ジョゼと虎と魚たち | Electronic Dolphin Eats Noise

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空論上の九龍城

梅田ガーデンシネマメモリアル

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『ジョゼと虎と魚たち』
2014年8月 @ 京都シネマ

今作も『モーターサイクル・ダイアリーズ』と同じく、公開当時より、時間を重ねて人気と評価を増して行った作品であろう。
本日も劇場みっちみち。 


『ジョゼと虎と魚たち』に関しては 、公開当時劇場に行きたかったんだけどなぁ…
結局DVDの発売を待った。
観てもいないのに予約して買った記憶。
初回盤が豪華だったんだよ。 


この当時は先ず池脇千鶴人気がデカかったんじゃない?犬童監督とは『金髪の草原』でも組んでて、こちらも凄く良かったな。
ブッキーも勿論人気鰻登りだった頃だけど。 


キャストが今から観ると結構混沌としてて、まだまだおぼこい上野樹里ちゃん(当時16歳であの役!)や、ちとイメージ違う江口のりこさんもいたりするんだけど、ここでも新井浩文さんは相変わらずで痛快!


『ジョゼと虎と魚たち』、ブッキー演じる恒夫が、ホント飾り気ないと言うか、素直で、セックスの悦びのあのリアリティなんか凄いなぁ。
初めてジョゼのご飯食べた時の表情だとか。
あの“泣きそうだ”や、ラストの嗚咽は最早伝説レベル!

あの“泣きそうだ”で、ボクも泣いちった…
いや、その直前のジョゼの、“帰れ言うて帰るようなやつは、はよ帰れ”でもう涙腺グラグラ来てたけどね… 

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しかし、『ジョゼと虎と魚たち』での池脇千鶴はもう…何だろうな?

例えばあの恒夫と料理してる時の、“(ジョゼって)良い響きだね”で心囚われてる様を背中越しで悟らしゃう様とか…
指触れちゃった時のビクっ!とか…
あの“ええよ”とか… 

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“こわれもの”として世界の片隅に追いやられていたジョゼが、恒夫との出会いを経て、人間へ、そして女性へと急速に変貌して行く様にはゾクゾクする。

そんなの体現出来るのは池脇千鶴ぐらいではないのか!? 


これまた伝説の池脇千鶴vs上野樹里の平手打ち対決のインパクトは強烈なれど、交わされる会話も凄まじいなぁ…
あそこでのカメラ、ジョゼの乳母車押してる女の子へと向かう辺りが技あり! 


あの新井浩文さんの出演シーンであったり、近所の女の子のシーンであったり、雀荘や金井晴樹であったりetc.
独特の間の抜けたユーモアあるカメラワークも、この作品のテンポや温度を一定に保つのに貢献している。 


どう言う経緯か知らないけれどお笑いコンビのライセンス出てるんだよね。
そっか、池脇千鶴って吉本所属だったか。
あとSABU監督や、山本浩之アナウンサーも出てたり。
『運命じゃない人』以前の中村靖日さんも出てたね。 


映画見てから田辺聖子さんの原作にも手を伸ばしましたけど、僅か20頁の短編で吃驚して、でも読んだら映画以上に濃厚で更に驚嘆!

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ここから巧みに拡げた脚本は今や大物の渡辺あやさんだ!

個人的には『ジョゼと虎と魚たち』に興味惹かれたの当時好きだったD[di:]の参加だった。
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あの印象的なイラスト、そしてジョゼがずっと大切にしていたであろうあのぬいぐるみデザインなんかは彼女の手によるもの。 


そして忘れてならないのはくるりが担当した音楽だ。
あの時代の大学生のリアルな日常と、昔ながらの長屋なんかの日常。を繋ぐ音。
お見事。 

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『ジョゼと虎と魚たち』は、町の、家の、恋の肌触りに限りなく肉薄する。
京都シネマスクリーン3での35mmフィルム上映は、皮膚感覚を目で、愛でるかの様だった。