溜まりに溜まっている患者さんが書いて下さったアンケートを今日もご紹介。
だいぶ前のアンケートになりますがご紹介したいと思います。
多くの患者さんが、なぜか手術を覚悟して来院されます。
それはきっと「痔=手術」というイメージが付いてしまっているからでしょう。
なぜそのようなイメージが付いてしまっているのか
それはメディアの影響も大きいと思います。
病院のランキング本は手術件数を指標にしたものがほとんどで、「手術件数で分かる いい病院」などというタイトルになってますからねぇ・・・。
この本の裏話は後日、詳しく書こうと思います。
結論から言うと手術件数で肛門科の良し悪しは分かりません。
個人の医師1人のクリニックで手術件数が多いのは、手術適応の見極めが正確に出来ていない可能性があります。
過剰診断・過剰手術が横行しているので注意が必要です。
手術が怖くて肛門科を受診できなかったという声をたくさん聞いているだけに残念でなりません
手術が必要な人なんて本当に少ないです。
痔の多くは手術せずに治ります。
手術でしか救えないオシリは一握り。
だから安心して受診して下さいね。
それにね、たとえ手術が必要な状態であっても、別にあなたが何も困ってなければ、手術せずに痔を持っていてもいいんです。
痔だからって絶対に手術しなければならないということはありません。
痔は良性疾患です。
直ちに手術をしなければ命に関わる病気ではありません。
どうか手術を覚悟せずに、まずは気軽に受診して下さいね。
そんな患者さんのアンケートをご紹介しましょう。
なんと、この患者さんは肛門そうよう症でした。
オシリのかゆみがあるだけで、いぼ痔(痔核・脱肛)も切れ痔(裂肛)も何もありませんでした。
そんな何もないオシリの人でも手術かも・・・って思うのですね
確かに、肛門のかゆみの患者さんに手術を勧めている先生もいるので、受診する際には注意が必要なんですが・・・
肛門のかゆみの原因は便なので、便通を直さなければ何を塗ってもかゆみはぶり返します。
かゆみを治す手術なんてありませんので、安易に手術を受けないで下さいね。
というわけで、手術が必要なケースは稀ですので、どうか皆さん、手術の覚悟をせずに肛門科を受診して下さい。
そして手術と言われたら、その場でスグに決めずに、もう1軒でも2軒でも3軒でもいい、別の病院を受診して下さい。
診断や治療方針が異なるかもしれません。
その際は肛門を専門にしている先生を選んで下さいね。
以下のサイトに専門の先生の見抜き方を詳細に書いていますのでヒントにして下さい↓
日本の肛門科の歴史と現状〜専門の医師を見分ける〜



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