その①はこちら
ウォーミングアップをした後、ジンガと言われる基本ステップを習う。
これが全てのベースとなるとのことで、確かに複雑な動きではないはずなのに、上手いように手足が動かない。
上半身を前傾させながら、身体を捻るように手と足を逆に前に出さないといけないのだが、たまに左右の手足が同時に前に出てしまう。
まるで、ぎこちない歩き方をしている人のようで自分が哀しくなってくるが、初心者にはよくあることだそうで、これは皆が通る道だと先生が教えてくれる。
1人でステップを身体に覚えこませるのではなく、近くにいる他の生徒と即席でペアを作り、相手の方に顔を向けながら練習する。
カポエラはコミュニケーションを重視するものだからだ。
その後、アウーと呼ばれる側転を習う。
しかし、もともと僕は側転ができない。
小学校のときに1、2回体育の授業でやったような気がするが、確かそのとき出来なくて、それから特に必要もなかったので練習してなかったから今だに出来ないのだ。
なのに、この場では、ホイ、やって、と言われる。
とにかくやってみると、先生から的確な指示が。
「後ろの足を持ってくるのが遅い。始めの足は勢いがついているからいいけど、後ろの足は意識して早く上に上げるようにして」
「足を着地させるとき、グッと両手で床を押すようにして。そうしないと、バタッとなっちゃうから」
言われたからといってスグには上手くならないが、教わったことを実行してみると、少しはマシになったらしい。
慣れている生徒は、片手で側転している。
側転って、片手で出来るもんなの⁉︎
すごいな。
その後、半月を描くようにする蹴りなど、いろんな型を教わるが、汗はびっしょり、頭はくらくら。
練習は約2時間、ひたすら身体を動かしているので疲れてくるが、カポエラ独特の楽器を大きく鳴らしながら行うので、ある意味、恍惚というか、ぼうっと気持ち良くなってくる。
まるで、音楽によって別の空間に導かれ、そこで時を過ごしているかのような…
カポエラはブラジル発祥で、ブラジルはポルトガル語なので、先生は数を数える時など、たまにポルトガル語を使ってくる。それもまた良い。
今回は僕を誘ってくれた先輩も含め体験参加は4人で、全員で16人くらいでレッスンをしたのだが、皆さん真剣かつ雰囲気もよく、僕ら体験生にも優しく教えてくれる。
レッスン前はふわっとした雰囲気だった年配の女性(僕は受付の方かと最初思ってしまった程だ)、彼女も年齢を感じさせないキレキレの動きを見せていた。なんてカッコいいんだ。
時間のラスト、全員で作った輪の中で、ゲームと呼ばれる組手のようなことをした。
この時間はその日のレッスンの総復習というか集大成というか、めいめいが思い切り、ワザを出し合う。
キャリアの長そうな女性生徒と先生の組手では、激しくも美しい蹴りがバンバン繰り出され、まるで、『ストリートファイターII』の春麗(チュンリー)同士が闘っているようだった。
レッスンが終了し、普段使わない腹回りの筋肉が悲鳴をあげている。しかし気分は爽快だ。
「ラ○ザップに行くより、すぐ痩せられるよ(笑)しかも、楽しいし。」
汗を拭きながら、先輩生徒が教えてくれる。
なんてさわやかな顔した青年なんだ。
今回僕を誘ってくれた、前々職の先輩は、「しばらく続けようかな」と言っていた。
その気持ちがよく分かる、素敵な時間を過ごせました。
ありがとうございます。

