昨日の患者さんの記事の続きです。
是非昨日の記事も読んで下さいね
私は医師になってから最初の4年間、皮膚科医をしていました。
大阪肛門病院に勤務してからも2〜3年は皮膚科医局から要請されて人手不足の皮膚科外来を手伝ったりしていたのですが、二足のわらじを履くのをやめて肛門科一本で行くことを決意し、外科の臨床研究に入りました。
私が元皮膚科医という異色の経歴を持つ肛門科医だからでしょうか。
診察の時に患者さんから肛門の悩みとは別に皮膚疾患の悩みを相談されることはしばしばあります。
特にアトピー性皮膚炎の相談は多いです。
どこに行っても、何をやっても、どんな治療をしても治らない。
結局ステロイドをダラダラ塗り続け皮膚科通いが終わらないと言われます。
この患者さんも結局、皮フ科でステロイド外用剤と抗アレルギー剤などを出され通院をしておられました。
栄養療法をやっている皮フ科を受診されたところで、そこで血液検査を受けて結果待ちだと。
遅延型アレルギー検査など特殊な検査まで受けておられました。
そちらの治療は継続するようオススメしました。
皮膚疾患の患者さんに不足している栄養素は経験上決まっているのでそれをお伝えしたら、是非ともサプリも処方して欲しいと希望されました。
きっと栄養療法をやっている皮膚科の先生から処方があるだろうと思って、そちらのクリニックでもらうよう提案したのですが、今の症状が少しでも良くなるなら早く飲みたいと言われたので処方しました。
私が処方したのは
ビタミンD
オメガスリー
亜鉛
ビタミンC
です。
症状から、おそらく鉄とタンパク質が不足していることが予想されましたが、鉄は血液検査でHbと血清鉄、フェリチンの数値を見てから処方しているので、よほどの貧血症状がない限り出しません。
鉄の過剰摂取は発癌に繋がるからです。
また血液検査を受けられたクリニックで説明とサプリメントの処方があるだろうから、そっちで相談したらどうかとオススメしました。
どちらも自費だし、検査費用も同じなので。
本来であればマルチビタミン&ミネラルを必ず処方するのですが、栄養療法のクリニックで処方があるだろうと思い、あえて出しませんでした。
うちの診療所でも栄養療法の血液検査をしているのですが、もう既に他のクリニックで受けておられたので、そちらの結果を次回持ってくるよう指示して診察を終えました。
2週間後に来られた際、「オシリのかゆみが無くなったことよりも、むしろアトピー性皮膚炎の全身の痒みが、サプリを飲んだら3日ほどで治まったことが嬉しかった」と言われました。
とてもとても喜んでおられました。
そして栄養療法をやっている皮膚科クリニックで受けた栄養療法の血液検査の結果も持参され見せてもらったところ・・・
患者さんが
「そこのクリニックでめっちゃ怒られて・・・今までの人生の中で、こんなに怒られたことがないっていうくらい怒られて・・・
怖かったんです
」
と事情を話し始めました。
「そこのクリニックは栄養カウンセリングは栄養士さんが行っていて、そこで肛門の治療のために大阪肛門科診療所を受診したことを伝えました。
診察の時にサプリを先生が出してくれて、それを飲んだら3日で全身のかゆみが無くなり皮膚がキレイになったんです・・・とお伝えしたら、そのあとの診察の時に先生がブチ切れて、診察室に入った瞬間から空気が違うというか、先生からめっちゃ怒られました 血液検査もせずにサプリを出すなんて!
と憤慨されたのですが、結局、血液検査の結果を見たら、みのり先生が言っていた通りだったんです。
私はむしろ検査もせずに不足している栄養素を見抜き、サプリを処方して病気を治せることに感動しました」
と。
え?
じゃあ、先生からサプリの処方は無かったの??
「はい。怒ってしまって・・・サプリメントを勝手に処方するなんて!と・・・
だからサプリメントの処方も今日お願いしたくて・・・」
なんと・・・
皮膚科の先生を怒らせてしまったようです
うちの診療所でも栄養療法をやっているので、患者さんが被ることはよくあること。
通院中の栄養療法のクリニックがある患者さんに関しては、通院先のクリニックでサプリを処方してもらっているケースも多いです。
だた、サプリの値段は患者さんにとって重要。
だって毎日しばらくずーっと服用するものだから。
少しでも安いほうが家計が助かります。
医療機関専用のサプリメントメーカーは数社あって、それぞれサプリの設計も違えば価格も大きく違います。
私は自分自身も20種類くらいのサプリを摂取しているので、できるだけ安くて品質が高いものを選んでいます。
だからメーカーも色々。
ビタミンCはこっちのメーカーがいいよね・・・でも、ビタミンDはこっちのメーカーの方が安くて容量が多くて血中濃度が上がる・・・という風に実際に自分たちで服用して、血液検査をして、最も有効なものを選んで来ました。
ビタミンDについては60名を超えるモニター試験をやって、飲んだらちゃんと吸収されて血中濃度が上がっているサプリメントを選んで処方しています。
だから栄養療法で他のクリニックでサプリを処方されている患者さんが、うちの診療所で扱っているサプリの値段を見てビックリされることもしばしば。
効果があるのであれば安いほうに変えたい・・・と希望される患者さんも多いです。
栄養療法をやっているクリニックの中にはサプリメントメーカーと契約して血液検査の解析をやってもらって、必要なサプリが自動的にパンフレットになって出てくるシステムを採用している所もあります。
それだと、そのメーカーのサプリだけになってしまう。
それがまた高価なんです
品質はいいのですが、ちょっと高すぎる
ヘルシーパスの倍くらいする商品が多い
もちろん中身も含有量も違うのですが、安いサプリでも十分効果を感じられる患者さんは、わざわざ高容量の高価なサプリを出さなくてもいいと思うのです。
特に若い患者さんはそんなにたくさん、サプリ要らんやろ・・・と思うこともしばしば。
そして重要なことですが、症状が良くなったらサプリは減らす。
そして必要なければやめる。
(私は健康維持のために続けていますが・・・)
特に鉄やプロテインは症状改善したら必要なくなることが多いです。
そもそもプロテインはサプリではなく食事から摂ってもらっています。
オススメしているのが卵と鶏の胸肉とボーンブロスです。
料理が得意な方は家で作って下さい。
ちょっと作るのが大変という方はこちらのお店で購入されると良いでしょう。
肉が苦手な方は肉なしのスープだけでもいいです。
冷凍で届いて、食べたい時にボイルするだけ。
忙しい人にはピッタリです。
結局、血液検査を見せてもらったらビタミンB群不足と鉄とタンパク質の不足が明らかになりました。
だからビタミンB群とヘム鉄を処方。
そして3ヶ月後にもう一度血液検査で確認します。
その結果、改善していればサプリの量を減らして行きます。
血液検査はどこのクリニックで受けてもだいたい同じ。
3〜4万円くらい。
特殊な検査なので高いのです。
保険診療のクリニックでやっている検査とは違いますので・・・。
高額なので希望する患者さんにしかやっていません。
本当に病状がひどい人にはオススメしますが、ちょっとした体調不良や診察である程度、皮膚を見たり患者さんの生活習慣を聞いたりすると、不足している栄養素がだいたい分かるので、患者さんの希望があれば検査をせずに処方しています。
結果、良くなればそれでいいんじゃないかなと。
データを取って確かめたい気持ちは正直、医師としてあります。
患者さんもデータを知りたい人もいます。
だけどお金がかかることだから必ず患者さんに事前に説明し、希望されれば検査をするという流れにしています。
受診する人、全員にしているわけではありません。
患者さんが受診した皮膚科クリニックの先生を怒らせてしまいましたが私は結果出してなんぼだと思っているので、患者さんが希望しない検査をせずに必要なサプリを処方していこうと思います。
治すことが先だから。
患者さんのリクエストで復活させた
化粧品と発酵素するりの記事は
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