落ち着いた感じで、いい学校ですね。
純心聖母会という修道会を母体に開校されたカトリック系の女子学園です。
八王子に通って40年・・・
短大だったころから横目に見て通り過ぎてきました。
あのころは、音楽科があったなあ。
校内に入ったのは初めてです。
聖堂はシンプルで優美。
坂を上っていくと、洞窟に小さなマリア像(ルルドの聖母)があります。
シスターたちは、必ず一度立ち止まってマリア様に会釈をしていきます。
中学部の3階に小さな図書館(図書室?)がありました。
こじんまりしていて、あまりに可愛いので思わず見回ってしまいました。
入口近くの一角に「ことな本」コーナーがありました。
「ことな」?
説明によれば、「こども」と「おとな」の中間で「ことな」・・・
コーナーには絵本ではなく、藤原ていさんの小説とか・・・
そういえば、青梅市の中央図書館で「ヤングアダルト」コーナーなんてのがあったことを思い出しました。
Young Adulthoodは、E・エリクソンなどの発達心理学では「成年初期」(20-39歳)なので、完全に大人です。
でも、青梅図書館の対象は、「12-18歳」の年代だそうです。
ちょうど中高生ですね。
文学の世界では「ジュヴナイル」なんてジャンルがあるそうです。
おおよそ16歳から25歳まで。
こっちは、もう少し「大人」な年代向けかもしれません。
「15少年漂流記」や「ハックルベリー・フィン」から「モンテクリスト伯」くらいまでですかね。
「ヤングアダルト(YA)」というカテゴリーを図書館の「運動」として提案したのは、半田雄二さんという司書の方でした。
何にでも先駆者というのは存在します、無名かもしれませんが。
半田さんは、1948年に生まれ、1998年に亡くなります。
福島大学を卒業後、図書館短期大学を経て、東京都の江東図書館に勤めます。
そこで、アメリカのヤングアダルトサービスを導入します。
半田さんのターゲットは、12-18歳でした。
青梅市図書館のターゲットと同じです。
18歳選挙権が今年から始まります。
アメリカでは、「政治的社会化」という教育理念がありました。
要するに民主主義教育のことなのですが。
書物を読まないとか、議論しないとか、そんな大人たちの風潮に抗して、18歳までの人々の言葉を豊かにしていかねばなりません。
私などはしがない大学非常勤講師で塾講師ですが、そこのところだけは矜持をもって行動したいと思っています。
「ことな本」って大切ですね。
東京純心女子中学校高等学校、公式サイト
子どもは、未来からの使者ですからね。
- YA(ヤングアダルト)読書案内/晶文社
- ¥3,240
- Amazon.co.jp
- ヤングアダルトに対する図書館サービス方針/日本図書館協会
- ¥810
- Amazon.co.jp