夏にお世話になった蓮
こんなにきれいなドライフラワーになりました

10月21日
海老澤宗香茶道教室のお稽古



急に寒くなりましたね
茨城ではもう美しい紅葉が街中で見られますもみじ


ちはやぶる 神代もきかず 龍田川
 からくれなゐに 水くくるとは

                              在原業平朝臣

色鮮やかな紅葉が描かれた屏風を目の前にして
光源氏のモデルともいわれている

在原業平(なりひら)がうたった歌です
その屏風は業平との数々のロマンスが伝えられている

二条の后のもとにあったものなのです

それはいま静かに

伊勢物語として語り継がれています

歌を勉強していると「龍田川」と聞くだけで
鮮やかな紅葉の景色が浮かびます
それは何故なのでしょうかはてなマーク

日本人は遥か昔から歌をうたってきましたが
平城京の頃とくに重要視されていた五行説では
東西南北に四季が当てはめられていました

北 … 冬
南 … 夏
東 … 春
西 … 秋

平城京の西には「龍田山」があったことから
龍田山・川は「秋」の代名詞となったのです
ほかにも「竜田姫」という秋の神様がいます



ちなみに東には「佐保山」があり
「佐保姫」といえば春の神様として
満開の桜をイメージさせます



単語だけで広大なイメージが膨らむ
日本の文化は素晴らしいですね



秋の歌はたくさんあります


 奥山に 紅葉ふみわけ鳴く鹿の
   声聞くときぞ 秋はかなしき

               猿丸大夫



毎月生徒さんの暮らしに役立てていただくため
次月の歳時記のお話をしています

来月11月のテーマは「開炉」



この時期に炉を開くのは
陰陽五行思想で亥は「水性の陰」として
火に勝つとされていることから
亥の月(旧暦10月)の亥の日に火(暖房器具)を
使い始めればその冬は火事にならない
と信じられてきたためです


そして猪は多産であることから
亥の重なる「玄猪(げんちょ)」の日には
猪を象った餅を食べて子孫繁栄を祈る風習が
平安時代に中国より伝わりました
日本では「亥の子餅」として今でも食されています

京都の猪を祀る護王神社で11月1日に開催される
「亥子祭」にいくと境内で亥の子餅をついて
お酒と一緒に配ってくれます音譜食べ放題です合格


昔 宮中より配られる「亥の子餅」の包を
模して茶道具にしたものが「玄猪包香合」です





来月は当教室でも「炉開き」ですが
何故「茶人の正月」といわれるのか
「口切」との関係は…
というお話もいたしました





今月のお稽古は「中置」なかおき
普段は風炉釜と水指の位置はこうですが



「中置」は 寒くなる季節
水を遠ざけ 火をお客様に近づけよう
という気持ちが現れた点前です



風炉釜が載っている「五行棚」は
その名の通り五行説に則り考案された棚です
上下の板が 天地を表し
竹の柱は節の数によって位置が決まっています
客は陰 亭主は陽 の為
客付の竹節を陰の数である偶数にします
そこに水指ではなくて風炉釜を置くことで

木 … 棚
火 … 炭火
土 … 陶器製の風炉
金 … 金属製の釜
水 … 釜の中の湯

というように万物の元素がここで完結しています



4月からお稽古を始めた生徒さんも
盆略点前で余裕の笑顔音譜



ベテランさんも長らく離れた点前は忘れがち
初心に戻り新鮮な気持ちで楽しみます





お菓子は「みのり」




干菓子は「吹き寄せ」にしました



様々な種類の干菓子をよせあつめ
秋の落ち葉や木の実が
風に吹かれて集められた風情を表しています



秋の茨城といえばイチョウ 栗



生徒さんが作ってくれた栗ごはんを
皆でいただきました


さらに今回は大茶人 松平不昧公 縁の地
島根県松江市を訪ねた生徒さんのお土産もありました



「若草」は不昧公が茶会で出したお菓子を
大変な苦労を重ねて復刻したもの
味わい深いモチモチ食感




「姫小袖」は松江藩城主しか使用が許されない
門外不出のお菓子でした
口に含んだとたんにホロリと解けて
和三盆のまろやかな甘味が
最高に美味しいラブラブ 一押しですグッド!


松江のあるお茶屋さんでは
石臼で挽きたての抹茶をいただけるそうですアップ
お茶文化が深く根差しているのですねおねがい

このようなお話を伺えるのもお稽古の醍醐味



来月の炉開き準備のため
久しぶりに開けた炉に炭を入れ

炉中を温めました

 

 

 

 

 

【海老澤 宗香 茶道教室のごあんない】

次回の

お稽古は 11月25日(土)

茶道を通じて素敵な日本を知りませんか音譜
ワークショップは 12月17日(日)

茶道の神髄「侘び」を体感するワークショップですキラキラ

 

いずれも経験問わず募集中ですビックリマーク

見学も歓迎しております

事前にご予約をお願いいたします

Email : WAXWANE29.5@gmail.com
※WAXWANEは小文字にしてメール送信してください

 

 

 

【3回完結茶道のきほん講座 ~飲んで点てて知る~】

いよいよ最終回ビックリマーク
第4回生 募集中です

茨城県陶芸美術館
☎ 029670-0011
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