『禅ごよみ365日: 毎日に感謝したくなる』より印象に残った禅語についてです。
読み:ほんらいむいちもつ(本来、無一物)
解説:人はもともと、何一つ持たない姿、執着も、我欲もない姿で生まれてくる
人間はこの世に生まれてくるときは、何一つ持っておらず、丸裸で生まれます(無一物)が、成長するに従い、いろいろなものを身に着けていきます。その中には我欲や執着も・・・
しかし、死ぬときにはそれらを持っていくことができず、無一物、本来の姿に戻ります。
枡野先生は、何か大切なものを失ったりして、失意に落ち込んだ時などに、この禅語を思い出して、たとえ何かを失っても、それは本来の自分(無一物)に戻っただけのことととらえて、やり直せばよいと説かれています。
失った時や失ってしまいそうなときに、我欲や執着がより強く出てしまうんだと思います。そこでこの禅語を思い出して、本来の自分に戻って心機一転というのが、新たにやり直す上での大事な心構えなんだと思います。