ぺいちゃんのパフォーマンスが好きです。
わたしはぺいちゃんのパフォが三度の飯より好きで、好きパフォの話なら何時間でもできるし、1時間のライブの感想を書くのに7時間アーカイブを見る。今まで見た400くらいのライブの感想は全部こと細かに残っていて、どこのステップがどうで、ここの肘の角度が、ここの指の開きが、そんなのを飽きもせず4年3ヶ月ずっと見続けて書き留めてきました。
(そんなのを続けていたら推しメンには「お金を払いたい」と言われるようになりました。最高の褒め言葉です何代なのかはわからないけどありがとう)
きわめて精神状態が悪く、顔を映すことができなかったオンライン特典会がありました。心配されたい、優しくされたいって下心を出す余裕すらなくて、相づちを打つしかできないような日でした。
すぐに察したぺいちゃんの「今日はそういう日なの?」の声がもうめちゃくちゃ甘やかしで、結果的にめちゃくちゃ優しくされてた。
「でもあたしのパフォーマンスで復活させるからね。あなたの好きな『意地』だよ。後ろ向いてる顔まで全部あなたに見せてあげたい。必死なんだから。見てね」
自信がすごい。わたしの『推しメンのパフォしか勝たん』って口癖をよくご存知だった。ぺいちゃんの『意地』がたまらなく愛おしいのも。
でもさ、そうはおっしゃいましてもわたしはやっぱりもう死んだ方がマシかもしれないって毎晩、息をするのが苦しくていつも朝になる。
翌夜のオンラインライブがものすごかった。
めちゃくちゃ好きパフォの連発で、なにこれやば!?!ってずっと心臓バクバクするような、個人の感想として言わせていただくのならこの時期いちばん好きなパフォーマンスのライブでした。
そしてわかってしまった。『今ぺいちゃんは自分のパフォで人をすくおうとしてる』ってことがひとたまりもなくわかった。
見てろ、あたしが引っ張りあげてやる、って意志を。それはもちろんわたしだけじゃなくておなカマみんなに対してで、なんて強くてかっこよくて力持ちなアイドルなんだ、指先ひとつで何万人だってすくいあげてしまう。
22時にライブ終わって感想書き終わったのが朝5時で、「掬われました」とリプを送って少し眠った。ひさしぶりに。
夜は有観客でライブがあって、本来特典会ってその日のライブの話題が主になることが殆どなのに、そんなのお構いなしで「あたしが何度だって掬い上げてあげる」とビニール越しの真正面からまじめな顔してぺいちゃんが言った。
「昨日のライブ、わかったでしょ」
わかった。わかってたんですわ全部。配信なのに。いやわかってましたけど、わかったって言うのも自意識過剰っぽいし、都合のいい妄想勘違いという線もちゃんと残しておいてましたけど、でも、ねえ、わかってたんです。何年見てると思ってんのわかるよ。
そちらこそ、わたしがわかってることわかっててさすがでした。疑問形の『?』も付かない、確信しかない声で。
それから、あんた一生あたし推しだっつってただろ的な話を荷物持って帰ろうとしてるわたしに大声でして、子どもみたいだなあと思った。
ふらふらと家に帰って開封したオン特のワイドチェキの余白、わたしの名前のまえに『掬う』を含んだ言葉が書いてありました。玄関で崩れ落ちてしまった。
特典会ではわたしのリプを読んで『掬い上げてあげる』と言ってくれたのだと思ってた。
わたしのリプの36時間くらい前に、先にその言葉を使っていたのはぺいちゃんだった。そんな語彙被りあるかよ。
ぺいちゃんのパフォーマンスが好きです。生きててよかった〜って思う。大袈裟かもしれない。でも本当にそう。だからなんにも忘れたくないし、うちに留めておいたら爆発してしまいそうだから文字に換えて放つ。
わたしはもらってばかりで、すくわれてばかりで、アイドルはそんな職業なのかもしれないけれど、わたしはわたしの差し出せるものの未熟さに悔しくなる。おかえしに金塊とか宝石とか豚足とかピンクのコンバースとか、目に見えるもの、ぺいちゃんの欲しそうなものはなんだって手渡したいのに。
せめてわたしの平凡な『一生』でもぜんぶあげる。成功体験のひとつとしてぺいちゃんの自信になってくれ。あなたの一挙手一投足は誰かをすくうよ。自分がどんなにすごいアイドルなのか、自覚していてよ。
これから何度だって苦しくても、
あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ぺいちゃんのオタクでよかった〜〜!!!!
って思い続けられるわたしがわたしの人生に責任を持ってぺいちゃんを推したい。
ぺいちゃんのパフォーマンスが好き。
ぺいちゃんが好き。その手のひらが夜明け。
アイドルと生きていたい日々が、途切れながらでも、どうか末永く続けと祈りを込めて。