元幼稚園の先生に「幼稚園の選び方」を教えていただいたことがあります。
管理している別サイトにも掲載した記事を一部書き直しました。
ゴールデンウィーク明けから本格的に幼稚園の見学ができるようになります。
オープンスクールと同時に入園説明会も夏休みまでに頻繁に開かれます。
幼稚園への入園を考えている方は、そろそろ動きだしたほうがいいですよ。
保育園は自治体に申し込むのでまだ先なのですが、こども園は幼稚園に準じるところがありますので、認定こども園を候補にされる場合は、幼稚園と同じスケジュール感を持っていたほうがよいでしょう。
一口に幼稚園と言ってもは多種多様です。
それなのに、ホームページやパンフレットに書いてある園の目標は、たいてい「明るくのびのびと」とか「心身共に健やかな成長」「豊かな情操教育」などの文句が並んでいます。
はやり教育方針だけでは選べないので、見学の候補はホームページで絞り込むにしても、実際はオープンスクールで確かめましょう。
幼稚園選びの4つのポイント
基本システム
まずは募集要項などで園の概要を調べます。
・クラス編成(何年保育か 1クラスの人数 男女比 生まれ月がクラス編成に考慮されているか等)
・保育者の体制(各クラス担任およびフリーの人数)
・時間外保育(早朝および延長保育の時間や料金)
・課外教育(幼稚園の終わった後、別料金で習い事や教室を開催)
・送迎(徒歩 通園バス)
・附属小学校~大学(附属小学校がある幼稚園は、一般的に入学が有利)
チェックポイント1
ここでの最大のチェックポイントは、クラスの編成です。
年齢別か異年齢クラスか。
一クラスの人数は15~25人が最も適当でしょう。
チェックポイント2
・各クラス担任の人数、補助保育者の有無
・フリー(各クラスを見渡し、必要な保育に当たる助っと教諭)の有無
・先生の年齢層
チェックポイント3
ママさん保育者の存在有無は非常に気になります。
長期間勤めている保育者が多い幼稚園は経済的に安定し、保育者の産休・育休制度が確立していことの裏づけです。
保育者の入れ替わりが早い、または若い先生ばかりの園は要注意。
結婚と同時に退職を求める園長の古い価値観の表れであったり、保育者を育てようという意識のない園と受け取れます。
または何らかの理由で保育者が一斉にに退職したというケースも。
是非チェックしてみてください。
プログラム (具体的保育の内容)
・教育活動の特色 (学習系 スポーツ系 アウトドア系 造形系 自然系等)
・通常保育以外の活動(宿泊保育 園外保育 体験活動)
・宗教教育(キリスト教 仏教 神教等)
・食育(栄養士による指導や講習)
・行事(発表会 運動会等)
チェックポイント1
ここでは、保護者の育児方針に沿ったプログラムが入っているかチェックしましょう。
保護者の皆さんはご家庭でのお子さんを見て「こんな経験をさせたい」という希望を、きっとお持ちだと思います。
それらがプログラムに反映されているか確認が必要です。
チェックポイント2
特にチェックしていただきたいのは、行事です。
園によって行事の多い園と少ない園があります。
園外での開催や部外者も招いて発表するような大きな行事が多ければ多いほど、保育者の負担は重くなり、ひいては子どもの負担ともなりかねません。
特に年若い保育者には、相当のストレスになることでしょう。
行事が多く保護者の参観機会が増えるのは、保護者にとっては楽しみなことでしょう。
しかし派手な行事は、園のアピール・宣伝の側面も持ち合わせている事は忘れてはいけません。
一方、行事が少ない園は、言い方を変えると日常の生活を大切にしている園、とも言えるでしょう。
行事によって日々つながりのある保育を途切れさせない、という方針を採っている園もあります。
そのような考え方もあります。
3.設備
・立地
・周辺環境
・園舎(教室配置採光風通し 集会場 体育館 プール 図書室)
・園庭(土 芝生 畑 動物飼育 ビオトープ 森 山 木陰 遊具)
・給食 お弁当
・セキュリティ
チェックポイント1
設備については、最新設備の整った園舎や園庭の方が良いと思われるか、古びていても暖かさを感じさせる設備が良いと思われるかの、お好みとなるでしょう。
園庭の作りは、様々なタイプがあります。
運動場もあれば、山一つが園庭と言う園も。
お弁当or給食も悩みどころかもしれませんね。
給食の場合は、自園調理か外注調理かも忘れずチェック下さい。
チェックポイント2
園舎、園庭の作りが、安全面に配慮しているかどうかは是非ともチェックしていただきたいです。
例えば、引き戸に指詰め防止器具がついているか。
遊具に腐敗、破損などないか。
転落、水溺、死角の有無、その対策が取られているか。
ただし、死角と言っても、故意に隅っこスペースを作っている園もあります。
狭い開放的でない空間のほうが子どもは落ち着いてよく遊べるものです。
そのような配慮の上での空間作りもあるのです。
チェックポイント3
4.人柄(園柄)
・園長先生・副園長・主任など、園の上層部保育者の人柄、雰囲気
・園全体の雰囲気
チェックポイントの中で最も大切なポイントと言えるかもしれません・・・。
チェックポイント1
若い先生を束ねる園上層部保育者(園長・副園長・主任)の保育観は重要なチェックポイントです。
保育の大きな流れを決める園長と、その保育の実践指導者に当たる副園長・主任保育者の話は是非伺いたいものです。(ただし、園長は直接保育に関与している園長とそうでない園長がいますので、その辺りも要チェック。)
しっかりした保育観、若い先生への指導力を持っている事も大切ですが、子どもへの愛着が滲み、子どもへの暖かい眼差し、子どもを包み込むような人柄を兼ね備えている副園長・主任保育者がいる園を選びたいものです。
チェックポイント2
幼稚園において、いざこざが絶えない、園長が横暴、派閥争い?なんて話もよくあることです。
大人同士の不和は子どもの保育にも影響します。園の雰囲気をチェックするにはどうしたら良いでしょう。
・見学・説明会でチェック
副園長・主任保育者は若い保育者への態度が高圧的でないか。
若い保育者から尊敬を受けている様子が窺えるか。
一人ひとりの保育者の様子・対応が社会人として常識的であるかどうか。
・保育便りの内容のチェック(数ヶ月分をもらってチェックしましょう)
行事や活動の予定、報告だけでなく、日々の保育についてのコメントがあるか。
各クラスの保育が他クラスと連動・協調している様子があるか。
・説明会での話の内容からチェック
毎日の保育を把握している・変化に対応している・試行錯誤している様子が窺えるか。
各保育者が他クラスの子どもについても把握し、ある程度の共通の認識を持っているか。
通り一遍の保育観ではなく、実際の保育の経験に裏づけされた理念、理論としての保育観であるか。
以上、幼稚園選びのチェックポイントを上げてみました。
お子さんが初めて経験する集団生活の場を選ぶのです。
皆さんのお子さんが「子どもの性格を受け止め、個性を理解し、資質を伸ばしてくれる」保育者・幼稚園に出会えるといいですね!