*新編日本古典文学全集

『源氏物語』を読み語りしています*

*過去の記事はテーマから遡れます。

*前のお話はこちら。

 

 

当時、寝室の境界線は

これぐらいの身分の人なら曖昧で

なんていうといいのか

カッチリ睡眠スペース!という感じではなく

空いている場所に雑魚寝

という感じが抵抗なくあったようです

 

 

もちろん夜のおまし、

という区画が部屋の中にはあったようなので

寝る場所は区別されていたようですが

いまは方違えでよそんちに間借り中なので

雑魚寝をしているのでしょう

 

 

さすがに源氏も雑魚寝の中で

女と寝る気にはなれなかったのか

女を抱き上げてよその部屋に移ろうとする

 

 

しかし宇治十帖などでは

八宮の娘姉妹がいっしょに眠っている部屋に

男(薫)が忍び込んで

ややあったあとに

あ、人違いだった、と気づく場面があるので

となりで寝てる女のもとに男が通ってきて

そのままヨコでえっちをはじめちゃう、

というえげつないこともあったようですが

 

 

まあ

いまとはえっちの仕方も違っていて

乳房がエロスの対象ではなかった時代なので

どうにでもなったのかもしれません

これをえげつない、とおもうのは

近代エロスの感覚なのでしょう

 

 

「とはずがたり」では

兄弟間で

「ねえねえ、

ちょっと愛人かしてよ」

「いいよ

そのかわりやってるとこ

御簾のヨコからみせてくんない」

「いいよ!」

 

 

みたいなことを

女房の二条をめぐって

後深草院(上皇)と弟の阿闍梨が(!!)

していたって書かれてて

え、これってやばいやんな、

と思ったのかどうか

桂宮家に伝わりつつも

戦前は宮内庁書陵部が

おもてに出さなかったくらいだから

性に関する感覚も

時代により違うわけです

 

 

それにしても

ざっくりまとめたら

なかなかおぞましい場面ですね

 

 

 

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続きます

 

 

 

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