新蕎麦と野暮と美意識
新蕎麦を食べたくて、加茂郡川辺町にある馴染みの蕎麦屋までクルマを走らす。
久しぶりの遠出に愛車のZ4も気分がいいのか、エンジンも快調だ。
この日は、開店前に着いて2番目に入店できたせいで、15食限定の天丼セットにありつけた。
妻とササっと食べて外に出る。
正午前だというのにもう10人以上も並んでいるから、長居はしたくないのだ。
とはいえ、そんなことにおかまいなしの、おそらく同世代とおぼしきご夫婦もいて、
食べ終わったらすぐに席をかわってやればいいのにと思ってしまう。
その反面、お客の権利とばかりに、行列を目にしても居座れる図太い神経が羨ましくもあり。
傍目には、蕎麦湯をすすりながら、平然とおしゃべりを愉しむ夫婦の方が優雅に見えるからね。
昼時の蕎麦屋の長っ尻を野暮だと感じる私たち夫婦は、蕎麦屋で落ち着いて食べたことがない。
でも、それでいいのだ。
独りよがりの美意識かもしれないが、大切にしたい。





