日差しが完全に冬のそれではなくなり瀬田川で早咲きの桜がちらほらと見られ、春を予感させる日が続いていると思っていた最中、本日は朝から雪に見舞われ指先がカチコチの乗艇練習を行ってきました。また本日は同志社大学の卒業式2日目でした。132期生の先輩方ご卒業おめでとうございます。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
バカ学研究所所長こと同志社大学ボート部新3回生の松山ゆずはです。
今回は前回のブログで予告した通り『乗艇で疲れずにUTを漕ぎ続ける方法』について書かせていただきます。
UTとはUtility Trainingの略称で、基本的な持久力を養成するトレーニングのことです。比較的に長い距離を低いレート(1分間に何回漕ぐか)で漕ぎ続けます。
普通10数km単位での練習になり、長い時は練習メニューがUT20kmに及ぶこともあります。瀬田川の練習範囲を何往復すればいいんだ、と途方に暮れることもしばしばです。
同志社の冬練は春から夏終わりにかけてのシーズンに向けて、身体と体力作りに重きを置くため、回転数の上がるハイレートよりも持久力をつけるためのUTメインのメニューになります。エルゴ練習でも乗艇練習でもUTはありますが、特に乗艇練習では気温や風速、波の高さにより乗艇毎で状況が異なるため、集中力も必要になります。
雪が散らついたり船台が凍ってツルツルになったり脱いだスリッパが凍ったりする、とんでもなく寒い瀬田でUTをし続けるのは体力的にも精神的にも気合いが必要です。
ちなみに、私がこの冬練習で乗せていただいたクルーボートを紹介させていただくと、
(1)付きフォア-ユカワ
S:清水彩夏
- 2023年 西日本選手権大会 女子ダブルスカル 4位入賞
- 2023年 朝日レガッタ 女子ダブルスカル 優勝
- 2023年 全日本ローイング選手権大会 軽量級女子ダブルスカル 準優勝
- 2023年 全日本大学ローイング選手権大会 女子ダブルスカル 4位入賞
3:酒井美柚子
- 2023 西日本選手権大会 女子シングルスカル 6位入賞
- 2023 朝日レガッタ 女子シングルスカル 6位入賞
- 2023年 全日本大学ローイング選手権大会 女子クォドルプル 8位入賞
- 2023年 全日本新人ローイング選手権大会 女子クォドルプル 7位入賞
2:松山ゆずは
B:落合陽乃果
- 2023年 全日本大学ローイング選手権大会 女子クォドルプル 8位入賞
C:日替わり
(2)ダブルスカル-八重
S:東野花
- 2023年 西日本選手権大会 女子ダブルスカル 4位入賞
- 2023年 朝日レガッタ 女子ダブルスカル 優勝
- 2023年 全日本ローイング選手権大会 軽量級女子ダブルスカル 準優勝
- 2023年 全日本大学ローイング選手権大会 女子ダブルスカル 4位入賞
- 2023年 全日本新人ローイング選手権大会 女子シングルスカル 7位入賞
B:松山ゆずは
(3)ダブルスカル-八重
S:酒井美柚子(同上)
B:松山ゆずは
※ここで紹介した先輩方や後輩達の輝かしい戦績は昨シーズンでのものだけです。
このクルー編成を見ても分かるように、この冬練は私にとって成長するしかない期間でした。ここで少しでも技術面の向上を図ろうと毎日乗艇練習に取り組んだのですが、技術面でも体力面でも私がどうにかこうにか追いかけ続けなければなりませんでした。
私だけレンジが短い、私だけがキャッチのかかりが甘い、私だけがファイナルの抜き上げでオールが水面に擦れてしまう、私が後方確認をすると艇のバランスが崩れてしまう、私だけが練習の後半で握力がなくなってきてオールを上手く扱えずミスオールをしてしまう、私だけがUTについて行けずすぐにパワーダウンしてしまう、、、
前置きが長くなりましたが、さあ、今回もバカ学研究所の出番がやって参りました!
どうにかして乗艇練習でUTを疲れずに漕ぎ続けたい!!
答えはドイツのとある研究所が発表した研究成果にありました。それは動物の体内には本来存在しない葉緑体を入れて光合成が出来るようにするというものです。光合成とは植物特有の仕組みで、二酸化炭素と水と光エネルギーから、葉緑体を通して、酸素と養分を生成する化学反応です。ドイツの研究所では実際におたまじゃくしが光合成を行えるようにまでなっており、この研究が進めば人間にも応用できるでしょう。
この研究をボート部に持ち込むと、二酸化炭素は空気中にたくさんありますし、水分は艇に持ち込んでおり、光エネルギーは冬の太陽では少しばかり心許ないですが良しとしましょう。光合成が行われるとUT中でも自動で養分が体内で生成されるため疲れることはありません!
私は天才です!!天才なのです!!バカ学研究所所長ここにあり!!
スタミナの面では私も他のクルーに劣らなくなり、ずっとUTを漕ぎ続けることができ、技術向上も捗るようになるでしょう。
DURC全員が体内で光合成を行えるようになれば、他大学に対しても体力で劣らなくなり、確実に日本一です。
なんせ私たち同志社は疲れないのですから。
そうとなれば光合成の研究に全力投球するため、これほどキツイ練習なんかすっぽかして私は研究に打ち込むことにします。この研究を進めることで組織的にDURCを強化し、貢献するためです。
というか、人間が光合成を出来るような研究成果をまとめればノーベル賞獲得です。そうなれば私が瀬田川でボートをプカプカ浮かべて微々たる成果をDURCに持ち帰るよりも、実験を成功させて人類発展のために貢献した方がいい気がしてきました。
あ、そういえば私、文系でした。
高校の数学のテストで26点を2回もとったことあるんでした。こりゃだめだ。うひょ。
次回、第4回バカ学研究所『文武両立の本質』
これはボート部に所属しながら勉強もしたい、もしくは大学生活においてボートと同じくらい他にも注力したいことがある人たちにとって永遠のテーマですよね。
乞うご期待ください。