理科が好きな小学生は3割くらいしかいません。
さらに理科に対して苦手意識を持っている教師は60~70%に上ります。
では、なぜ理科離れが進んでしまったのでしょうか。
2015年の日本理科教育学会誌の研究発表「 子どもの理科好きと親の意識や性格との関係 」によると、理科好きな子どもの親は理科好きであるという意識調査の結果が得られています。
当たり前といえば当たり前ですが、理科好きな親は子どもを博物館に連れて行くなどの行動をそうでない親に比べて多くとります。
この夏にテレ朝系番組の「博士ちゃん」の展示会に行きましたが、そこに来ている親子はそろって展示を楽しんでいました。
先の調査では親の科学施設好きが多いということもわかっています。
そして、科学についての親子の会話が多く、科学に好意的・肯定的な意識が強く、子が理系へ進むことを希望する傾向が強いのです。
こうした研究を待たなくてもそうなるだろうと推測はできますが、裏付けがあることは子育てに役立ちます。
これからは必ずしも理系でなくても、理科的な素養はみんなに必要になります。
家庭内で意識的に理科の話題を取り上げてはいかがでしょうか。
先日の皆既月食&惑星食、流星群、ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡、火星探査機パーサビランス等々、科学的な話題には事欠きません。
アーカイブの記事でも書きましたが、科学が難しいと感じる理由のひとつに専門用語があります。
科学以外の場所ではあまり使われない言葉なので馴染みがなく、意味がわからないために難しく感じるのです。
健康番組などで医学用語はかなり一般化してきましたが、物理や化学の用語はそれほどではありませんよね。
ニュースで取り上げられる度に、お子さんと話し合うと理科への苦手意識が消えるかもしれません。(羊)