うちの診療所は自由診療。
保険が効きません。
明治45年創立の大阪で一番古い肛門科ですので、過去に保険診療をやっていた時代もあり、なぜそれをやめたのかという理由についても伝え聞いています。
国民皆保険制度のもと、どこに行っても一律安い値段で同じ医療が受けられるということですが、医療の内容や質はクリニックや病院によって随分異なります。
自分で値段が決められないので、売上げを上げるためにはできるだけたくさんの患者さんを診て、身入りのいい治療を施す方がいいという仕組み。
だからまじめに良心的にやれば儲からない。
コロナ禍で国の言うことを聞かず、ワクチンにも手を出さず、通常通りに診療をやったクリニックは大変だったようです。
私の知り合いの先生のところも潰れました
コロナ禍で受診控えもあり外来患者数はどこも激減してましたからね。
そこに「ワクチン打ったらこれだけあげるよ」というニンジンをぶら下げられ、多くのクリニックが接種事業に参入しました。
閑古鳥が鳴いていた外来をやめて、丸一日ワクチン接種をしたクリニックもありましたね。
1日に50人近く毎日接種して月に1千万円以上国からもらったクリニックも。
要するに保険診療をやっているということは国営企業をやらせてもらっているようなもの。
だって売上げの7割は国から補填されるんだもの。
患者さんからもらうのはたった3割ですよ。
そんな商売、他にありません。
医師サイトを見ていたら医療に関する意見を書いている掲示板がありました。
一部抜粋してご紹介します↓
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我々が闘っているのは病気なのか医療体制なのか?
まともな医療をしている診療所がいくつか潰れました。
最近の患者にも、保険診療にも‥
みなさん心折れませんか?
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まともにすると すればするほど潰れますね。
医院が潰れるか 医師が潰れるか
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と言う事は、国は適当に手を抜いてる所を優遇してるんだ
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いやいや
手を抜いたり
採算だけを考えて診療すれば生き残れる可能性が高くなるが
まじめにやって
過労気味で対応したら医師が潰れるし
採算を考慮せず
保険のルール道理でやっていくと
採算が悪くなるって寸法です。
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日本の医療システムじゃ潰れてもしょうがないでしょうね。
政府がやっているから年金もいずれ崩壊
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国民年金の底がつきそうで、厚生年金から上納金を回してもらう予定とニュースでやっていた。
事業主から10%、従業員から10%徴収して、「将来年金が多額もらえますよ」とおおぼら吹いて
厚生年金の蓄えを増やそうとしている。
そのうち、従業員が一人でもいれば 厚生年金加入が必要とか言い出しそう。
いずれ、資金が枯渇したら「国民年金と厚生年金は合併して国民は平等に年金をもらえます」、とか 都合のよい法律を作りだしそう。
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経営と医療の違いはなんでしょうか?
私なりの解釈です。
経営する(利益をだす)
過剰な検査(無駄な検査)や治療(点滴、過剰な薬剤の投与、短期入院を勧めたり検査のできない週末に入院させるなどして在院日数を操作する)を行う、
診察にかける時間を削る(患者教育や指導に時間をかけない)、
在庫をなくすために薬を選ぶ(例:こちらの抗生剤が望ましいが、在庫をはかすために別の製品を選ぶ)
医療
主訴を解決するために、十分な時間をかけて問診を行い、必要な検査のみ行い、なるべく金をかけずに診断に至り、治療を行う。
患者に迎合しない(リクエストに応じて保険を使ってのサービスをしない)。
患者の教育、指導に時間をかける。
いままでは、医療を行なっていても、収支のバランスはとれる診療報酬でした。
しかし、診療報酬改定、Dxの推進、人口の減少、物価高による受診抑制、などで赤字が続き、医療を行う環境ではなくなったため退場することにしました。
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まともだから潰れるんですよ。
ウハにまともなクリニックは無いでしょ。
ここで言う「まとも」は本当に必要な医療だけを施すと言う意味です。
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医療と経営は違うからね(゚-゚)💦
開業しない方が良かったんだよ(^O^)♪
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何が必要な医療なのかは医師により異なりますね。
各々の医師の知識の量にもよりますが、健康保険はできるだけ医療費を少なくする規制をしています。
この規制が逆に医療費の増加を招いていると考えています。
診断がつかず困っていたものを原因を見つけ改善させたら評価するようなシステムなら仕事のしがいもあります。
今は治さない方が儲かるようなシステムだと思います。
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一般開業医は生活習慣病をターゲットに重篤な疾患予防を第一とする。
大病院はより高度な医療を提供する。
そうやってちゃんと棲み分けできてる。
必要ないのはコンビニ受診できるチェーン店診療所。
あれはほんといらない。潰れて欲しい。
以前バイト行った時にまさにコンビニ受診。
痛み止めくれ、解熱剤くれ。
そんなのドラッグストアでいいだろと。
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正しい医療をしていると薬も検査も最低限で、、と思いますが、結局風邪に抗菌薬を処方して老化に湿布をばら撒いた方が生き残るのかもしれないです。切ない。
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抗生物質を処方しても、湿布を処方しても ほぼ薬価差益はゼロ。
開業医には何のメリットも生まれません。
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>抗生物質を処方しても、湿布を処方しても ほぼ薬価差益はゼロ。開業医には何のメリットも生まれません。
違います。
「アソコはちゃんと抗生物質も出してくれるし、言えば湿布も出してくれる」という患者評価を求めているのです。
その結果、無知蒙昧な患者たちが集まってくる経済効果を期待しているのですよ。
医師としてのプライドはかなぐり捨てて。
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必要ない検査をどんどんやって、ちょっとした異常値は目ざとく薬を出す。
80代でも90代でも眠れないと訴えたらベンゾ系の睡眠薬を出す。
はたまた高齢者に10種類以上の投薬をする。
こういうクリニックが門前市を成すのを見てきている。
まともに患者さんの体に優しい治療をすると儲からない。
全くおかしな話です。
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医療は絶対に必要なサービスだと思います。
だから潰れません。
潰れるのは、保険診療でしょう。
保険医を辞めずに、頑張る先生は潰れずに頑張って欲しいものです。
が、その献身が医療制度自体を歪なものにしてると思いますがね。
利用者が必要だと思い、お金を出して買うって言う当たり前のことが出来ない保険診療はサービスとしておかしいんですよ。
値段を、総額を見ながら国が決めるシステムですからね。
高齢者が増え、サービスの利用者は増えるのに、どんどん利益が減っていく、こんな商売ないでしょう?
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例えば老人の普通感冒で昨晩から熱と軽く咳がある患者。
そんな患者に採血に胸部XP(時にCT)、インフルエンザ、コロナ、溶連菌、マイコプラズマなどを簡易検査キットで調べ、保険で認められる限度の多くの薬を出し、点滴(抗菌剤入り)を1週間連続行う。
1、2週後くらいから抗菌剤やNSAIDs等の副作用で不定愁訴出まくりで咳や下痢も加わり、何度も通院させたが、その都度多量の咳止めや去痰剤や抗菌剤を出す。
1ヶ月ほどして当院受診し、お薬手帳を見て職員一同驚愕・・・
そんなことが当地域では現在も多く見られます。
そこは患者も多く、ウハクリ先生です。
レセプト審査では肺炎とか記入されているのでしょうかね。
病名と検査、投薬が一致していれば通しているんでしょうね。
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医療はまじめに良心的にやればやるほど儲かりません。
また技術が高ければ高いほど儲かりません。
なぜなら治ったら通院して来なくなるからです。
だから治らずにずーっとダラダラ通院してくれるほうが儲かる。
それが現実です。
リピートしてくれるほうが儲かるので、いかに通院させるかを考える。
本来ならいかに治して通院を終わらせるかを考えるのが医療なのに。
肛門医療の闇を見てきた私としては言いたいことが山ほどある。
「病気を治さない」どころか「病気を作っている」現実に憤りを感じながら診療をしてきました。
このブログにもたくさん記事を書いています。
手術をせずに患者を帰したら5千円の売上げ
ちょっと切って(手術して)返したら5万円の売上げ
どっちがいい
どっちが儲かる
売上げのことだけ考えたら手術をしたほうがいいに決まっています。
本当に手術が必要ならいい。
だけど売上げのために手術をするのはおかしくないですか
手術ノルマを課せられている病院もありますしねぇ
これ、全部、保険診療の話です。
自由診療や美容クリニックの話ではありません。
保険診療をやっている医師から自由診療というと白い目で見られたり「患者から高いお金を巻き上げて儲けている」と言われることも多いですが、どっちが金儲けなんだと言いたい。
しかもその売上げは国から支給されたもの。
つまり国民が払ったお金をもらっているという意味では、保険診療をやっている医療機関は「国の請負事業」をやっている国家公務員と言えます。
国からもらっているのだから、できるだけ無駄を省いて本当に必要なところにだけ原資を使うようにしなければなりません。
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