たまたまYou Tubeでアメリカの銀行でテラー(窓口担当)を10年以上努めていた日本人女性の動画を見ました。
するとさすが自由と自己責任の国だと思ったことがあります。
アメリカでは支払いをする時にクレジットカードかデビットカードが使われるのが普通です。
クレカは信用度のスコアがデビットカードより厳しいため作れない人も少なくないようです。
資産や所得が少ない場合ですね。
そのような人たちは使ったら即座に口座の残高から引き落とされるデビットカードを使います。
ところがここに落とし穴があります。
日本のデビットカードでは残高不足では支払いができないのが普通です。
自動融資のサービスを付帯していない限り。
ところがアメリカでは残高が不足していてもオーバードラフトという仕組みがあって、残高を超えても自動で融資してくれるのが一般的です。
ところがこれは1回のオーバードラフトにつき$35程度の手数料が発生するそうです。
残高不足⇒オーバードラフト&手数料発生⇒残高不足を認識できない⇒さらに買い物⇒再度オーバードラフト&手数料
というわけで、例えば最初の残高不足がたった$10だったのに$35余計に支払うことになります。
さらにスーパーで$10程度の買い物をして家に帰ると再度$35発生。
つまり$20の残高不足なのに$70を不足分に加えて支払う必要が出てきます。
これで済めばいいですが口座の残高不足を認識するまでオーバードラフトすることになります。
2週間単位の給料日の都度精算をしている自転車操業では臨時の出費があったらもうアウト。
サラ金のようなところで借り入れすることになります。
日本に比べて消費者金融の利息も高いそうなので、借金を始めると抜け出すのは難しいのです。
近年は口座開設時に自動融資をつけるかどうか選ぶようにはなってきたそうですが、以前はデフォルトがサービス付帯だったそうです。
また銀行によっては口座維持手数料を支払う口座では扱いが違ったり、1回目は手数料がないまたは安いところもあるそうです。
日本のように金融当局の締付けが厳しくないので千差万別なんでしょうね。
でも自由主義経済が進んだアメリカでは利益確保のためにあの手この手で手数料を取る仕組みも常に考えられているようです。
われわれ日本人の感覚からしたら残高不足で使いすぎた金額によって手数料が段階的にかかるのが当たり前な気がします。
金額によらず$35は消費者金融でもやらない暴利ではないでしょうか。
企業が大っぴらに大口の政治献金ができるアメリカらしいとは思いますが、庶民の懐を食い物にする銀行の姿勢はなんだかなぁと思いませんか?(羊)
そもそも口座残高に余裕があればオーバードラフトになりませんので余計な手数料はかかりません。