「巡礼って、どんな道を歩くの?」
「宿はどんな感じ?」
「そこに何があるの?」
スペイン巡礼から帰って来て、僕らに「おかえり!」を言ってくれた人たちは、二言目にはだいたい、このような質問を投げかけて来てくれます。
きっと、周りに行ったことのある人がいないので、好奇心と親切心で質問してくれているのでしょう。
興味のある人には、できるだけ「分かりやすく、面白く」あの巡礼路の話をしたいと常々思ってはいるのですが、いかんせん上手く伝えるのは難しく、歯がゆい思いをすることがあります。
そして思い至りました。
もし本当に興味がある人がいたならば、概要をサクッと知るために、この巡礼路をテーマにした映画を観て貰えばいいと。
「分かりやすく、面白い」映画は二本あります。
今日はそのうちのひとつ、『星の旅人たち(原題は『The Way』というタイトル)』をご紹介。
人生の半ばで旅に目覚めた男がこのスペインの巡礼路上で嵐で亡くなってしまい、その父親が「あいつはいったい、何を求めて、この道を歩いていたんだ?」と疑問を抱き、今度は父親が息子の形見のバックパックを背負って巡礼路を歩き出す、というストーリーです。
典型的なアメリカ人である主人公のその父親が、巡礼途中で会ったオランダ人やカナダ人、アイルランド人と道中を共にし、変わっていく自分を見つける…それはまるで本物の巡礼と同じで、うまいこと作ってあるなーと感じてしまいます。
僕はこの作品を出発前に観て予習し、そして帰ってきてからも復習のために観ましたが、後者は行ってきた者だけが気付くツッコミどころを発見し、「そうか、映画というのは、何でもかんでも事実に基づけば良いわけでなく、そもそもエンターテイメントであったなぁ」と別の意味でも感心してしまいました。
音楽も素晴らしく、巡礼路に関心がある方はぜひ観ていただきたいのですが、なんというか、この巡礼路に関しては、実際に訪れると、まさに映画よりも映画的なことがきっとあなたに起こります。
なぜなら、この巡礼路は昔から『奇跡の起こる道』と呼ばれているから。
どんな奇跡かは、人それぞれ。
でも、あなただけの奇跡が用意されているとしたら、少し行ってみたくなりませんか?
今回もありがとうございます。
続く。
