単純ヘルペスウイルス1型感染とアルツハイマー病に有意な関連 | みのり先生の診察室

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HSV-1感染とアルツハイマー病に有意な関連
 

米・症例対照研究
 

2025年5月27日

米・Gilead Sciences Inc.のYunhao Liu氏らは、アルツハイマー病(AD)患者と背景因子をマッチングさせた非AD患者(対照群)を医事請求データベースから抽出し、単純ヘルペスウイルス(HSV)-1を含むHSV感染率を比較した。

 

その結果、AD群ではHSV-1感染のオッズ比(OR)が1.80と有意な関連が示されたとBMJ Open(2025; 15: e093946)に報告した。

 

抗菌性ペプチドとしてのAβの役割


 認知症の大半を占めるADの病理学的特徴としてアミロイドベータ(Aβ)やタウ蛋白の蓄積は長年知られているが、近年、Aβを抗菌性ペプチド(antimicrobial peptide)として捉える抗菌性保護仮説(antimicrobial protection hypothesis)が提唱され、AD発症における外因性病原体の関与が注目されている(PLoS One 2010; 5: e9505、Alzheimers Dement 2018; 14: 1602-1614)。

 AD発症に関係する感染病原体として最も研究されているのがHSV-1だ。

 

50歳以下の人口の3分の2以上が感染しているとされるHSV-1は、無症状のまま三叉神経節に潜伏し、再活性化すると口唇ヘルペスや角膜炎を引き起こす。

 HSV-1感染マウスでAβ蓄積やAD関連の変性が報告されているが、米国の人口ベースの観察研究では一貫した結果は得られていない。

 Liu氏らは今回、IQVIA PharMetrics Plusの償還データから50歳以上のAD患者34万4,628例を抽出し、年齢、性、地域、データベース登録年、外来診察回数、入院回数などをマッチングさせた同数の対照群におけるHSV-1感染を含む患者背景を比較検討した。


 

抗ヘルペス薬使用群でAD発症リスク低下


 HSV-1診断歴を有する患者は対照群の823例(0.24%)に対し、AD群では1,507例(0.44%)だった(P<0.0001)。

 条件付きロジスティック回帰分析でHSV-1とADとの関連を検討したところ、HSV-1非感染に対するHSV-1感染の調整後OR(aOR)は1.80(95%CI 1.65~1.96)だった。

 年齢で層別化したところ、50~70歳ではaOR 1.14(95%CI 0.91~1.44)と有意差が消失したが、71~74歳では同1.51(1.27~1.80)、75歳以上では同2.10(1.88~2.35)と年齢が進むほどHSV-1との関連が強くなった。

 HSV-1診断歴を有する2,330例のうち、診断後、抗ヘルペス薬を使用した931例と使用しなかった1,399例のAD発症リスクをCox比例ハザードモデルで解析したところ、調整後ハザード比(aHR)0.83(95%CI 0.74~0.92、P<0.001)と抗ヘルペス薬使用群で有意に低かった。


 

AD予防の一環としてHSV感染のモニタリングを


 認知症におけるHSV-1を含むHSV感染の役割について、Liu氏らは「分子的機序はまだ十分解明されていない」と指摘する一方、「HSV感染による脳内の炎症性変化がAD発症に重要であることはさまざまな研究で示されている。HSV感染に反応してAβペプチドが蓄積し、細胞膜でウイルス融合を阻止することにより宿主細胞を守ることが報告されており、HSVがADの危険因子である可能性を示唆している(J Alzheimers Dis 2016; 50: 1227-1241)」と考察。

 

「HSV-1感染者の多くは無症状であったり、症状が現れても自然消失したりする場合が多く、医療を受けていない感染者が多数存在する。われわれの結果は、認知症の家族歴がある者を対象とするAD管理の一環として、HSV感染のモニタリングを公衆衛生上の優先事項とすることの意義を示唆するものである」と結論している。

(医学ライター・木本 治)

 

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みなさんの中にも、疲れた時に「口の周りにプツッと水ぶくれ(口唇ヘルペス)」ができた経験がある方、多いのではないでしょうか。


この原因となるのが 単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1) です。

 

ヘルペスウイルスには8種類あって、そのうち1型と2型が単純ヘルペスです。

 

3型が皆さんよくご存知の帯状疱疹。

 

単純ヘルペスには1型と2型があって1型は口唇ヘルペスなど顔面を中心とする上半身に皮疹を引き起こします。

 

ヘルペスウイルス感染症の種類と病名

 

ヘルペスウイルスは体に一度入ると一生潜伏し、免疫が低下した時、例えばストレスや体調不良の時に活性化されて再び顔を出します。

 

最近の研究では、このヘルペスウイルスが「アルツハイマー病(認知症の代表的な病気)」と関係している可能性が指摘されてきました。

アメリカの大規模調査の結果が出ました。

米国の研究チームが、50歳以上の34万人以上のアルツハイマー病患者と同じ人数の健常者を比べたところ…

・ヘルペス感染歴のある人は、アルツハイマー病のリスクが約1.8倍高い

・特に 75歳以上でリスクが顕著

・さらに、抗ヘルペス薬を飲んでいた人はリスクが下がっていた


という結果が出ました。

 

なぜ関係があるの?

アルツハイマー病といえば「アミロイドβ」というたんぱく質が脳にたまるのが特徴です。
 

これまでは「不要なたんぱく質がたまるだけ」と思われてきましたが、最近は ウイルスから脳を守るための“防御物質”としての役割 もあるのでは?と考えられています。

つまり、ヘルペスが脳に悪さをすると、それを防ぐためにアミロイドβが集まりすぎ、結果的に認知症が進んでしまう…という可能性です。


ヘルペス感染自体は多くの人が経験していて、不安になる必要はありません。

ただし、再発を繰り返す人は注意。

 

高齢になってからの脳への影響が心配されます。

抗ヘルペス薬を適切に使うことで、将来の認知症リスクを少しでも減らせる可能性があると期待されています。

ヘルペスの治療はスピードが命。

 

発症してからすぐに服用すると治りが速いです。

 

5日以内の服用が望ましいと言われています。

 

放置すると治ったあとに神経痛を残すことがあるので、ヘルペスはちゃんと治療しましょう。

 

最近は薬の進歩が目覚ましく腎機能が悪い人、透析を受けている人でも服用できるアメナリーフという安全な薬もあります。

 

おかしいな・・・と思ったらすぐに皮膚科を受診しましょう。


 

ちなみにコロナワクチン接種後は体の中に潜んでいるヘルペスウイルスの全てが活性化されるという報告があります。

 

 

 

だからワクチン接種者に帯状疱疹が激増している。

 

何度もかかる。

 

ヘルペスを繰り返す。

 

そんな患者さんを大勢診ています。

 

だから接種者はアルツハイマー病をはじめ、ヘルペスウイルスが関係している疾患に注意をしなければならないということでもあると思います。

 

 

これから色々なことがもっと明らかになってくるでしょう。

 

それが報道されるかどうかは分かりませんが・・・。

 

 

ヘルペスは放置せずちゃんと治療しましょうね。

 

 

 

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