今週の問題
四国という地名は、南海道を形成した四つの国に由来します。阿波、讃岐、土佐とあと一つは何でしょう。
選択肢
・下野
・隠岐
・堺
・越前
・伊予
正解…伊予
解説
元々の名称は伝統的に「伊豫」だったという伊予はかつて日本の地方行政区分だった令制国の一つで、愛媛県にあたります。
語源は4つの諸説あります。
①温泉説
「よ」は道後温泉の「ゆ(湯)」から転訛したものであり、それに発語の「い」を付して「いよ」になったという説
②湧水説
研究者の志賀剛が提唱したもので、古代人は温泉以外に湧水も「いゆ」と呼んでおり、これが「いよ」になった説があります。元々水源地は古代から特別な地として扱われていて、これが湧水の周辺を指す小地域としての地名から、より広い地域、さらには古事記にいう「伊予の二名之島」=四国を指す地名となっていったというものです。
③弥説
谷川士清の『倭訓栞』にて、豫ノ二名ノ洲と呼ばれた四国は国生み神話では淡路島の次に生まれたので、「いよ」は物の重なることを表す「弥」(いや)の意味ではないかとされる説です。
④預説
「天神第六代面足惶根尊」が伊豫国を支配する際に「(伊豫国を)伊(彼に)豫(預ける)」との詔があったという『豫章記』という書物からきている説
元々明治維新直前の領域は現在の愛媛県全域に高知県宿毛市の一部(沖の島町母島・沖の島町鵜来島)を加えた区域に相当していたため、愛媛県より若干大きい程度です。
ちなみに愛媛県のTBS系列で「あいテレビ」(略称itv)が1992年10月に開局しましたが、開局当時は「伊予テレビ」でした。
下野(しもつけ)国は現在の栃木県、隠岐国は島根県・鳥取県・兵庫県北部・京都府北部まで連なっていた地域です。
堺国は現在の大阪府南部、越前国は現在の福井県北部にあたります。