溜まりに溜まっている患者さんが書いて下さったアンケートを今日もご紹介。
今日は2018年冬に院長の診察を受けられた30代女性患者さんをご紹介。
心のこもったアンケートを書いて下さっていたのに、掲載するのがこんなに遅くなってしまい申し訳ありません
以前は直腸性便秘と説明していましたが、今は排便後に便が残っている状態を「出残り便秘」、便がいっぱい溜まっているのに便意がない状態を「鈍感便秘」と名付けて説明しています。
出残り便秘は進行してひどくなると鈍感便秘になります。
切れ痔(裂肛)がある場合、残った便はキズを汚染するため排便後いつまでも痛みが続いたり、キズが炎症を起こして見張りイボや肛門ポリープなどの突起物を作ります。
便まみれの肛門に注入軟膏を入れても効果半減。
なんとなーく痛みや出血がマシになった感じはするかもしれないけれど、キズは治らない。治ってない。
そうしてどんどん悪化させてしまう。
皆さん、便通を直さずに薬だけ使ってるから、いつまで治療しても痔が完治しないのです。
まずは坐薬を使って残った便を出して肛門を空っぽにすること。
そこから治療を始めます。
便を出し切るだけで痛みが軽減することが多く、診療所では痔の注入軟膏を出すことはほとんどありません。
診療所特製手作り軟膏Sザルベを塗るだけで終わり。
薬なんていらないんですよ。
坐薬による排便管理は数年は続けている人が多いです。
鈍ってしまった肛門の感覚が元に戻ってくれば、便が分かる、便意が来る、便をスッキリ出せるようになるので、そうなったら使う必要はありません。
最初は毎日使っている患者さんが多いですが、2〜3年経ったら使う回数がグッと減って週に1〜2回というケースも増えてきます。
そうなるまで根気よく頑張って下さい
なんせ便を残して生きてきた年数だけ坐薬は必要ですから。
下剤ではないのでクセになったりしませんから安心して使って下さいね。
きっと自覚症状がないだけで出残り便秘の人は多いでしょうねぇ〜。
私はウォシュレット使ってる人は全員、出残り便秘だと思ってますけど
だってね
そもそもスッキリ排泄できていたら洗う必要ないんだもん。
洗わないといけないような排便が間違ってるのに、その間違いに気付いていない人が大半でしょう。
そしてオシリが大変なことになってから気付く・・・という流れになっている患者さんを大勢診ています。
どれくらいいきんだらよいか?ということについては
息止めて
青筋立てて
いきまない
1回のいきみは10秒以内に
とアドバイスしています。
無理矢理いきんで便を出すくらいなら、坐薬の力を借りて出す方が肛門に負担がかかりませんので、あまり頑張りすぎず、サッサと坐薬を使って下さいね
便が出やすい姿勢やいきみ方については私の本にも書いていますので是非参考にしてください。
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