今まで保険診療で受診したどの医院よりも、診察に満足できました。 | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

溜まりに溜まっている患者さんが書いて下さったアンケートを今日もご紹介。

 

今日ご紹介する患者さんは40代男性。

 

他院で手術を受けて痔を治したけれど、また腫れと痛みが出現し院長の外来に来られました。

 

院長は2019年9月に脳出血で倒れ右半身麻痺になってしまったため現在、肛門診療はお休みしています。

 

知らない方はコチラの記事を読んで下さい↓

 

 

 

 

今日のアンケートは2017年のものです。

 

掲載するのが遅くなってしまいすみませんあせる

 

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2011年5月に他医院で痔核手術を行いましたが、1年程位で、又、市販薬を使うような腫れと痛みを感じるようになり、ここ一年くらいは注入軟膏を手放せなくなっていました。

 

又、手術が必要か、と思っていたのですが、前回手術した病院では、十分な説明を受けられなかったという事もあり、受診を躊躇しておりました。

 

そんな時に当診療所の事を知り、受診することにしました。

 

受診してみて、院長より非常に丁寧で詳しい説明を受けることが出来ました。

 

又、その内容にも十分納得することが出来ました。

 

診察はやはり痛かったですが・・・。

 

手術も必要なかった事や、写真を使った説明、又、便通のコントロールなど、色々な事を教えていただき、気持ちも前向きとなることが出来ました。

 

自分の”今”の状態を詳しく知ることが出来て、今まで保険診療で受診したどの医院よりも、診察に満足できました。

 

これからも便通のコントロールに取り組み、生活していきたいと思います。

 

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嬉しい感想をいただき有難うございました。

 

本来であれば院長からコメントをさせて頂く予定だったのですが、現在、肛門診療をやっていないので、代わりに私がブログで採り上げたいと思います。

 

この患者さんに限らず、痔の手術をしたけれど、また痔になって受診される方は多いです。

 

中には二度も三度も痔の手術を受けておられる方も・・・。

 

手術で一旦痔は治りますが、手術をしても痔にならない肛門を作ることはできません。

 

肛門に負担のかかるような排便習慣を続ければ、またオシリは故障します。

 

また痔になってしまう。

何度でも痔は繰り返されます。

 

その事に気付いてから治療方針を180度転換しました。

 

手術適応の痔であっても、まずは痔の原因となった便通を直すことにしたのです。

 

便通を直してから手術しても手遅れになりませんし、排便管理がちゃんと出来るようになってから手術をする方が、術後の経過もいいです。

 

うちの診療所の手術が痛くないのは、きっと排便管理をしているからだと思います。

 

必ず坐薬や浣腸を使って便を出し切ってもらってますから。

 

だって傷口に便が付いていたら痛いでしょう?

 

痛いだけならまだしも、傷が炎症起こして腫れ上がったり、ひどい場合だと傷が化膿してしまうこともあります。

 

痛みと便は関連していることが多くて、便を出したら痛みがマシ、痛くなくなったびっくりなんてことも日常茶飯事。

 

特に排便の後、痛みがひどくなってくる場合は便が残っている可能性大。

 

そんな患者さんをたくさん診ているので、便を出し切って肛門を空っぽにすることをまずやってもらっているわけです。

 

そうしたら・・・

 

手術適応だった患者さんが改善する →これなら手術しなくてもやっていけるよね →じゃあ手術するのやめます・・・ということが増えてきて、手術件数は激減しました。

 

一番手術が多かった時期の9割減ですね。

 

売上げは減りましたが患者さんの笑顔は増えました。

 

手術して痔を治したあとの患者さんの笑顔もたくさん見てきましたが、手術せずに痔を治した患者さんの笑顔はちょっと違うのです。

 

手術して痔を治した患者さんは「先生に治したもらった」感覚が強いのですが(だからその分、すごーく感謝されるのですが・・・)、手術せずに痔を治した患者さんは「自分が頑張った」という意識があるからか「達成感」があり、「これを教えてくれてありがとう」という感謝なんですよね。

 

どっちもすごく喜んでいただけるのですが、患者さんの意識が少し違うかな・・・という印象ですね。

 

手術せずに痔を治した患者さんは、オシリの調子が良くても必ず年に1回のオシリ健診に来られる方が多いのですが、手術して痔を治した患者さんは「手術したら終わり!」という意識になるのか、来られなくなる方がおられます。

 

そして数年後、オシリの調子が悪くなってから受診・・・というパターンに汗

 

結局、手術して痔を治しても、便通を直していなかったのですね汗

 

手術しても便通は治りませんから、排便管理だけ患者さんが日々の生活の中で続けていかないと、また同じ過ちを繰り返してしまいます。

 

 

だから痔の根本治療は痔の原因となった便通を直すことだと確信しています。

 

 

こういう考え方や治療方針について初めて来られた患者さんや、数年ぶりの患者さんに時間をかけて説明をしているワケです滝汗

 

20〜30分は最低でもかかるので、保険診療の肛門科に通院されていた患者さんはビックリされますね。

 

このアンケートを書いて下さった患者さんのように、それを喜んで下さって満足していただける人に来て頂きたいです。

 

長々とした説明はいらん!

さっさと治療してくれ!

 

という人は保険診療の標準治療を受けて下さい。(そんな人、まず来られてないですけど・・・)

 

きっと診察もスピーディで、さっさと手術をしてくれると思います。

 

 

私たちが目指す医療はそこではないので、本気で治したい人、根本治療をしたい人に来て頂きたいですね。

 

院長の患者さんで、院長の診察をご希望の方は、お電話で診察予約をお取り下さい。

 

肛門の診察は私がして、そのあと院長にバトンタッチします。

 

平日の午前中はリハビリなので、お昼頃あるいは午後の時間帯でしたら可能です。

 

遠慮なくおっしゃってくださいねウインク

 

別に私は気を悪くしたりしませんので〜。

 

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是非、本屋さんで買ってくださいドキドキ