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厳冬期の車内泊で驚きの経験をした北海道2020冬の旅。
あの時の感動の景色をカミさんに見せたいと思って
再び真冬の北海道を目指します。
果たしてカミさんは寒さに耐えられるか!
北海道2021冬の旅は、21/12/17から出かけてきました。
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冬の北海道の道路は、圧雪路と凍結路とその複合の3種類。
圧雪路は雪が比較的タイヤに噛むのでまあまあ走りやすい。
だけど湿った本州の雪ほどではなく、グリップ力は半分という印象。
一番良く滑る凍結路、路面温度が氷点下5℃程度までらしい。
本州のように交通量が多くて平らに踏み固めらてた凍結路とは違い、
凍りの凸凹が残ってる北海道の方か噛みやすい印象。
悩ましいのは、複合。特jに注意は凍結路にうっすら降雪してるケース。
疑わしい時は周囲に気を付けてブレーキテストをして確認する余裕は持ちたい。
などと気をつけててもスタックなどの非常事態が避けられないケースはあると思います。
対応手段として、プラスコップと鉄平スコップ、牽引ロープ、それとヘルパー(滑る際にタイヤの下に敷く)を積んでいます。若い時に見たドラマや映画でもスタックのシーンがあって、昔から雪山(スキー)に行くときは対策グッズを持ってます。
さて、、風雪の高速を走って、苫小牧(●)から一気に走ってやってきた道東は鶴居村(●)
鶴居村へ一気に向かったには理由があります。
天気予報で見ますと、翌朝とよく翌朝、それと道内最終日の3回に鶴居の気温が下がる予報となっています。
気温が下がった時だけ見れる風景があるのです。
■鶴居村で車内泊
鶴居村はお隣の阿寒村と並びタンチョウの里として有名です。
夏場は釧路湿原の中の方にいて見ることができないタンチョウが、越冬期には餌を求めてやってきます。
タンチョウは
絶滅危惧Ⅱ類(VU)(環境省第4次レッドリスト)
です。最新の調査でも1500羽ほどしか生息していません。
そのうちの半数弱はここ、鶴居村で越冬します。
タンチョウの美しい姿を見るのなら早朝です。
その一つのポイントは周囲を原生林に囲まれたとある橋です。
宿でゆっくりしていたら、とても間に合いません。
車内泊するとしても、一番近い道の駅からだと30kmほど離れています。
でも前回は勝手がわからずこの道の駅を利用するしかありませんでした。
今回は見つけておいた車内泊ポイント3つをカミさんに見せて、妥協してもらった場所で夜を明かすことにします。
同業者はキャブコンが1台。
■トラブル?車の暖房が冷たい
妥協してもらった場所に到着して居室(運転席の後ろの生活空間)に移動しますととても寒い。
走行中にリアヒータをONにすることを忘れてました。
アイドリングでリアヒータONにしますが、出てくる風が暖かくありません。
極寒の地で暖房が故障!?
するとカミさんが、納車の時に暖房の説明を受けたことを思い出し、急ぎNV350・シロクマ号の取説をめくり返します。
デーゼル車の寒冷地仕様車には『ヒートアップシステム』という暖房システムが搭載されていることがわかりました。
アイドル回転アップなどによりエンジン冷却水温を上昇させ、暖房効果を高める仕組みです。
操作してみますと、OFFの時の回転数が800rpmのところ、Loで1200pm、Hiで1400rpmに回転数が上がり、暖かい風が出るようになりました。(走行中は1200rpm~なので必要ない)
すごい機能だと思う反面、そのくらい自動で制御しろよ、と思うのですが。
ハイエースはどうなんです?
十分に車内を暖めてからエンジンを切ります。
食事を取ってさあ就寝。
明日朝の最低気温予報は-12℃。
ポータブル電源の動作保証外です。
電気毛布はあてになりませんので、最終奥義の『湯たんぽ』を『ガスコンロ』で温めます。
(最終奥義がダメな時のために究極奥義をまだ持ってますけどね)
湯たんぽの底の形状は凸凹しているのでIHコンロでは効率的に温めることができないのです。
このためカセットコンロを常備しました。
また、カセットガスは通常家庭で使っているブタンではなく寒冷地向けのパワーガスを用意してきました。
寝具や断熱対策については後日お話します。
■朝が来て
仕掛けたアラームより早く、目が覚めます。
ポイント近くの駐車スペースには地元ナンバーの車が何台かやってきています。
まだ日の出の1時間以上前ですが三脚を橋の据えて場所を確保します。
遅れてカミさんがやってきました。
カメラとレンズはレムが普段使いしてきたものを貸し出してます。
そしてカミさんが普段使いするカメラとレンズはレムのサブ機に。
機材の表面に着いた水滴が凍りついてます。
ガラス玉にも付きますのでレンズ拭きのクロスがあった方が良い。
今回は持ってきてませんが、眼鏡拭きで代用します。
(あ、そういえば、カミさんがこのカメラのオートフォーカスに不満を持った後、どうしたか記事にしてませんでした。後日報告しますね。)
日の出前に見えた凍るような風景です。
(カミさん、f=400,1/100 F8.0 露出補正-1/3)
凍てつく水面にいるのがタンチョウです。
人間が唯一見ることができる『タンチョウのねぐら』です。
そして、日が出始めます。『けあらし』が来ました。
(カミさん、f=248、F5.6、1/8000)
水面から立ちあがった『けあらし』に、斜めの日差しに照らしてます。
このけあらしはこの冬最初のものだと、後になって聞きました。
けあらしは氷点下15℃を下回り、さらにその他いくつかの条件が揃うと現れるそうです。
この風景をカミさんに見せたかったのです。撮らせたかったのです。
第1のミッションコンプリート!
(余談ですが、この時撮った写真の1枚をブログのトップ写真にしましたよ~)
地元の人たちは気温の低下を頼りにしてやってくるそうです。
この日は日曜。
橋の上はこんな感じ。
シーズンの初めで少ないようです。
トップシーズンだと3列になることもあるそうですよ。
ちなみにこの川は『雪狸川』と言います。
キツネではなくタヌキも雪まみれになるということ?
あと30分もするとタンチョウたちは飛び立って行きます。
そのシーンも素晴らしいのですが、知見ある人たちと同じく、レムも飛び立ったタンチョウたちが向かう場所に移動して待ち構えることにしましょう。(昨年の経験が活きます!)