駆け出しマネジャーの成長論(中原 淳)
マネージャーとは他社を通じて、目標を達成することである。今まで個人競技で仕事ができていたが、周りを生かすことにより組織を成長させていかねければならない。
マネジャーの挑戦課題としては
①部下育成
②目標咀嚼 ⇒ 自分の言葉で伝える重要性、会社の上が○○だからなNG.
腹落ちする、やる気を出させる言葉で。
③政治交渉
④多様な人材活用
⑤意思決定
⑥マインド維持
⑦プレマネバランス
マネージャーとして、管理できるのはせいぜい6人ぐらいが限界であろう。ただ、多くのマネージャーはそれ以上の人間を抱えているのであり、その組織を円滑に進めていくのは、係長等、やる気のある能力のある人間に力をいれ、右腕になってもらう必要がある。
部下育成としては、みなを同じレベルで見ていくのは無理があり、強弱をつける。
また、プレマネバランスについて、純粋に管理の仕事をしているのはごくわずか、プレイヤーの能力もなければ、部下はついてこない。
座談会形式の章もあり、みな不安を抱えながらマネージャーになることを理解した。こういうことが起きたかと、そういうものなのだと考え、気持ちを保つ。
マネージャーになることは小学6年が中学1年になること、海に突き落とさせること、という言葉は印象深い。結局のところ、いくら考えても不安はおさまらず、やってみないとわからない、その環境に飛び込んだら、まずは環境を知る努力をする、そこから何をすべきかを考える、ということに尽きると思う。
出世する課長の仕事術 安藤浩之
印象的だった3点。
①出世する課長は、社会的リーダーシップがある。
⇒対人的なリーダシップがあるのは課長として当然のことである。さらに、社会的なリーダーシップがあるという点に違いが出てくる。
この点は、なぜ働いているかという点にも共通すると思う。家族、生活のために働いているのでは、別にこの職業、会社でなくともよい。この会社という組織で、そのように社会に役立っていきたいかという点が大事。
ただ、そういった目的はすぐに見えるものではなく、まずは目の前にある仕事を積極的に行う、昇進していく、仕事を大きくなっていく、その先に見えるものであると考えている。
職場を経営する。
⇒課長は課の経営者である。さらに課員の代表として、会社、従業員のサスペンションとしての役割を果たしていく必要がある。
自分の人格でリーダーシップを発揮する。
⇒役割としての衣をかぶっても、すぐにボロが出てくるし、自分自身の精神安定上も良くない。普段の人格で人と向き合う、ということに自信を持ってよい、それがだめなら、しょうがないし、昇進が全てではない。
『数字に強い課長』になるための仕事のコツ 深沢真太郎
心に残って点。
ヒト、モノ、カネ、ジカン、何事にも容量がある。数の論理で考え、捨てる(引き算をする)勇気を持て。
仕事が増えると、人を増やす、仕事を効率化することがまず浮かぶ、もちろん大前提としてそういったアクションは必要であるが、優先順位をつけて思い切って仕事を捨てる勇気が必要という点に共感した。
日本企業、日本人は捨てるということに抵抗がある、断捨離、整理整頓の本がヒットするのもうなずける。捨てることに対して、マイナスの評価になることも多いだろう。
ただ、捨てることは必要であり、心にとめておこう。
もう一点は、大げさに考えてみるという点。売上というのは、販売価格x売れた数であるが、それを最大化するためには、どちらか一方を最大化してみて、もう一つを最小化して、調整していくという手法は覚えておきたい。
営業零課接待班 (安藤祐介)
企業物語的な小説。
接待を営業手法として推進していく営業零課を設立し、その奮闘劇を描く物語。
普段は小説は読まないとですが、日経の夕刊に紹介されており、図書館で借りてみました。
印象に残った点としては、多くの企業、サービスで差別化が難しい世の中、最後の決め手となるのは、人間と人間の結びつきという点に特化して、接待によりその絆を深めていこうとする点。
今まで、接待については、ネガティブな印象があり、セールスするなら接待ではなく、真正面からやるべきという考え方をもっていましたが、接待は買収ではなく、あくまで人間関係を深めていく手段である点に関して、少し認識を改めさせられました。飲み会もそうです。
このコロナ禍に進むテレワーク等のIT化に読んだこともあり、色々考えさせられるとともに、やっぱり人間味って大事だよなと思いました。良い本でした。
石田淳の行動科学マネジメント実践ワークブック(石田 淳)
筆者の行動科学マネジメントを紹介(宣伝)する本。
行動科学マネジメントは、行動一つ一つを言語化し、落とし込むことにより、優秀な人間のメゾットを広く認知することができ、チームとして向上させていくことが目的の手法。
たしかに優秀な人間は意識をせずにできていることがあり、それを普通の人はわからないことは多々あると思われる。また、普段の行動を言語化するのは労力のいる高度な作業であるが、その作業に見合っただけの効果は得られると考える。
印象に残った点として、上司は部下に1日に2回褒めている、上司は、その上司に月に2回しか褒められていないという結果が出たという。
実際は同じように褒められているはずであるが、褒められる側はほとんど意識しておらず、過剰なぐらい褒めないと意味がないのであろう。
また、ファンクショナルアプローチという手法に関しての紹介があり、どのように(How)ではなく、What for(何を)という点で考えていくという点は、生活を含めて色々な場面で応用できそうであり、マネしてみたいと思う。
イラスト&図解でわかるDX 兼安暁
DX(デジタルトランスフォーメーション)を学ぶ会社の課題図書。
DXは、単にIT化を進めたものと漠然とイメージしていましたが、既存のやり方を大きく変わる手段であることをこの本を通して認識。
具体例としては、電気自動車、既存の自動車から電気自動車に移行するにあたり、部品数は10分の1以下になり、自動車を中心とした産業構造は大きく変わっていく、
コストについても、風力、太陽光等の自然エネルギーが今まで以上に効率化され、既存の火力、原子力よりも安価な手段となる。環境問題も相まって、大きく環境が変化していき、今までのルールが大きく変わっていく。
また、アナログがデジタルにおきかわることにより、誰でも、いつでも、同じことができるようにあり、農業、工芸における職人技といった技術が風化していくであろう。
物流については、3Dプリンターが高度化し、大量生産のコストが安くなれば、モノを動かすことにとって代わるかもしれないが、3Dプリンターで加工する原料の輸送は残るかもしれない。
原料のみの輸送であれば、市場の近くに3Dプリンターを用意し、原料をストックしておけば、航空輸送は必要ない存在になるかもしれない。
こう考えていくとキリがないが、こういった空想力を豊かにすることが、今後の時代に適応できる人材になっていく能力かもしれない。
生き残すのは、変化できるものであるのだから。
管理職1年目の教科書 外資系マネジャーが絶対にやらない36のルール 櫻田毅
管理職を学ぶにあたり読んだ一冊。心に残った点として
・そのうちにという曖昧な約束はやめて、自分がやりたいと思うのであれば、日時をすぐに確定させる。
・締め切りが先の仕事を横に置くのではなく、ちょっとだけ手を付けて、仕事の難易度等を把握する。
・結論を出さない会議をやめる、行動計画がない会議をやめる ⇒ メンバーに宣言させる。
・誰もがリーダー、サポーターという最強組織をつくる。当事者意識をもたせる。
・若手管理職はプレイングマネージャーにいるべきである。
⇒自分自身が今後管理職の座にいられる保証はなく、プレイヤーになる可能性がある、プレイヤーとして新しい知識を常に吸収するべきである。
何よりもスピードという点は自分が常に意識している部分であり好循環を生むと考えており、本を読むことにより裏付けされたことに安心した。
課長職になる以上、今までマネージメントに徹するべきと思っていたが、本にある通り、プレイヤーとして専門知識がモノを言う場面を多くあり、自分の将来を考えて、ある程度プレイヤーとしても積極的にチームの力を最大化する必要があると感じた。
なぜ一流は「その時間」を作り出せるのか(石田 淳)
行動化学マネジメントの本。時間管理の本と共通点もあるが、
・時間を見える化する、自分が何をしているのかを見直す。
・チェックリストの作成、仕事を定型化する。
・毎日がつらいを作りだしているもの
人は99の成功をしていたとしても、1つの失敗をひきずってしまいがち。99の成功、また悪い予測ではなく、今を考える、ポジティブにいきること。
TO DO の同様であるが、出社したら何をする、退社する前になにをする、というルール決めを決める、メールチェックの時間を集中的にさく、等、活用できるものがあった。
時間管理の基本とコツ(水口和彦)
仕事を効率化するために読んだ本。
・タスクをリスト化する。
・使う時間、使える時間を確認。
・ひとつの仕事に集中する時間をつくる。脱線しない。
・仕事に取り組む前に段取りをつける。
TO DO LIST は以前より作成しているが、最近意識しているのが、仕事中に脱線しないこと。何かしながら、メールをする、電話をしながら、ファイルを読んでいる等、結果的に見直し、聞き直しが発生して時間がかかっている。
夢を育てる(松下幸之助)
何よりも、世の中をより良くしようという心意気があることを強く感じた。全国に工場を建設し、地域経済を活性化させる、週休5日の導入、一つの企業だけではなく、世の中、将来のことを見据えた経営、世の中を変えていく経営者、今の世の中にはなかなかいないでしょうね。