沢井駅は青梅駅から奥多摩方面へ16分ほど。
無人駅です。
ちょっと変わった屋根がついてます。
これは、もしかしたら、多摩川沿いある寒山寺の屋根を模したものかも。
澤乃井さんで飲みたいところをグッと我慢して、橋を渡りました。
寒山寺のお堂は急な階段の上にあります。
中国の寒山寺はもちろん有名です。
寒山寺とは蘇州にある臨済宗の名刹です.
私は森鴎外の『寒山拾得』をふと思い出しました。
寒山も拾得も人名です。
青空文庫で「寒山拾得」(新仮名遣い版)
寒山寺にはちょっと寄っただけで、久しぶりに「櫛かんざし美術館」へ。
澤ノ井櫛かんざし美術館公式サイト
澤乃井酒造の社長さんが開館したとのことです。
撮影禁止なので内部を紹介できないので残念ですが、女性の美しい装身具が展示されています。
櫛、笄(こうがい)、簪(かんざし)・・・、舞妓さんの花簪は本当に綺麗でした。
下の棒状のものが笄(公式サイトより)
今回は、「矢立」(携帯用の筆と墨の容器)の展示がありました。
矢立(公式サイトより)
時代を経て女性の髪形がいかに変遷していったかも見ることができます。
平安時代には、女性のいわゆる「髷(まげ)」というものはなかったそうです。
近世以後、女性が活発に動くために男性の髷を取り入れたのが始まりとのことです。
平安から桃山時代までの700年の「無結髪」時代を経て、江戸時代から漸く「髷文化」が始まります。
実に様々な髷(1/3ミニチュア)が展示されています。
桃山・江戸初期の「唐輪髷」、江戸後期の「丸髷」、「三つ輪髷」、「島田くずし」(中年以後)、「菊重ね」(町娘、現代の舞妓さん)、明治に入って「唐人髷」、「女優髷」、「夜会巻」(洋風アレンジ)、現代では「舞妓お福」や「割忍京舞妓」など。
地階には休憩所もあります。
美術館から見る多摩川の眺めは絶品です。
紅梅と蝋梅がもう咲いていました。
再び寒山寺の下を通って澤乃井へ。
澤乃井園の清涼ガーデンの休憩所の2階で一杯。
つまみは、慎ましく蜆の佃煮。
一杯なんと200円!
グイノミは持ち帰れます。
大吟醸を持ち帰って、家でも飲んでます。
オヤジの習性は修正不能?
青梅に越してきた頃も、失業状態でした。
あれから8年。
その間、学位をとって、震災があって・・・
酔ったせいか、オヤジも多少センチになったか。
いやいや、明日も大股で歩くぞい!