リーグ戦では町田に大敗、ルヴァンカップでも広島に敗れたヴェルディ。鹿島とガンバには引き分けたものの、上位陣との力の差を思い知らされました。
しかも谷口栄斗と山田裕翔は負傷、林尚輝はルヴァンで退場処分になった為、今節は出られません。只でさえ苦しい状況なのに、更に追い込まれてしまいました。
それでも選手も監督も諦めすに戦っている。ならばサポーターは応援するしかない。決意を新たにして、今年7回目のアウェイ遠征に行きました。今年はあちこちに行きまくってるなあ。おかげで貯金は減る一方(涙)。
今節の相手は2位のヴィッセル神戸。神戸がJ2にいた頃にはスケジュールの都合で行けなかったので、今回が初めての来訪です。
東京駅で夜行バスに乗り、翌朝6時に神戸の中心街・三宮に到着。同じバスにヴェルディサポが乗っており、驚いたけど嬉しかったです。
まずは三宮駅で、この「神戸街めぐり1dayクーポン」(1,000円)を購入。このチケットは1日限定ですが神戸市内の地下鉄や高速線、ポートライナーに乗り放題な上、800円以下の施設へ1回だけ1名無料で入れます。
つまり施設への入場料を差し引けばたった200円で、市内を自由に行き来できるのです。これ、お得すぎね? 神戸市は地下鉄の一部路線を中学生以下は無料にしてるし、サービス良すぎな気がする。財政、大丈夫?
そんなお得すぎるチケットを使って、まずは新長田駅の近くにある鉄人28号モニュメントを見に行きました。
鉄人28号の原作者・横山光輝先生は神戸の出身で、その縁で築かれたモニュメントです。
原作の鉄人はそんなに大きくないのですが、この鉄人はデカい! 私のイメージの倍はありました。
しかし大きい事は正義だ、と言わんばかりの異様に惚れ惚れしました。朝日を浴びる鉄人は美しかったです。
ネットカフェでプリキュアと仮面ライダーガッチャードを見た後(ブンブンジャーは時間が無かったので、帰宅してから見ました)、再び地下鉄に乗り、今度は御崎公園駅へ。
ここは神戸のスタジアムの最寄り駅の1つで、地上への階段の踊り場には応援看板が飾られていました。流石は地元。
10時過ぎにヴィッセル神戸のホーム、ノエビアスタジアム神戸に到着。既に大勢の神戸サポで賑わっていました。
元ヴェルディの井出遥也の看板に出迎えられました。分かってるねえ。
この試合はアニメ「リコリス・リコイル」とのコラボ試合でもあり、主人公コンビの等身大パネルが飾られていました。
嬉しい反面、好きなキャラが敵チームのユニフォームを着て応援しているのは複雑な気分。作品の舞台は東京なんだし、ヴェルディとコラボしてほしかった。
主演声優の安済知佳さんと若山詩音さんも来てくれて試合前にアナウンスしてくれたのですが、録画や録音は禁止でした。昔、ヴェルディがアニメコラボをした時は撮影も録画・録音もOKだったんだけどなあ。時代が変わったのか、J1とJ2の違いなのか。
神戸のスタグルも充実しており、シェフが神戸牛を焼いてました。夏は暑そう。
スタジアムの入口前には、ここノエビアスタジアムで活躍したスポーツ選手や関係者の足型が飾られていました。
最後の写真のキングカズを始め、私も良く知っている選手の名前が沢山ありました。伝説を目にした気分。
リヴェルンも神戸に初めて訪れ、ヴィッセル神戸のマスコット・モーヴィと仲良くしてました。
記念撮影には沢山の神戸サポが並んでいました。神戸に他チームのマスコットが来るのは珍しいそうです。喜んでもらえて何より。
試合時間が近づくと、更に多くのサポーターが詰めかけてきました。流石は去年のJ1王者、半端じゃない数と熱気でした。
12時にスタジアムに入場。巨大な屋根に圧倒されました。これなら雨が降っても大丈夫ですね。神戸遠征に雨具は不要、とメモメモ。
広いけど球技専用スタジアムなので、非常に見易い。築地に作られる新スタジアムも、こういうのにしてほしい。
バックスタンドにも大型ビジョンがあり、広告が映し出されています。珍しい構造ですね。楽天は商売上手。
リヴェルンとモーヴィはスタジアム内でも働いてました。美女に囲まれたリヴェルン、ちょっと嬉しそう。
神戸市の啓明学院高等学校チアリーディング部「VENUS Sparkles」によるパフォーマンス。高く積み上げてからの飛んだり跳ねたり、素晴らしいチアリーディングでした。
試合中、松橋優安が負傷して長時間治療した際、ブーイング等をせず黙って見守ってくれた上、彼が担架に乗せられて退場した際は拍手で送ってくださり、ありがとうございました。
では試合の感想を。
ヴィッセル神戸は去年のJ1王者で、今年も優勝候補の一角です。大迫勇也に山口蛍、酒井高徳、武藤嘉紀(この4人は四天王と呼ばれています)、前川黛也、扇原貴宏など代表クラスの優秀な選手を多数抱えています。
また、2021年8月までヴェルディの監督だった永井秀樹氏が現在は神戸のスポーツダイレクターを務めています。かつて指導したヴェルディの選手達を見て、どう思ったのかな。特に森田。
楽天マネーに物を言わせて(こらこら)優秀な選手を買い漁っている神戸に対して、ヴェルディは選手層が薄い上に負傷者続出。はっきり言って大ピンチです。
この状況で城福監督は、守備を今までの4バックから3バックに変更しました。ぶっつけ本番という訳ではなく去年から考えていたそうですが、それでも今まで使った事が無いフォーメーションを去年の優勝チームに使うとは大胆すぎる。
ヴェルディの選手達も戸惑ったのか、前半は神戸に押されます。元々の実力差もあり、危ない場面も多かった。しかし鹿島戦や町田戦で見慣れた展開だったので、私は「やれやれ、またかよ」と危機感は薄かったです(苦笑)。
神戸の攻めに堪える中、32分にアクシデント発生。神戸の武藤の肘が松橋優安の顔面に当たって流血してしまいました。治療を行い一度は復帰しますが、やはりダメだと退場。代わりに齋藤功佑が入ります。
松橋の容態は気になりますが、この中断後にフォーメーションを5バックに変更するとヴェルディの守備は安定。サイドの綱島悠斗と宮原和也が入れ替わった効果もあり、神戸の攻撃を食い止めます。
後半も5バックを継続。神戸は前半のようにボールを回せず、シュートチャンスも減りました。そうなると今度はヴェルディのターン。惜しい場面が増えて、ヴェルディサポを興奮させます。
そして65分。染野唯月が右に放り込んだボールを翁長聖が受け取り、神戸のゴール前に低いクロスを出す。速い上にボールがバウンドした事に戸惑ったのか、クロスを防ごうとした山口蛍の足にボールが当たり、神戸のゴールに入ってしまいました。
思わぬ形での先制点にヴェルディは選手もサポーターも驚き、喜びました。そしてVAR判定になった時は神に祈った(笑)。得点が認められてホッとしました。記録上はオウンゴールですが、実質、翁長のゴールでしたね。
その後のおよそ30分、長い時間でしたがきっちり凌いでゲームセット。今期初のウノゼロでの勝利です。ヴェルディサポ大歓喜。
今回は後半ATのヴェルディ劇場は無かったけど、勝てて良かった。森田晃樹が酒井高徳に負けずボールをキープして、翻弄する様は爽快でした。
勝利のラインダンスを撮影したかったけど、私の席は角度的に下まで見えなかった。こういう構造だと知っていれば、前の方の席を買ったのに……。
この勝利でヴェルディは勝ち点21となり、順位は12位に上がりました。試合内容は誇れるものではありませんが、今は勝利が最優先。とにかく勝つ、それだけです。
一方、試合後の神戸サポは選手に激しいブーイングを浴びせました。神戸サポのブーイングは非常に珍しいのですが、それも仕方ないか。前節は鹿島に、ルヴァンカップではJ3の富山に負けて、公式戦3連敗。去年は一度も連敗しなかったチームとは思えない程、安い失点をしています。
この敗戦で神戸は鹿島に抜かれて、3位に落ちました。ヴェルディサポから見れば3位でも羨ましいんだけど、前年度の王者にしてはイマイチな成績です。ヴェルディ戦以外で頑張ってください。
試合後、スタジアムの側の広場では多くの人達がサッカーをしてました。
ヴィッセル神戸の勝敗に関わらず、人々はサッカーを愛して楽しんでいる。良い光景です。これこそJリーグの理想。
帰りの大混雑の中をゆっくり進み、再び地下鉄で新長田へ。今度は夕日に染まる鉄人を撮りました。
鉄人の足元で遊ぶ子ども達にほっこり。
夕食は神戸の中華街・南京町で食べました。フカヒレ入りラーメン、美味しかったです。
夕方は神戸ハーバーランドへ。日没を待って神戸の夜景をパチリ。
その後は街めぐり1dayクーポンを使って、800円の大観覧車に乗りました。私以外の客は全員カップルでした。羨ましくなんかないぞコノヤロー。
観覧車からの夜景に見惚れていたら、向かい側の岸から花火が上がりました。ラッキー。ヴェルディの強運が私にも付いた?
内容では神戸に押されていたし、唯一の得点はオウンゴール。ヴェルディの強さを誇れる勝利ではありません。
でも勝ちは勝ち。今年のヴェルディはJ1残留が第一で、その為なら何でもするし、やらねばならない。城福監督も選手達もそれは分かっているから必死に頑張り、その努力が幸運の女神様を微笑ませたのかなあと思います。
これで5月のリーグ戦は3勝2分け1敗。上位との連戦の成績としては、最高に近い結果です。
しかし次の試合に負けては、今回の勝利の意味が無くなる。相手は札幌。早くも降格争いに巻き込まれて苦しんでいますが、ヴェルディはそういう相手にコロッと負ける悪癖がある。そういう弱さを乗り越えて連勝しよう。頑張れ、東京ヴェルディ!!
帰りの夜行バスの待合所で寝ているヴェルディサポが居ました。寝過ごさずにバスに乗れたんだろうか? ちょっと心配。