ノースバンクーバーからバンクーバーの学校に通っている間、シーバス
の中で、50歳代くらいのおじさんから声をかけられました。
通勤中のようです。
おじさんは、日本語に興味があり、また日本にも仕事で行った事があるらしく、私に日本語をちょっとずつ教えて欲しいと言ってきました。
私はそのおじさんの感じからして、変には見えなかったので、シーバスの中だけだったらと思い、了承しました。
おじさんの名前は、ヘンリーでした。
その間、ヘンリーおじさんは、何かと便利だからと、自分のミニ翻訳機を私に貸してくれたのでした。
私は別に借りなくても良かったのですが...。
そんなこんなで、ノースバンクーバーに住んで1ヶ月が経とうとしていた頃、学校通いとホームステイに不便さを感じていた私は、思い切ってステイ先を出る事にしました。
次の住家は、友人のMcちゃんもその時住んでいて、なかなか良いよ、と言っていたシェアハウス
です。
無口なイタリア系カーペンターのローランドさんという人がオーナーでした。
そこに住む条件の中に、来客を呼ばないこと、というのがあったのです(きっと以前に何か問題があったのでしょう)が、別に気にする事もなく、とても清潔感があったのと、住み心地がよさそうだったので、その家
の二階の一室に移ることに決めました。
住人は、一人のカナダ人女性を除けば、後はみんな日本人の女の子ばかりでした。
さて、シーバス
で通学するのもこれで最後という日、ヘンリーおじさんが、何やら紙袋を小脇に抱えて、私の方にやって来ました。
おじさんには、前もって私が引っ越す事は言ってありました。
そして、その袋を私に差し出したのです。
中を見ると、毛皮の帽子![]()
が入っていました。
私は、これを貰う理由がないから受け取れないと、ヘンリーおじさんに返そうとしたのですが、彼はいらないなら捨てても良いから、どうしても貰って欲しいとしつこかったので、結局、仕方なく受け取る事にしました。
それとミニ翻訳機も返そうとしたのですが、また会って日本語を教えてもらう時に、返してもらえば良いからと、決して受け取ろうとしないのです(また会う気なワケ
)。
それから、おじさんは私の新しい場所の電話番号
を尋ねてきたのです。
私は、その時はそれほど深く考えずに、その場の雰囲気で
番号を教えてしまったのでした。
後々、厄介な事になることも予想できずに...。