新潟水俣病 国が治療法研究を新大に委託 | 環境エコブロ

環境エコブロ

人間生活と自然環境との調和に関するエコなニュースをご紹介。

第4次訴訟和解内容を受けて

環境省が、手足の先の強いしびれなど新潟水俣病特有の症状を緩和する治療法の研究開発に乗り出し、新潟大に委託していたことが4日、分かった。新潟水俣病には根治する治療法はなく、薬の服用などで一時的に症状を和らげているのが実情。被害者らは「有効な治療法を早く見つけてほしい」と期待を寄せている。

環境省の研究は、第4次訴訟の原告と、被告の国、昭和電工(東京)との間で成立した今年3月の和解条項に、「国は、治療に関する調査研究を行い、治療方法、治療薬の研究・開発など被害者の福祉の充実に努める」と盛り込まれていた。国は研究開発にあたる研究者を公募し、新潟大に研究を委託した。

新潟大で行う研究は〈1〉被害者が抱える症状と現在の治療法、及びその効果の検証〈2〉国が承認している薬のうち、新潟水俣病の症状緩和に効果的な薬の調査〈3〉有機水銀中毒の治療法に関する国内外の文献調査――の3点。2013年3月までに調査結果をまとめる予定。

新潟水俣病は、有機水銀によって神経が傷つけられ、被害者は手足のしびれや痛み、耳鳴りなどの症状に苦しんでいる。根治法がないために、電気マッサージや温泉療法、鎮痛剤の服用などで対応しており、苦痛を和らげる効果的な治療法の開発が大きな課題となっていた。

第4次訴訟の原告団長だった山崎昭正さん(69)は長年手足のしびれや耳鳴りに悩んできた。山崎さんは「被害者は高齢者が多いので、いい治療法を早く開発してもらいたい。既存の薬でも効果的なものがあれば情報を提供してほしい」と話した。


第4次訴訟 

国の基準では認定されなかった被害者らでつくる「新潟水俣病阿賀野患者会」の会員が2009年6月、国と昭和電工に損害賠償を求めて新潟地裁に起こした訴訟。今年3月に和解した。原告の平均年齢は70歳を超えており、昭電による一時金(1人当たり210万円)の支給に加え、公的介護保険サービス利用料の一部負担も決まった。慰霊式の開催などについては、原告と国、昭電の3者で協議を続けている。

出典:読売新聞