砂漠 伊坂幸太郎
森見登見彦の腐れ大学生は我と我が身が恥ずかしくなり身を掻き毟りたくなりますが、砂漠に出てくる大学生は「そういえばこんな感じだったなぁ」と微笑ましくなります。
伊坂幸太郎とは思えない爽やかな読後感とどんでん返しの無さ。どんでん返しがいつくるかと期待して読んでいたらあっけなく終わったという感じは無く、半分くらい進んだところからは淡々とした筆致に没入できました。
本書中に出てくる「砂漠に雪を降らせるオトコ」西嶋は若干自分にも似ているところあるなと思いましたが、実在の人物としては早稲田大学交響楽団にいた菅原(実名)にそっくりです。
奴
伊坂幸太郎とは思えない爽やかな読後感とどんでん返しの無さ。どんでん返しがいつくるかと期待して読んでいたらあっけなく終わったという感じは無く、半分くらい進んだところからは淡々とした筆致に没入できました。
本書中に出てくる「砂漠に雪を降らせるオトコ」西嶋は若干自分にも似ているところあるなと思いましたが、実在の人物としては早稲田大学交響楽団にいた菅原(実名)にそっくりです。
奴
巨大独占 NTTの宿罪 町田徹
NTTが持ち株会社の形態で実質的に分離・分割されず、いまだに独占企業として日本の通信戦略にどれだけの悪影響をもたらしているかについてジャーナリズム的な視点から論じた書。古い本ですがブックオフで100円だったのでついつい買ってしまいました。
新聞記者出身だけあり読みやすく面白い。面白くするために謀略史観に傾いている嫌いはありますが、まったきの事実だとしても違和感はありません。
実際に日米の電話コスト比較をすると圧倒的な差があって、米国にいるとVoIPや携帯電話に走る気力がなくなるくらい安いですもん。
日本に光ファイバー網ができたのはNTTがインフラに投資したおかげなのは否定しませんが、ソフトバンクとの競争があったから安価で使いやすくなったのは間違いないところで、NTTの「インフラ投資をするにはある程度の収益保障(=独占)が必要」という論議はやはりナンセンス。
最近のエコブームの裏側に原発推進派の電力会社(&東芝)がいるというのは有名な話ですが、ネットワークインフラ重要論の裏側にNTTが資金を提供して書かせているとしてもそれもさもありなんです。
原水爆協の裏側には北朝鮮の淀号メンバーが暗躍していたというのは「宿命:高沢皓司 」という本で書かれていたのを、タイトルが似ていたんでふと思い出しました。
新聞記者出身だけあり読みやすく面白い。面白くするために謀略史観に傾いている嫌いはありますが、まったきの事実だとしても違和感はありません。
実際に日米の電話コスト比較をすると圧倒的な差があって、米国にいるとVoIPや携帯電話に走る気力がなくなるくらい安いですもん。
日本に光ファイバー網ができたのはNTTがインフラに投資したおかげなのは否定しませんが、ソフトバンクとの競争があったから安価で使いやすくなったのは間違いないところで、NTTの「インフラ投資をするにはある程度の収益保障(=独占)が必要」という論議はやはりナンセンス。
最近のエコブームの裏側に原発推進派の電力会社(&東芝)がいるというのは有名な話ですが、ネットワークインフラ重要論の裏側にNTTが資金を提供して書かせているとしてもそれもさもありなんです。
原水爆協の裏側には北朝鮮の淀号メンバーが暗躍していたというのは「宿命:高沢皓司 」という本で書かれていたのを、タイトルが似ていたんでふと思い出しました。
夜明けの縁をさ迷う人々 小川洋子
相変わらずの不可思議な世界観をたゆたゆと漂う感じの小川洋子の幻想世界よりの短編集。
小川 洋子さんはバックストロークをはじめ、短編は珠玉の一品が多いです。
本書の中の短編では涙調律士の話が一番好きでしたが、短編の構成としては途中の不動産屋さんの話で一拍置いたところに感心。短編集としての流れや構成がよく考えられています。
個人的には小川洋子の作品傾向として「ミーナの行進」「博士の愛した数式」のような現実世界に軸足を置いた作品より、「沈黙博物館」のような幻想世界に浸ったものが好きですが、この本はどちらかというと幻想より。「博士」が好きで読むと違和感覚えるかもしれません。
小川 洋子さんはバックストロークをはじめ、短編は珠玉の一品が多いです。
本書の中の短編では涙調律士の話が一番好きでしたが、短編の構成としては途中の不動産屋さんの話で一拍置いたところに感心。短編集としての流れや構成がよく考えられています。
個人的には小川洋子の作品傾向として「ミーナの行進」「博士の愛した数式」のような現実世界に軸足を置いた作品より、「沈黙博物館」のような幻想世界に浸ったものが好きですが、この本はどちらかというと幻想より。「博士」が好きで読むと違和感覚えるかもしれません。