第1話:ラーメン | 頑張れ!! オンボロ食堂奮闘記!! 〜今日もゆるっと営業中〜

頑張れ!! オンボロ食堂奮闘記!! 〜今日もゆるっと営業中〜

町はずれの少し傾いたオンボロ食堂。料理にうるさい無口オーナー・ロクと、失敗多めで元気なコック・クゥーが、ほっとする料理とゆるい日常を出しています。たぶん営業中、ふらっとどうぞ。

朝一番の仕事は、火をつけることだ。

寸胴の中で、今日のスープが目を覚ます。


「味見します!」

「まだ早い」


ひと口すすって、むせた。

学習はしたが、活かされてはいない。


ネギは山盛り。厚みは自由。

ロクは何も言わず、半分だけよける。


吊るしたチャーシューが、ゆっくり回っている。


「触っていいですか」

「だめだ」


三秒後、触った。

当然、怒られた。


「いきます!」


勢いよく振る。

米が半分、旅に出た。


「戻せ」

「無理です」


二回目は成功。

三回目は味が濃すぎた。

四回目で、やっと落ち着く。


ロクがひと口食べる。

「今日は合格だ」


基準は、聞いても教えてくれない。


麺が上がる。

スープを注ぐ。

横でチャーハンが、いい音を立てている。


湯気と煙で、厨房が少し白い。


チャーハンは止めどきが大事だ。

振りすぎると、水分が飛びすぎる。

迷ったら、早めに皿へ。


暖簾が出る。

最初のセットが出る。


今日も、営業中。