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音型(おんけい)が彫る

私の名は、
雨垂れ石を穿つ音型

篆刻とか
書きものとか
掛け軸とか
小物作ったり
好きな時に好きな事をする
勝手気ままなブログです

嬶(かか)。


夫が親しみをこめて呼ぶ「妻」を表す字で、

昔の響きがそのまま残っているようなあたたかさがあります。

 

子どもの「かか」とも重なる響きですが、

こちらは大人の呼び方としての色合いが濃い印象です。

 

今回は白文で彫りました。

 

前日にうまくいかなかった反動もあって気合いを入れて臨んだのですが、

仕上がりでは線が少し潰れてしまいました。

 

こういう日は誰にでもあるものです。

 

うまくいかないところも含めて篆刻――

道具と気分と字の機嫌がそろって初めて形になるのだな、

と改めて思いました。


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


誰この綺麗な奥さん・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

簓(ささら)。


竹を細かく割って束ねた道具のこと。

 

字面にも「割った竹」のリズムが宿っていて、

見た瞬間に用途よりも形の印象が先に来ます。

 

箒状のものを想像していたら、

調べると棒状の用途もあって、

そこがまた興味深い。

制作メモ

  • 今回は朱文で制作。画数が多いので「どこを残すか」で悩む。
  • 枠の取り方ひとつで字が生きもするし、死にもする繊細さがある。
  • 彫り途中で「無理かも」と思う瞬間もあったが、刃を立ててみると案外まとまることが多い。
  • 全体としては、きつさと面白さが同居する字だった。

 

・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


それね、使ったことないんですよ・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

今回の一字は「塰(あま)」です。


「海女(あま)」の“あま”を表す国字で、

海に潜り貝や海藻を採る人のことを指します。


海の字に“土”を添えて「塰」と書くこの字、

ちょっと不思議ですよね。


「海に女」で“海女”があるのに、

なぜあえて“海に土”で新しい字を作ったのか。


そう考えると、

昔の人の文字づくりの感覚に惹かれてしまいます。

 

海の底で働く“あま”の人たちは、

本当にすごいと思うんです。


身体の強さも、

心の静けさも、

どちらもないと成り立たない仕事。


深く潜る一瞬に集中するあの姿は、

どこか篆刻に通じるものがあるような気がします。


一刀ごとに息を整える感覚。

 

あの静けさに、

少し似ているのかもしれません。

 

今回の印は朱文で制作しました。


正直、

最初は「いけるかな……」と迷いましたが、

思い切って挑戦。


補刀を重ねながら、

なんとか字として形になってくれました。


やっぱり朱文は、

彫っているときの「手ごたえ」が心地いい。


仕上がった印影を見ると、

少し海の泡のような柔らかさも感じられて、
この字にぴったりだったかな、

と思っています。


・作品情報

生成AIさんに塰のイメージを作ってもらいました。


最強ですな・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

言葉のエピソード

「靍(つる)」は鶴に近いめでたい鳥を表す国字。

 

雨冠をかぶった姿が特徴で、

なぜ雨なのかははっきりしませんが、

「濡れても飛ぶ」たくましさの象徴かもしれません。

僕の解釈

鶴が晴れの鳥なら、

靍は雨の日の鶴。

 

晴れていても飛べない鶴もいるだろう——

そういう、

少し現実味を帯びた鶴の姿が好きです。

制作メモ

  • 印稿: 画数多し→白文で行くと即決。
  • 布字: スペース狭し、ぎゅっと収める配置に。
  • 彫り: 雨冠と隹の細部はミリ単位の攻防。鳥の形はあえて「気配」を残す程度に。
  • 印影の発見: 仕上げを見ると、雀がカラスに追われているように見えて思わず笑ってしまいましたが、それもまた「靍」の持つ湿ったリアリティだと受け止めています.


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


しっぽがウエディング・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

言葉のエピソード

「閊(つか)」は、

妨げられて通れない・差し障りがあるという意味を持つ字。

 

道をふさぐもの、

進行を阻むものを表す、

物語性の濃い一字です。

僕の解釈

奥に山が見えるのに手前に関所があって行けない――

そんな「見えているのに届かない」もどかしさが真っ先に浮かびました。

 

日常でも、

心の中の行き場のなさや予定が邪魔される瞬間に使える感覚だと思います。

制作メモ

  • 画数が少ないため朱文で制作。
  • 朱文は余白を深く彫る必要があり、枠を取りすぎてしまったのが反省点。
  • 文字を太く見せたい一方で、朱文で形を整えると細くなりやすく、文字が潰れるリスクがあるので慎重に彫り進めました。
  • 印面では「通れない」感を、余白の取り方と線の詰め具合で表現しています.


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


かなりつかえてますね、こりゃ通れませんな・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

木に「寅」で「たら」。

 

字面から山の匂いがして、

調べたら本当に山の名に繋がっていました。

 

長野の𣘹原山(標高1392m)は北アルプスを横から望める場所で、

山好きには堪らない眺めだそう。

 

いつか登ってみたいと思います。

 

今回は白文に戻して彫刻。

 

虎の字が細かく、

形を追うより手の感覚を優先しました。

 

彫るというよりは「削りの音を聴く」ような作業で、

思い通りにいかない箇所もありますが、

それも味として受け止めています。

 

断念ではなく、

納得の手前で止める──その余白がちょうどいい。


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


頭の上に・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

「幉」は手綱、

馬をあやつる綱を表す字。

 

字面は「布」「世」「木」といった部品から成り立つけれど、

意味のつながりは単純じゃない。

 

そのずれが、

かえって面白い。

 

彫っていると、

不思議と「引き締まる」感覚がやってくる。

 

手綱をぎゅっと握ったときの、

ピンと張った緊張感に似ているんです。

 

今回は朱文で制作。

 

線が細ければ細いほど緊張も増す——息が詰まりそうになるところが、

逆に良い。

 

0.1mmでも細くしたいと思いながら、

刃を入れるたびに「今のままでいいんじゃないか」と手が止まる。

 

その駆け引きがいつも楽しい。

 

結局は六割で止めて、

余白を残す。

 

余白があるからこそ、

引き締まる感覚が活きる。

 

そこがちょうどいい、

と思える印になりました。


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


丈夫そうな手綱ですね・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

聢と、彫った。

 

石の声に耳を澄ませ、

刃の通りを確かめる。

 

少しでも迷いが入れば、

線は濁る。

 

朱文は特に気を抜けない。

 

線を残すということは、

どこか心を削る行為でもある。

 

彫るたびに自分の甘さが浮き上がるのを感じる。

 

それでも、

今日の刃は悪くなかった。

 

石は静かに受け止めてくれた。

 

聢と、

刻んだ──それだけのことだが、

それが全てだった。


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


すてきなしかと( *´艸`)

 

 


 

 

 

 

「梺」は「麓」と同じ読みでも、

どこか素朴で地に足のついた響きがあります。

 

山の壮大さよりも、

そこで暮らす人々の息づかいが伝わってくるような一字です。

 

今回は久しぶりの朱文。

 

画数が少ないから短時間でいけるだろうと思っていましたが、

意外と白文より時間がかかりました。

 

でも、

そのぶん線を刻む手応えが心地よく、

「彫るってやっぱり楽しいなぁ」と改めて実感できた印に仕上がりました。


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


確かにふもとだ・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

凪。


風が止み、

波が穏やかになる瞬間。

 

巡り続ける日常の中で、

ほんの一瞬だけ訪れる“静寂の間(ま)”。

 

海も空も、

人の心さえも呼吸をひそめて見入るような時間です。

 

その刹那の静けさが、

僕はとても好きです。

制作意図

今回は「風が止まる」の「まる」に着目して、

凪を丸い枠で囲みました。


円の中に漂う静寂を意図して、

風も音もそっと封じたような印影を目指しています。


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


静寂を感じます・・・( *´艸`)