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音型(おんけい)が彫る

私の名は、
雨垂れ石を穿つ音型

篆刻とか
書きものとか
掛け軸とか
小物作ったり
好きな時に好きな事をする
勝手気ままなブログです

今日の作品は「𥶡(たが)」です。

 

この文字は、

竹冠に輪が組み合わさった形をしており、

樽や桶を締めるための竹の輪を象徴しています。

 

見えない存在ではありますが、

全体を支える重要な役割を果たしています。

 


竹の輪の巧妙さ

「たが」は竹を細く割り、

しならせて体にぴたりと合わせる技術から成り立っています。

 

ほんの少しでも緩いと外れてしまい、

逆に締めすぎれば竹が割れてしまう。

 

その絶妙な加減こそが職人技であり、

「たがが外れる」という言葉の由来にもなっています。

 

この輪の緩みが心や作品においても、

ちょうど良い緩さを持つことの重要性を示しています。

制作の過程

今回の印は6mm仕様で、白文で彫りました。

 

竹の張りのような線を意識して取り組んだのですが、

思ったよりも時間がかかりました。

 

それでも、

最後に息が通った瞬間に、

きっといい“たが”が締まったと感じることができました。

 

作品を通じて、

竹の力強さや職人の思いを感じ取っていただければ幸いです。


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


素敵です( *´艸`)

 

 


 

 

 

 

今日の一字は「炻(セキ)」です。

 

この文字は、炻器(せっき)を指し、

吸水性の少ない焼き物の一種です。

 

陶器と磁器の中間に位置し、

英語では“ストーンウェア”と呼ばれています。

 

この言葉は明治時代に生まれた新しい用語です。


火と石の融合

「炻」という字は、

火と石という原始的な素材を掛け合わせて器を生み出したことを示唆しています。

 

この考え方は、

文明の始まりを感じさせます。

 

最近、

観ている「週末縄文人」の動画に触発され、

火起こし一つで世界が変わることを思わずにはいられません。

 

私もセイタカアワダチソウを見つけることができましたが、

火を起こすことがまだできていません。

制作について

制作は朱文で行いました。

 

画数は少なく、

形も素直ですが、

線を太くしようとすると逆に細くなってしまうという難しさがありました。

 

その結果、

どこか儚げな印に仕上がりましたが、

それも「炻」という字に相応しいと感じています。

 

火と石の間で生まれる静かな温度のような印を通じて、

篆刻の奥深さを伝えていきたいと思います。


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


確かに吸水性の少ない焼き物にみえる( *´艸`)

 

 


 

 

 

今日の一字は「𡢽(おんななる)」です。

 

この文字は、

歌舞伎の外題『𡢽髪歌仙桜(おんななるかみかせんざくら)』に登場します。

 

しかし、

外題に使われている漢字は、

辞書を引いても見つからないことが多く、

調べても理解しにくいのが現実です。

 

観たいと思っても、

具体的に「どこで?」となると、

急に遠い世界に感じることがあります。

 

今回の制作は白文で行いました。

 

朱文では表現しづらい部分もあったためですが、

それでも時間がかかりました。

 

特に「雷」の部分は、

丸が四つあるためによけい手間がかかりました。

 

しかし、

こういった独特な字を彫るのはやはり楽しいです。

 

誰も手を出さなそうな文字ほど、

刀を入れる価値があると感じています。

 

この作品を通して、

篆刻の魅力をもっと多くの人に伝えたいと思います。


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


まるで見てきたかの様・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

 


 

今日の一字は「凩(こがらし)」。


秋の終わりから冬のはじめにかけて吹く、

あの冷たい風のことです。

 

「風」の中に「木」で凩。


木を枯らす風、

と書いてまさに木枯らし。


文字の形の中に、

季節の空気がそのまま閉じ込められているようで、
改めて日本語の美しさを感じます。

 

強い風が吹くと、

常緑樹でさえ葉を落とします。


この季節なら、

なおさら。
昨日の「魚+嵐(ブリザード)」に続いて、
また風の字を彫ることになるとは思いませんでした。

 

今回は、

以前「凪」を彫ったときに使った構図

――
四隅に小さな丸を置いて、

その中に文字を配置するスタイル

――

で再挑戦。


同じ枠でも、

彫るたびに見えてくる違いがあります。


「前よりこうすればもっと良くなる」と気づく瞬間が、
篆刻を続ける楽しみのひとつだなと感じます。

 

木枯らしに吹かれながら、
少しずつ手が覚えていくような、

そんな一印でした。

 

凩や 石に眠れる 文字ひとつ


 


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


凄くうまく表現されましたね・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

 

今回の字は――なんと、

表示されない漢字です(笑)


魚偏に「嵐」で、

意味は「ブリザード」。


そう、極地に吹くあの強烈な吹雪のこと。

 

……って、魚と嵐でブリザード?
え、どこでどうなってそうなるの?と首をかしげたくなります😅

 

辞書を開いても出てこないし、

パソコンでも「□」しか表示されない。


まさに「存在してるけど見えない字」。


国字ってほんと、

たまにミステリーみたいですよね。

 

それにしても魚偏。


雪の中を泳ぐ魚のように風が舞うのか、
あるいは吹雪の勢いが魚のように“暴れてる”感じなのか…。


造った人のセンス、

ちょっと気になります。

 

制作は白文で。


6mm印に挑戦したんですが、

朱文はさすがに無理でした😂
白文でなんとかギリギリ。


もう「見えたら勝ち!」ぐらいの気持ちで彫ってます。

 

読めなくても、

意味が伝わらなくても、
不思議と「この字、なんかいいなぁ」と思えてくるのが篆刻の面白さですね。

 


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


白川郷が漁村で・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

酒を造る原料、

酒母(しゅぼ)を表す国字「酛」。


飲めなくても、

酒席の賑わいや乾杯の音に惹かれる自分には、

「酛」が持つ“はじまりの気配”がよく響きます。

 

あの場の空気、

笑い声、

杯が触れ合う瞬間——酛にはそうした予感が宿っているように思えました。

制作メモ

  • 書体/色: 朱文、印面6mm。
  • 細部の挑戦: 0.5mmの点を開けるか迷いながら試してみたが、やはり無理があった。
  • 仕上がり感: 完璧にはいかなかったものの、ほんの少し「酛」らしい風情が出せた気がして満足。
  • 余白の解釈: 「酛」は試みの原点という響きがあり、彫る過程そのものがそのまま象徴になった印になりました。


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


しっかり醸し出されてそう・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

「垰」は山と山の間のくぼみを指す字。

 

峠に近いけれど、

こちらは「土」のニュアンスが強い。

 

字が変わるだけで風景の見え方が少し違って見えるのが面白い。

 

看板にあっても気づかないことが多いけれど、

確かにそこには微かな違いがある。

 

制作は朱文で。

 

画数が少ない分、

枠を太めに取って字を小さく収めると、

印全体に力が出る。

 

刀を入れるたびに「おぉ、いい感じ」と思えるバランスで、

こういう設計がやはり一番楽しい印になりました。


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


見事にくぼんでます・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

「澚」は海岸から遠く離れた「おき」を表す字。


冲、

沖、

澳、

澚と似た字がいくつもあるのは、

言葉がまだ定まらない時代の名残のようにも感じられます。

 

古い辞書をめくると「本字・異体・俗字」と並び、

どれが正しいかを問うよりも、

どれもが等しく生きていた時代が確かにあったのだろうと思えます。

彫ってみて

  • 禾の形が落ち着かず、線が細い分、印刀の角度が少し変わるだけで崩れやすかった。
  • 朱文で挑んだものの、手強さを痛感。細部のわずかな違いが全体の印象を大きく左右します。
  • 「おき」の感覚がそのまま石に宿ったようで──遠くて届きそうで届かない、静かで深い海の風景を思わせる仕上がりになりました。


・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


おきまで手漕ぎっすか・・・( *´艸`)

 

 


 

 

 

「鵆」という字は、

千鳥のこと。


水辺でちょこまかと動き回るあの小さな鳥を指します。

 

コチドリを見たことがあります。


一見ヨタヨタ歩いているようで、

よく見るとまっすぐに進んでいる。


その姿がなんともいじらしく、

名前の由来になったのも納得です。

 

彼らは、

天敵の猛禽類を見つけると「擬傷行動」というものを取ります。


わざと怪我をしたように見せて、

敵の注意を自分に向け、

巣を守るんですね。


生き延びるための知恵だけれど、

どこか人間の「強がり」にも似ているように思います。

 

今回は白文で彫りました。


鳥の姿を残したかったのと、

線の流れを丁寧に拾いたかったから。


ただ、最初の一刀がなかなか入らない。


枠をギリギリで攻めようとして、

刃が外に逃げる。


「まぁ、千鳥足ってこういうことかもな」と思いながら彫り進めました。

 

それでも、

最後には形になった。


線が整ったというより、

なんとなく“落ち着いた”という感覚。
そんな印になりました。

 

・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


チドリはアイリングが素敵だよね( *´艸`)

 

 


 

 

 

「搾」は「しぼる」「しめつける」を表す字。

 

国字だと知って少し驚きましたが、

手+穴+乍という構成を眺めると、

「手でさっと穴を掘って取り出す」といった動作の感覚が

そのまま字に宿っているように思えます。

 

「搾取」「搾乳」のように、

人の営みと結びついて言葉が広がるのも興味深いところ。

 

力を込めて何かを取り出す──

手の感覚が残る文字だと感じます。

 

今回も朱文で彫りました。

 

始めは行けると思ったものの、

仕上げで詰め切れず反省点が残りました。

 

線の太さや彫りの深さ、

どこで止めるかといった加減はまだまだ修行中。

 

でも、

彫りたい衝動に従って石を触れた一日だったというだけで、

十分だとも思います。

 

・作品情報

生成AIさんにイメージを作ってもらいました。


明るい感じでいいですねぇ~( *´艸`)