先日、肛門の痛みと足のしびれを訴えて受診された患者さんがおられました。
肛門が急に痛くなる病気は色々ありますが以下の4つが有名です。
・肛門周囲膿瘍(痔瘻)
・血栓性外痔核
血栓性外痔核|手術しなくても治る痔、消えて無くなる痔、おしりの血豆
・嵌頓痔核
・随伴裂肛
です。
足が痺れてる?
神経痛のような痛み??
もしかして・・・と思って診察したら・・・肛門ヘルペスでした。
水疱も小さく、潰れていたので典型的な皮疹ではありません。
湿疹やかぶれ、肌荒れや切れ痔(裂肛)と間違えられやすいヘルペスの皮疹でした。
肛門の中にも皮疹があったので、便を出す時も痛かったのでしょう。
ヘルペスに特有の神経痛も見られました。
ビリビリとした電気が走るような痛みが肛門だけでなく足にも響く。
特徴的でした。
でも、診断されていない肛門ヘルペスは多く、27年間、誤診例をたくさん経験しました。
私は元皮膚科医なので、ヘルペスを見逃すことはまずない・・・と自負していますが、分かりにくいヘルペスも意外と多いです。
排便に関係なく肛門が痛い
ビリビリとした電気が走るような痛み
があれば疑って下さいね。
肛門ヘルペスというと「性病」のイメージをお持ちの方も多いと思いますが、回帰発症する再発型ヘルペスは性行為を介しません。
自分の体の中に潜んでいたヘルペスウイルスが活性化されることによって生じるので、誰かからうつされたものではなく、自分の中に棲み着いていたウイルスによって発症しただけ。
ヘルペスウイルスは一度感染すると一生涯、人間の体に棲み着きます。
成人するまでにほとんどの人が感染しています。
気付かずに感染している場合もあります。(不顕性感染)
ヘルペスウイルスⅠ型は三叉神経節に、ヘルペスウイルスⅡ型は仙骨神経節に棲み着きます。
だからヘルペスウイルスⅠ型は三叉神経の支配領域である顔面に、ヘルペスウイルスⅡ型は仙骨神経の支配領域である外陰部や肛門などに皮疹を生じる。
ウイルスと一緒に生きている、共存していることになるのですが、免疫が正常に保たれていれば何も悪さをしません。
ただ潜んでいるだけ。
ところが免疫が下がるとヘルペスウイルスが活性化されて神経節から出てきて、その神経の支配領域に皮疹を生じます。
神経に沿って出てくるので神経痛が引き起こされます。
だからヘルペスは「命の番人」と呼ばれる。
このウイルスが活動し始めると免疫が落ちている証拠。
疲れたりストレスがあったり、きっかけは色々です。
免疫が落ちているのでしっかり休養しましょうというサイン。
ヘルペスになったら休んで下さいね。
それにしても肛門の帯状疱疹と単純ヘルペス、ワクチン接種後から激増しています。
免疫が低下しているからというのもありますが、ワクチンを接種すると全てのヘルペスウイルスが活性化されることが分かっています。
だからなのか、ワクチン接種者は帯状疱疹や単純疱疹(単純ヘルペス)を繰り返すケースが多い。
接種された方でヘルペスを繰り返している人はとにかく休養しましょう。
そしてワクチン後遺症として治療をすると良くなるかもしれません。
ヘルペス治療はスピードが命です。
発症したらすぐに受診して治療を開始して下さい。
治療が遅れると神経痛が残ることがあります。
今は内服薬を1日1回服用するだけで治療できるので楽になりました。(昔は点滴入院だった)
薬を飲んで仕事に行く人が多いですが、できれば休んで下さい。
疲れてる証拠ですから。
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