以前、仕事で、「鬼師」という職業の存在を知った。
その名の通り、鬼をつくる仕事というわけだが、なにも抽象的な意味ではなく、これは「鬼瓦」をつくる人のことをこう呼ぶとのこと。
鬼瓦はおろか、瓦自体に馴染みがない東京の現代人の僕からしてみれば、この「鬼師」という職業が持つ響きは、あまりにも日本的というか職人的な感じがして、まあもっと分かりやすく言えば、カッコいいな、と思った。
しかし馴染みが無いのはもっともで、いま非常にこの職人の数が減ってきているらしく、瓦メーカーの中には彼らを保護しようとする動きすらあるようだ。
でも、そもそもこの鬼瓦って、屋根材としての役割を果たしているのだろうか?ただの飾り?
そう思って、ウィキペディアを見てみた。
するとどうやら、鬼瓦のルーツはなんと中東シリアの世界遺産、パルミラのようだ。
ここでは、入口の上にメドゥーサを厄除けとして設置していたらしく、その文化がシルクロード経由で中国に伝来。
それが奈良時代に日本に渡り、急速に全国に普及したということだ。
そしてやはり、寺院など古い和式建築に多く見られるものの、平成以降に建てられた建築物には少なくなったと書いてあった。
日本的なイメージの鬼瓦のルーツが中東にあったとは驚きだ。中国ですら無かったのだ。
そんな鬼瓦の故郷、シリアのパルミラだが、少し前にイスラム国によって爆破されたというニュースがまだ記憶に新しい。
テレビで爆破された映像なども見た気がしたが、ショッキングを通り越して茫然としてしまった。
へぇ、遠い国の古い遺跡が爆破されたんだー、と思ってしまえばそれまでだが、あなたの故郷の屋根の上にもあるかもしれない鬼瓦、それが生まれた地が爆破された、と考えると、少し身近に感じないだろうか?
なんだか話が少しそれたが、鬼瓦は手間暇かかる芸術作品としての見方もあるので、もし近々目にする機会があったらマジマジと眺めてみるのも面白いかもしれない。
今日もありがとうございます。
続く。











