自分らしさを大切に -452ページ目

黄色い付箋紙


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昨夜、地下鉄の電車の中で興味をそそる中吊り広告に遭遇した。


ジェイアール名古屋タカシマヤのセールスと催しを一緒にしたポスターだ。


内容にひかれたわけではない。


広告の仕掛けに目を奪われたのだ。


この写真に写っている黄色い付箋紙が、その正体。


付箋紙には、「楽しさ2倍の1週間!!」と書かれている。


付箋紙といっても、本物ではない。印刷されているのだ。


ところが、2~3メートル離れたところから見ると、

付箋紙が本当にくっ付いているように見えるのである。


ドアの近くにいた私は、わざわざ移動して確かめた。

至近距離で見て、ようやく付箋紙が印刷だと確信したのである。


そして、カメラに収めた。


はたから見れば、挙動不審なオヤジである。



感心したのは、もちろんそのアイデアである。


乗客の目を引き付けようと知恵を絞るクリエイターにシンパシーを覚えた。

こういう仕掛けを考えられる人、大好きです。


何より感動したのは、その付箋紙の造形。

付箋紙の形状が、とてもナチュラル。

さらに、影の濃淡まで綿密に計算されているので、より本物に見えるのだ。


これはデザイナーの仕事であることは間違いない。

職人肌のかなりの熟練者とお見受けした。


デザインのクオリティが、ディテールのこだわりに宿ることをよく存じておられる。


スバラシイ。


このアイデア、パクらせていただきます。


はい、もちろん、自分なりにカスタマイズして。












よなよなビール



立秋を過ぎたというのにこの暑さ。

暑い日に飲みたくなるのが、ビールである。

ビールといえば、先日泊まった長野県の山田温泉でおもしろい地ビールに遭遇した。

製品名を「よなよなビール」という。

ビール本来の伝統的な製法でつくる、香りとコクが自慢のビールである。

名誉ある賞にも輝いているだけあって、味は申し分なかった。

日本人が好きな、のどごし重視のビールとは、あきらかに違う。
あくまで、コク、味わいにこだわっているのだ。

それが、私には新鮮だった。

「ビールって、お酒なんだ」(ビールさん、ゴメンナサイ!)と
あたりまえのことをしみじみと感じさせてくれたのだ。

こんなに感動したのに、パッケージがもったいない。

最初、オレンジジュースのお酒かと勘違いしてしまったほど、

ちょっとサワー寄りのデザインだったのだ。

ビールだと気づかない人、いるんじゃないかな。

「香りのビール」というキャッチフレーズもちょっと響かないなあ。
まだ「味わいビール」の方が、私にはグッ!とくる。

匂いで打ち出すか、味で打ち出すか。嗅覚と味覚の勝負だ。

製造元は、株式会社ヤッホー・ブルーイングさん。

長野県軽井沢にある会社が一念発起して、1996年に創業した

「エールビール」専門の醸造所とのこと。

スバラシイ。

1缶260円という価格もうれしい。

日本人は、ラガー系ビールの大好きな国民だけど、こんなビールもたまにはいい。

たまにはどころか、結構ハマル人もいるんじゃないかな。

そういえば、ネーミングには、

「よなよな(毎晩)飲んで欲しい」という願いが込められているとか。


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小布施視察


お盆休みを利用して、長野県小布施に家族で出かけた。

表向きは家族旅行だが、いつの間にか視察旅行になってしまうことを家族はよく知っている。


わが家の旅行は、父親の私が見たいところ、行きたいところが最優先。

それでも嫌な顔をしないで付いて来てくれる家族にはいつも感謝の気持ちでいっぱいである。

さて、今回の探訪地となった小布施であるが、北斎と栗の町として町ぐるみで整備が進み、

今や北信濃地域有数の観光地として認知度も高くなっている。

私が小布施に興味を持ったのは、『セーラが町にやってきた』という本がきっかけだった。


セーラが町にやってきた (日経ビジネス人文庫)/清野 由美
¥700
Amazon.co.jp


この本は、桝一市村酒造場に採用されたセーラ・カミングスというアメリカ人女性が、
老舗酒蔵枡一市村酒造の活性化はもとより、
小布施のまちおこしに孤軍奮闘する日々を描いたルポである。

私が興味をそそられたのは、まちおこしという大事業が、突如現れた、
小布施に縁もゆかりもない外国人女性によって、その事業の方向性の舵が大きく変えられたことにある。

彼女の活躍をここで語りだしたらキリがないので省くが、間違いなく言えることは、
彼女には、このまちの魅力や財産がほかの誰よりもわかっていたと思う。

それは、信念といってもいいもの。

だからこそ、彼女は小布施の町おこしの中核となって働いたのだろう。

まちおこしは、一朝一夕にできるものではない。

そのまちを知り、内外に発信できる情報の価値を見極めることから始めなければならい。

たとえ、短期間でまちづくりの体裁が整ったとしても、それはハリボテに過ぎないのではないか。

観光客の目はまやかしを瞬時に喝破する。

まちおこしの成功例として語られる小布施であっても、油断すれば、まちの魅力は色褪せていく。

小布施は、あくまで“再訪したくなるまち”であって、通俗的な観光地にはならないでほしい。

やたら威勢のいい呼び掛けを連呼する土産物屋があったが、小布施のまちにはそぐわない。


こんな些細なことからも、まちの空気は変わっていくのである。



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