村上春樹「ノルウェイの森」再読
ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫) 1,210円 Amazon 昨日まで、「ノルウェイの森」を読み続けていて頭が痛くなったふじこです。長時間目と頭を使いすぎての疲労…。この小説は何度も繰り返し読んだことがあるのですが、今度の作中作の参考文献としてまた再読いたしやした。あらすじははぶきます。物語にはなにかしらの力があると信じている私ですが、「ノルウェイの森」はそのなかでも力の強い作品だと個人的に思っています。力が強い、と感じるのはとても個人的な思い入れが強いというからで、なんというか、この作品のなかにでてくる直子という女の子の不安定さや、彼女が発する言葉に共感みたいなものを覚えるからなんですよね。小説としては、めちゃくちゃすごくいい描写がでてくるとか、構造が面白いとか、そういうのはほとんどない、村上春樹にしてはオーソドックスな恋愛小説ではありますが、語りのなかででてくうる「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している」だとかの主人公が悟った世界の真理の一節やらが、どーん、と響くんですよね。とくに若い世代なんかは深く感銘を受けてしまうのではないか。10年くらい前かな? 映画化もされました。見にいきました、当時学生だったふじこさん。松山ケンイチはナイスキャスティングでした。平凡そう(にスクリーンではみえる)でいて、頭がよくて、で、なおかつ女の子をひきよせる魅力的な男子学生を演じるのは松山ケンイチしかいなかっただろうなあ。映画では直子役の菊池凛子がうますぎてちょっと怖かった。再読していて、すんごく大ざっぱに括ってしまうけれど、アンドレ・ジッドの「狭き門」と構図が少し似ているなあとちょっと思いました。共通するところは、相手役の女性が病んでしまう(最後の悲劇のところも)、文通、ふたりの物理的な距離、禁欲的な性愛(好きなひととの間で。まあノルウェイの森はそんなに禁欲的ではないですが←)。当時学生だったふじこさんはジッドの「狭き門」も村上春樹の「ノルウェイの森」にも非常に影響を受けました。このふたつの小説を読んだあと、少し気持ち的に不安定になるんですよね。そういうふうに物語の力に引きずられてしまう作品がこのふたつでした。「狭き門」はほぼ完全に悲劇ですが、「ノルウェイの森」では最終的に主人公が個人的に感じている直子に対しての責任から解放された(自分自身で乗り越えた)、と私には読めたので悲恋ものかもしれないけれど、希望がみえるような話になっているのかなと思いました。でも「ノルウェイの森」ではほんとに死が多いので、引きずられてしまうひとには引きずられてしまうかもしれません。(でも作品のなかにはもちろん、村上春樹のユーモアも入っています)村上春樹の入り口としてはいちばんに推すのは「風の歌を聴け」ですが、2ばん目くらいに「ノルウェイの森」を推せそう。 ○*○*○*○さて、自分の創作状況。あまり進んでいません。作中作は「ノルウェイの森」を読んで、だいたいこんな感じかな、とおおまかなイメージは掴めましたが、まだ詳細には設定を詰めていません。そもそも100~120枚程度に収まるだろうか?? という疑問が残ります。今週はあまり予定が入っていないので(まあいつもそうですが)、今週末、来週の頭までにはプロットをつくり終えるのが目標。他の参考文献もまだあまり読めていないのですが、まあそれは読まなくてもいけそうかも。(少し読んでみてそんなに使えそうになかった書きためていったネタがあるのでそれをもとにしながらパソコンでゆるゆるプロット作成していきます。