剣道をするとき身につける四つの防具は、面、胴、小手と、あと一つは何でしょう。 | KMプロデュースのブログ

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今週の問題

剣道をするとき身につける四つの防具は、面、胴、小手と、あと一つは何でしょう。

 

 

選択肢

・垂れ

・胴返し

・八双

・金的

・突き

 

正解…垂れ

 

解説

複数の流派が集まって成立し、柔道の嘉納治五郎のような特定の創始者が存在しないという剣道は、全日本剣道連盟が定義する日本の剣術を競技化した武道です。

全日本剣道連盟は、

 

「剣道は剣道具を着用し竹刀を用いて一対一で打突しあう運動競技種目とみられますが、稽古を続けることによって心身を鍛錬し人間形成を目指す「武道」です。」

 

と定義しているため、日本における価値観そのものが最重視されています。

剣道の歴史は弥生時代後半からとかなり古く、金属製の刀が中国や朝鮮大陸から伝わったのですが、この刀は直刀で突くことを目的に作られていました。やがて戦いの形式が歩兵から騎馬戦主体へ変わっていき、戦い方も馬上から突くより斬りおろす方が有利だということが分かってきたため、平安時代中期に反り身の刀(日本刀)が考案されました。これによって斬ることを主体とした日本独自の刀法が研究されていったのです。
戦国時代に突入して激しい戦闘が全国各地で繰り広げられるようになると刀法も発達し、いくつかの流派が誕生します。各流派は剣術の練習に、木刀や刃を落とした真剣を使って打突部直前で止めるという非常に危険な稽古をしていたのですが、その中で新陰流の祖となった上泉伊勢守秀綱が、柳生の道場で袋竹刀を発明して練習で使うようになりました。

ここで伊勢守が発明した袋竹刀というものがあります。これは手ごろな丸竹が柄の部分をそのままに、先のほうを16本位に細く割ったものに革の袋をかぶせることで叩いてもケガしないよう工夫したもので、当時は画期的発明でした。
現在使われている防具や竹刀が発明されたのは江戸時代で、18世紀の中頃(正徳年間)に直心影流の山田左衛門が形の稽古だけになっていたため、気勢が欠如しているのではないかと懸念していました。そこで防具を用いて打ち込み稽古を取り入れました。さらに同流の長沼四郎左衛門父子はこれに面・小手・竹刀を改良して、はじめて竹刀による打ち込み稽古を行ったのです。そして18世紀の中頃(宝暦年間)には一刀流の中西忠蔵が胸当てを発明し、猛烈な竹刀稽古を採用したのです。こうした中で、打ち合う稽古の面白さや満足感から競技性が増し、一本を奪い合う現在の剣道に近い試合がこの頃から始まりました。
これが剣道の直接的な起源になったと云われています。

 

明治時代以降は大日本武徳会が試合規則を定めて競技として成立したものを剣道としていました。太平洋戦争後に一旦は大日本武徳会が解散したのですが、その後は全日本剣道連盟が事業を継承して現在に至っています。

ここからはこれから剣道を始めたい人にとって最重要です。
 

・竹刀を介し打突する競技である以上は、自分や相手にケガさせないよう安全・衛生のために竹刀や防具の点検・整備を怠ってはならない
・防具や竹刀をまたいではいけない

・竹刀を床に叩きつけてはいけない

・試合で有効打突をとった瞬間に感情を露わにしてはいけない

人間修行の場は道場です。

剣道の修行が技術を修得するだけではなく、それを通して精神面の成長を目的とする以上は神を敬い感謝の念を常に持つことこそ、剣道修行者として大切なこととされています。よって神を敬う心と感謝の気持ちを常に持ち、明鏡止水(いかなることにも心をとどめない、無の境地に達した精神状態のこと)の境地に達すると、相手の心境や動作が手に取るようにわかってくるようになるので、そうなるよう神に祈ります。このことからも剣道は、長い伝統より培われた人間形成の道になっていることがわかるはずです。

元々竹刀は日本刀の代用で発明されたものであって、古来より刀剣は人間の命を守り、外敵を防ぐものとして尊重されてきました。日本刀は皇室の三種の神器のひとつであり、鏡は「知」、玉が「仁」、剣は「勇気」が象徴です。よって日本人は刀剣を神聖視していますので、それを鍛錬製作する刀匠も宝剣をつくるにあたって一世の情熱を傾けましたし、扱う武士も日本刀を自分の魂として片時もおろそかにしなかったのもここで頷けます。
防具は戦場などの真剣勝負で自分の命を守るために使用されていた甲冑が工夫されたもので、兜=面、両手に覆う防具=篭手(小手)、腹にあてる防具=胴、腰にあてる防具=垂れといい、全て甲冑をかたどったものです。
したがって剣道は竹刀を日本刀、防具は甲冑と考えて取り扱わなければいけませんし、人間形成の道である以上は自分の修行道具を粗末に扱うはずがありません。

礼節を尊び、信義を重んじる剣道は相手の人格を尊重することこそ大切ですから、有効打突してガッツポーズしてしまい、相手の人格を無視する態度は剣道を行うものとしてふさわしくありません。こういった試合態度は試合の公正を害する行為等で反則が適用されます。

防具を整備するにあたり、

・打突の衝撃を吸収し、身体の安全を守る衝撃吸収
・型崩れしない、破れたり糸が切れたりしない耐久性
・重さ、自由な動きを妨げない機敏性
・汗抜けがよく、吸湿性が良い
・小手の場合に手の内の作用が竹刀に伝わるのを妨げない操作性

 

この5つが機能して、初めて剣道をやる資格がある事を覚えておいてください。

 

 

 

「胴返し」というものはありませんが、剣道の攻撃方法の一種で「返し胴」というものがあります。また、相手の喉を突く「突き」という技もあります。

八双は長刀の構えの一つですが、「金的」は男性器に対して攻撃する非社会的行為であり、急所となる以上はいかなる場合においても厳禁とされる行為です。