タイトルのように「1年で1割の生徒が退学する高校」に通っていた人が書いた本の紹介を少し前に読みました。
中学時代に部活に夢中で勉強していなかったら高校入試の模試で偏差値30台になってしまい、学力試験のない推薦入試で入れる高校に進学したそうです。
その学校では勉強するという雰囲気がないどころか、勉強する奴は頭がおかしいやつという認識。
授業を聞かずに寝ているやつ、スマホをいじっているやつ、授業の邪魔をするやつの3種類の生徒しかいない。
先生もはなから授業を聞いてくれるという期待をしないで、淡々と授業を進めるだけ。
そうこうするうちに1年立つと1割の生徒が退学している。
非行で退学すると言うよりは、ドロップ・アウトの結果の退学が大多数。
そして学年が上がる都度退学者が出る。
そんな環境だったそうです。
高3の夏ぐらいに何故かこのままじゃ自分の将来がまずいと気が付き、たった一人で勉強を始める。
遅きに失したので大学受験は失敗。
浪人してしまう。
予備校に行かないで卒業した高校の先生に救いを求めたら、3人くらいの先生が彼の勉強の質問について分担して教えてくれたそうです。
その結果翌年に志望校の内の1つに合格して大学進学したとのこと。
合格はできたものの、もっとはやく勉強に目覚めていればと後悔。
彼は中学時代に勉強するかしないかが人生の分かれ道になると実感したそうです。
その人の話を読んで感じたのは、やはり「人は環境の子なり」ということ。
周りが勉強熱心な学校では勉強するのが当たり前で、周りが遊んでいる生徒ばかりなら勉強がばからしくなる。
ティーンエイジャーなんてそんなもんです。
大人がどんな環境を用意してやれるかが、彼らの人生に関わってくるのだとあらためて思いました。(羊)