佐々木俊尚『ネットがあれば履歴書はいらない』
著者はIT関連のフリージャーナリストで、
佐々木俊尚氏の著作は、ほとんど読破していますが、
この本は、正直、さほど質は高くなく、『起業家2.0』や『ヒルズな人たち』の方が、
とりわけベンチャー志向の自分にとっては、勉強になります。
http://ameblo.jp/dupondt/entry-10406628635.html
この本では、著者自身が、毎日新聞社、アスキー編集部デスクなどを経て、
フリージャーナリストとして独立し、
その過程におけるセルフブランディングが紹介されています。
企業や団体の一員として活躍し、
プライベートにおいて、友人・知人を大切にすれば、
それで十分充実し、満足な人生であると感じています。
そうはいいつつも、一個人の名前において、
活動できるのは魅力的であり、
セルフブランディングではありませんが、
自分もこのブログを通じて、多くの人に自分自身や、
自分の考えを知ってもらっています。
自分のブログの読者の9割以上は、まったく面識のない方ですが、
実際、かなり身近な人でも、自分の考えていることを知っている人は少なく、
謎のベールに包まれている部分が多いので、
自分の知人、友人にとっても、ブログで
自分を知ってもらうことは、意味があります。
また、本ではツイッターの事例が紹介されていますが、
これも自分的に懐疑的で、自分は仕事の延長線上で、
情報収集ツールとして使っていますが、
一般の人にとって、つぶやくことがどれだけ価値があるのか、
よく分かりません。
著者も勝間氏も、結局独立し、成功をおさめ、
本を出版しているからこそ、ことさらセルフブランディングを
説いているわけであって、独立志向の強い人には、
SNSなどネットを通じたセルフブランディングが有効だと
感じますが、一般の人にとって、勝間和代氏のインディペンデントや、
セルフブランディングしなかったからといって、
生活に支障をきたすことはありません。
逆に言えば、セルフブランディングや、
個人の名前で活動することは、プライバシーなどにおいて、
それなりのリスクを負います。
しかしながら、現代はブログを始め、
個人が気軽に情報を発信できる時代になっており、
ソフトバンクの孫氏が出資したUstream
は、個人がライブにて映像配信でき、
今回の東京マラソンにおいてもUstreamを使い、
リアルタイムでランニング模様を映像配信したランナー
がいましたが、
今後、YOUTUBEはログとして、Ustreamはライブとして、
それぞれの役割分担がされていくと思います。
そう考えると、時代の流れとしてもメディアが、
マス占有だったものが、個人に変移してきていることは確かで、
セルフブランディング志向が、時代に適しているのかもしれません。
Ustreamを使うためには、まずiPhoneを購入する必要がありますが、
個人的には絵を描くのをそのまま中継したり、
囲碁の対局で、盤面を中継したり等々利用できます。
「シーソーか ブランディングと プライバシー」シチョウアタリ
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