何だ!?これは…
劇場観客の頭に浮かぶポカーンが見えた気がしたぞ(笑)。
ジョナサン・グレイザー✖︎スカーレット・ヨハンソン、天晴れ!
劇場で観られて良かったよ。
ありがとう、シネマ神戸さん!
高尚と低俗、恐怖と笑、無垢と本能、美と醜…
を、表皮一枚迄肉迫させ、その隣り合うコントラストを見事に映画的興奮へとキリキリと綱渡らす。
この気持ち悪い快楽の中毒性は異常。
見え難い設定や極端に削られた台詞、に成り代わり圧倒的/独創的美意識な画で語る構成は、時に難解さや高尚さへと足踏み入れてしまいそうであるものの、その寸でで抜群のユーモアやチャームで引き留めている。様な気がする。
カメラが素晴らしいなぁ。
スクリーンに対しての新しい空間の在り方を提示してもあるし、また、霧や雪の捉え方もデジタル世代の可能性を切り拓いていもする。
今作の凄味は色々あれど、最大の功績は映画に於ける皮膚感覚を誰も成し得なかった方法論で獲得した事ではないだろうか?
この人間と言う外壁と、世界のその狭間。
湧き上がる感情に追いつかぬ身体、その軋みで奇妙に我を失って行く主人公を見事演じ切るスカーレット。
本人も相当にノリノリやったんではないだろうか?
あのキスシーンは映画史に残る美しさ。
まぁ、でも、これは普通はポカーンとするだろう。
SFやホラーのフォーマットを纏いつつ、一皮剥くと見た事もないフォルムがドロリと表出する。
そして、名付け様とした瞬間消失するのだ。
そのタチの悪さが最高。
今作、一応表皮はSFスリラーではありますが、当然ながら現代社会を濃厚に反映していて、スカーレット演じる彼女に、現在の皮膚感覚の欠如したコミュニケーションの在り方のメタファーを見る事も可能だ。
あの湧き上がる衝動に抵抗を感じるも抑えられず、しかし、身体がそれを受け付けない。
この辺りの綱渡りの感覚の描写がお見事で、余りに強烈で殆どコントみたいに見えちゃうのも凄い。
自分の◯◯◯を確認するスカーレットなんて!
ここでのスカーレット・ヨハンソン演じる彼女と、『寄生獣』の深津絵里演じる田宮良子のシンクロが面白かったよね。
人間とエイリアン、ピュアな捕食行為の構図が反転して、人の残虐さが浮き上がる。






