



油は、今日も静かに揺れている。

ある日のこと。

常連さんが、ぽつりと言った。

「ドバイチョコ、揚げられます?」

店内が一瞬、静まる。

ロクが止まる。
クゥーの目が光る。

クゥー:
「揚げたら全部うまい。」

ロク:
「値段知ってる?」

ドバイチョコ。
ピスタチオとカダイフを包んだ、あの高級チョコ。

それを――油に沈める。

正気か。

いや、正気じゃない。

でも。

揚げ物は、ドラマが起きる。

第20皿目、開幕。


■ 作戦会議

ロク:
「そのまま入れたら溶けるぞ。」

クゥー:
「溶けたらまた固まるやろ。」

ロク:
「チョコは揚げ戻らん。」

冷静に考える。

・常温 → 即崩壊
・冷凍 → 形キープ
・衣あり → 生存率UP

結論。

冷凍+薄衣作戦。

クゥー:
「セレブ、防具装着。」


■ 揚げの儀

170℃。

油が静かに揺れる。

クゥー:
「セレブ、入湯。」

ジュワァァァ…




小さな泡が、セレブを包む。

ロク:
「割れるなよ…」

衣が、ゆっくり色づく。

まだ断面は見せない。


■ 取り出し




見た目。

意外と――美しい。

ロク:
「…形、保ってるな。」

クゥー:
「ほらな。揚げは正義や。」

まだ、割らない。

今日は、守り切った姿を見せる。


■ 実食(描写のみ)

ナイフは入れない。

外側は、軽くカリッ。

中は、ほんのり温かい。

セレブは、まだ秘密を抱えたまま。


■ まとめ

・成功度:70%
・映え度:90%
・背徳度:120%

ドバイチョコは、揚げてもセレブか?

答えは――

少し庶民に寄った、無口なセレブ。


油は、まだ冷めていません。

次に沈むのは、何ですか?

揚げてほしいもの、募集します。