いつもエコノミライ研究所のブログをご覧くださり、誠にありがとうございます。
2020年3月19日より発売開始された、三菱自動車の
ekスペース
の紹介をさせて戴いています。
なお、この記事作成に当たりましては、西日本三菱自動車販売株式会社様のご協力を賜りました。今回も誠に有難うございました!
ekスペースは、後席がスライドドアとなっている軽ハイトワゴンとしては、実質的に初めてのモデルチェンジを果たした車となります。
先回は、外観の紹介を致しましたので
今回より、内装の紹介を致します。
内装=インテリアについては、取り上げる要素が多いため、2回に分けて、紹介致します。
今回は、主に、椅子=シート についての紹介が中心となります。
撮影当日が雨模様でしたので、落ち着いてゆっくりと撮影しなかったため、ピンボケなショットであることを、お詫びいたします。
パッと見た印象は、昨年春にデビューした3代目ekワゴン、日産デイズと同じですが、念のため、昨年撮影した写真と見比べますと
ekスペース、新型ルークスの方が、インパネと前席ドアとの境目との繋がりも意識されたデザインであることが分かります。
個人的には、ekスペースのデザインの方が、好みです。
ekスペースも、完全なキーレスエントリーシステムであるため、エンジン始動スイッチは、ボタン方式です。
これは余談ですが、
最近は、此方の方式が主流ですから、ご存じの方も多いと思いますが、仮に、リモコンの電池が切れた場合、
鍵挿入方式によるエンジンスタートではない、プッシュボタンスタート方式では、
電池切れをしたリモコンを、スタートボタンに3秒ほど翳(かざ)せば、スタートボタンが有効になる仕組みです。
さて、インパネ廻りの紹介ばかりしておりますと、肝心な、椅子関係の「スペース」が減ってしまいますから、
本題に戻りましょう。
まずは、次の写真をご覧ください。
助手席側から撮影しても良かったかもしれませんが、ダイハツタントのような、助手席側ピラー(柱)レス車ではありません。
しかしながら、衝突安全性能が若干不利な軽自動車において、背の高さは、ボディ剛性を余計に不利としてしまいますから、
ピラー有りの方が左右対称である方が剛性維持にも有利ですし、軽量化にも有利です。
それにしましても、スライドドアの開口幅が広いことにも関心します。
ボディ剛性悪化を最小限とするべく、足元の開口部が狭い点も、却って、安心感を覚え、好感度アップです。
後席側から前席に備わっているアイテムに注目しますと
・運転席側の左下方にある「コンビニフック」
・座席間にある「アームレスト」
・助手席側下方にある「簡易テーブル(ドリンクホルダー機能付き)」
・助手席側上左にある「タブレットホルダー」
・助手席側上中にある「スマホホルダー」
・助手席側上右にある「助手席スライドレバー」
の存在を確認することができます。
それから、もう一つ、重要な装備が
・助手席側下右にすこうしだけ見える黒い部分「USBソケット」・・・現代のクルマは、これが必須アイテムです。
続きまして、後席の方に注目してみましょう。
気付いた点を列挙してみます。
・アームレストは、ありません。
・ヘッドレストが小さいので、安全性が大丈夫なのか、心配です。H社、S社、D社にあって、三菱・日産連合にはない弱点といえます。
・座席を一番後ろにした状態ですので、窓が小さいと誤解されそうですが、これは荷室部分の窓です。
・シートベルトホルダーがありますので、背もたれの収納・展開でベルトが擦(こす)れる心配がなく、大変、好印象です。
・ドリンクホルダーも使い勝手が良さそうです。
このショットからわかるのは、座席の前後スライドは外側の黒いレバーにより操作する点です。
(そうか、追加で気づいてしまいましたが、セレナの2列目のような、シートベルト内臓シートを、軽自動車ワールドでも導入される日が、本当に来るかもしれません。メーカー関係者の方々、スミマセン。余計な一言だったかもしれません。コストと強度計算、大変ですよね。)
そして、何より
座席に関して、最も特筆するべきは、座面の高さが「普通」になったことです。
これは、昨年、指摘したことですが、ekワゴンの後席の座面の低さ、並びに、奥行きの狭さが、乗り心地以前の問題であったことに関連しています。
しかも、ekスペースの後席のもう一つの特徴は
左右独立して前後スライドが可能である点です。
これについても、ekワゴンには無い「性能」です。
運転席側の後部を最前部にスライドし、
助手席側の後部を最後部にスライドした様子を、ご覧いただいています。
見た目で恐縮ですが、30cm程度のスライド量があることが分かります。
(正解!コソッと公式HPで確認しましたら、320mmでした。https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/ek_space/utility/uti_01.html)
30cm強も可能な後席シートスライドは、各席のセンター部分にあるレバーで操作できます。
実地で確認しましたが、13段階の前後調整が可能となっています。
ちなみに、背もたれの角度調節は、各席の外側にあるレバーで操作します。
後席の操作レバーは、このタイプが完成形なのではないでしょうか。
これも、蛇足的な写真となりますが、
ところが、今回の新型ルークスでは、後席の展開・折りたたみ、座席調整が2種類のレバーのみで、しかも、片手でできてしまうという優れモノと成りました。
ただし、ご注意いただきたい点がありまして、この写真がその例でありますが
楊田の運転ポジションの場合でありますと、
後席ポジションが一番前の場合には、
ヘッドレストが装着されたままでは、シートを前に倒すことができませんでした。
だからこそ、後部座席のヘッドレストの形状には、さらなる工夫が必要だ、と申し上げているのです。
(また、H社の真似事されても、評価に困りますけれど、良く善く、ご検討頂きたいと思います。)
後席シート位置が一番後ろであれば、当然、この写真のように、完全に折りたたむことができます。
ただ、この点につきましても、誤解なきよう、お伝えしたいのは、
先代ekスペース、デイズルークスでは、後席背もたれを完全に折りたたむことができますが、
先代ekスペースやデイズルークスのように
完全に後部がフラットになるわけではありません。
しかしながら、もう一度、ekスペースの場面を貼りますけれど
「ほぼ完全に」フラットな床面を片手でのレバー操作だけで実現できる環境となったのは、
モデルチェンジによる、最大の賜物であることを、確信をもってお伝えすることができます。
先代ekワゴン、デイズの方式でもありますけれども、
是非とも、この方式、座面の高さ・奥行きを改良した上で、新型ekワゴン、新型デイズにも反映されますことを、強く、要望致します。
だた、このことを差し引きましても
この度の三菱自動車の新型ekスペースの座席は、モデルチェンジによって、数段上の使いやすさが実現しました。
とても、素晴らしいことだ、と思っています。
閑話休題
繰り返しで恐縮ですが
クルマの良さは、外からの見た目も大事ですけれども、毎日の「足」として用いるということは、クルマの内側から見た印象の方が、むしろ重要ではないか、と思っています。
ですので、撮りためた写真をまだ、紹介仕切れていませんので
続きは、次回のお楽しみとさせて戴きます。
次回も、お楽しみに!
エコノミライ研究所
楊田 芳樹
<バックナンバー>
20200509三菱ekスペース試乗記(2020.6.10)
<参考動画:新型ekスペース試乗記>
乗り心地などの様子は、次の動画が参考になれば幸いです。
動画撮影につきましても
西日本三菱自動車販売株式会社様のご協力を賜りました。
重ねて御礼申し上げます。
(リンクフリーですので、拡散して頂いて結構です。)
<三菱自動車ekスペースの概要>
販売期間:2020年3月19日-(発表:2020年2月6日)
乗車定員:4人
ボディタイプ:5ドア 軽トールワゴン
エンジン:BR06型 659cc 直3 DOHC
BR06型 659cc 直3 DOHC ICターボ
駆動方式:FF/VCU式フルタイム4WD(オンデマンド方式)
モーター:SM21型 交流同期電動機
変速機:CVT
サスペンション前:ストラット式
サスペンション後:トーションビーム式(2WD)/トルクアーム式3リンク(4WD)
全長:3,395mm
全幅:1,475mm
全高:1,780 - 1,800mm
ホイールベース:2,495mm
車両重量:940 - 1,020kg
姉妹車:日産・ルークス(2代目)
プラットフォーム:日産・CMF-Aプラットフォーム <過去の試乗記紹介>