#672 第16回「華の影」感想~大河ドラマ『光る君へ』 | 歴史に遊び!歴史に悩む!えびけんの積読・乱読、そして精読

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道隆の中関白家全盛!あの『枕草子』の香炉峰の雪の逸話も登場する大河ドラマ「光る君へ」 - NHK』の第16回「華の影」について

道隆ら中関白家全盛期の中、京は疾病が流行し、道長・道兼・詮子らは道隆一家に対立する方向へ

そんな中でのまひろと道長の再会

第16回は、994(正暦5)年

(NHK大河ドラマ『光る君へ』全盛を迎える中関白一家と定子サロン(C)NHK)

 

朝廷では、長兄の道隆が関白、娘の定子一条天皇の中宮とし、息子の伊周を内大臣に引き上げ、隆家もと我が世の春を迎えています。『枕草子』で有名な中宮定子の知的で明るいサロンを現したエピソード「香炉峰の雪」も描かれていました。

(NHK大河ドラマ『光る君へ』より「香炉峰の雪」のエピソード再現(C)NHK)

清少納言が表した中宮定子サロン、定子と清少納言のやり取りが文字と想像の世界だったのが、映像で表わされています。

 

中関白家の華満開の中、影の要素が現れ始めるのも描かれており、それが中関白家が道隆死後に崩れてしまう伏線として機能することになるんだと思います。

 

まずは、詮子との確執の深まり

もともと道隆とはうまくいかず、定子に対しても姑として不満な感じを露にしていましたが、今回でさらに確執が深まります。

この楽しいサロンに対し、一条天皇の生母にして、史上初の女院(東三条院)になった詮子がやってきて、サロンが凍り付く中で、伊周詮子に慇懃無礼な感じで新しいサロンの在り方の理解を求めるなど、さらに確執を深めます。

 

次に、道兼道長の兄弟連合への道

疫病がはやる中、その対策に熱心ではない関白道隆、公卿たちの会議でも取合わず、一条天皇に諮問されても、下々の病と深刻には考えない中、それは息子の伊周も同じでした。

 

この疫病に対して、道長は道隆に、道兼は内大臣になった伊周に意見しますが、取合わない様子に二人で悲田院にその実情を見に行きます。子どもの頃のいじめ(道兼)・いじめられ(道長)の関係がうそのような関係です。

 

疾病対策は自分たちには関係ないことだと取合わずに我が世を謳歌する道隆をはじめとする中関白家、しかし、道隆も外戚政治を完成させていない中、その驕れる姿勢から、詮子、道兼、道長ら同じ故兼家の子たちの反感や公卿らの不満が募り、影が色濃くなっていくことが描かれています。

 

一方のまひろは、生きる使命が今一つはっきりしない中、疾病が大流行する悲田院でいつのまにやら看病に汗を流しています。なんとそこに道兼道長が現状視察にやってきます。ちょうどそのとき、まひろも疫病に感染してしまい、そこで二人は再会し、病に倒れたまひろを抱きかかえて道長が、為時邸に運び、徹夜で看病までします。

 

看病後、土御門邸の正妻の倫子の下に戻りますが、倫子は道長が明子のところにいったのではなく、自分や明子以外に道長の心をとらえる女の存在に気づきます。これがどうまひろにつながっていくのかが注目なんでしょうね。

 

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