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11月 笠間教室 茶道稽古

 

 

炉が開きました

 

 

 

 

季節のお話は

伊勢物語 第六十九段「狩の使」

 

伊勢物語と名付けられた

由来といわれている物語

 

 

絶対不可侵である存在

伊勢の斎宮との禁断の恋

 

響きが心地よい歌のやりとり

とそれに伴う情景の美しさで

長らく愛されてきました

 

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帝の狩のお供として

同行したことから

斎宮に手厚くもてなされた

在原業平は(諸説あります)

強く「会いたい」と望みます

 

 

斎宮のことを想い

眠れぬ夜を過ごしていたところ

皆が寝静まった深夜

御簾の向こうに

月明かりを背負って

人影が現れます

斎宮と童でした

 

 

しかし

この夜ふたりは

何も語り合えないまま別れます

 

 

 

翌日

身分上 自分からは

手紙を差し上げることができない男が

気にかけていると

斎宮から歌が届きました

 

 君や来し われやゆきけむ おもほえず

  夢かうつつか 寝てかさめてか

 

 

これに返す男の歌が

 

 かきくらす 心の闇に まどひにき

  夢うつつとは こよひ定めよ

 

大変な苦しみが伝わってきます

 

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狩に出ても心は虚ろ

今宵こそ二人きりで会いたい と

思っていたのに

 

伊勢の地元の役人が

歓迎会を開いてくれます

 

 

大盛り上がりの

終わる気配が無い酒宴

 

明日には

伊勢を経たなければならないのに・・・

 

 

 

夜が明けるころに

斎宮から歌が届きました

やはり人目を憚ってか

酒盃の皿に書かれています

 

 かち人の 渡れど濡れぬ えにしあれば

 

今居る斎宮寮の浅い入江を

二人の「縁」に見立てています

 

 

男は夜が白む縁側に出て

冷たい入江の風を感じながら

読んだことでしょう

 

 

上の句だけだったので

その盃に

松明の燃え残った炭で

下の句を書きそえました

 

 又あふ坂の 関はこえなむ

 

必ずまた逢いましょう

と言い残して諦め

翌朝 尾張国へ出発したのでした

 

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【海老澤 宗香 茶道教室のごあんない】


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