切れ痔で肛門が狭くなったから手術を受けたのに・・・ | みのり先生の診察室

みのり先生の診察室

5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

昨年、遠方から来られた患者さんが書いて帰られたアンケート用紙。↓

 

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約2年近く裂肛に悩まされ、傷がない時の方が少ないというくらいだったので、このままずっとこの状態なのかなと不安に思っていました。

しかしその中でも一番調子が良かった時に、ストレスや長時間座っていたこと、冷えが重なって外痔核ができ、以前通院していた病院で日帰り手術で取りました。

それまでは傷があっても日常生活には支障がなかったのに、手術の痛みは強く、便通コントロールがうまくいかなくなり、仕事に行くこともできないほどで、日帰り手術なのにこんなになってしまうのかと、とても落ち込みました。

もちろん裂肛も治っていなかったので、痛みのことや生活のことなどで、先生に相談したくても質問を1〜2個するだけで、先生のイライラが分かるくらいだったので、聞きたいことも聞けませんでした。

その状態で家族の転勤のため引っ越しをすることになり、病院も変える必要があったため、インターネットで探したところ、ここを見つけました。

自分の症状(傷がなかなか治らない、トイレットペーパーに何度も便が付くなど)に当てはまるところが多かったため、費用的な部分がかなりネックでしたが、夫の一押しもあり、受診することにしました。

前置きが長くなってしまいましたが、診察の内容は私にとっては結構衝撃でした。

坐薬を毎回自分で入れ、肛門マッサージをするということで頭がいっぱいになり、先生の話についていくのが大変でした(笑)

夫も一緒に診察についてもらったので、一緒に来て話を聞いていてもらって良かったです。

帰りは自分でできるかとても不安でしたが、

 

「おしりは被害者、自分は加害者」

 

「自分のせいでこうなったのだから、自分でどうにかするしかない」

 

と言い聞かせて、頑張っています。

先生には自分が聞きたいことも聞けたので良かったです。

これからどうなるかはまだ分かりませんが、きちんと自分で受け止め、取り組み、何回も受診せずに共存していけると良いなと思っています。

前置きで愚痴っぽくなってしまいましたが、本当にありがとうございました。

 

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(この患者さんは2回目の通院で完治終了となりましたドキドキ

 

 

私の外来には、痔の手術を受けたのに痛みや出血などの症状が全然良くならない、それどころか手術をしたせいで余計に痛いえーんという患者さんがたくさん来られています。

 

こんなことになるのなら、手術なんて受けなければ良かったショボーン

 

と後悔して涙を流す人も多いですタラー

 

手術をする前の肛門を診ていないので推測でしか言えないのですが、

 

そもそも本当に手術が必要だったのか?

 

手術でしか治せない状態だったのか?

 

分かりません。

 

なぜなら手術を宣告されたけれど、手術を受けずに保留にして、セカンドオピニオンで私の外来に来られる患者さんも多いのですが、手術の必要なしという結末になることがほとんどだからです。

 

脱出症状もない

出血や痛みもない

 

何も症状がないのに脱肛手術を勧められていたり

 

全然肛門が狭くないのに

肛門狭窄症の手術を勧められていたり

 

中には

 

全く痔なんて何もない正常な肛門なのに

 

「複雑痔瘻で今すぐ手術が必要です!」

 

と宣告されていたり・・・ポーン

 

診断がとんちんかんなことが本当に多いんですあせる

 

この患者さんもそうでしたが

そういったケース

 

ほぼ全例が専門外の先生の診断でした汗

 

 

肛門科だけは専門にかかってほしい

 

と声を大にして言いたい。

 

 

専門の先生だと

 

痔じゃないものを痔と言ったり

 

必要のない手術をしたり

 

患者さんが希望しない手術を無理矢理勧めたり

 

しないと思うのです。

 

 

専門だと思って受診した?

 

そういう患者さんもおられますが、大部分は近所で手軽に・・・と、看板に「肛門科」って書いてあるクリニックを受診されています。

 

ちょっと調べれば分かると思うので、是非、以下の記事を読んで、ネットで調べて専門の施設に、専門の先生にかかってほしいです。

 

家から遠くても専門の先生にかかって欲しいと願いますお願い

 

どこにかかるかで

誰に診てもらうかで

 

大きくあなたの肛門の運命が変わるかもしれませんから。

 

 

あとで後悔しないために

 

ちょっと一手間かけてみてください。

 

 

こちらに専門医の探し方を書いています↓

(大阪肛門科診療所ホームページ内の「痔と便秘のコラム」でお探し下さい。)

 

肛門科専門医の探し方・選び方

 

 

クリニックの先生の経歴をチェックして、以下の専門施設での研修・勤務経験がある先生を選ぶことをオススメします↓

(大阪肛門科診療所ホームページ内の「痔と便秘のコラム」でお探し下さい。)

 

日本の肛門科の歴史と現状 〜専門の医師を見分ける〜

 

 

女医さんにこだわると専門の先生にかかれません。

 

肛門科は女医かどうかよりも専門性で選んで欲しい。

 

本当の専門家なんて全国で20名くらいしか居ないから↓

(大阪肛門科診療所ホームページ内の「痔と便秘のコラム」でお探し下さい。)

 

肛門科の女医とは?女性肛門科とは?

 

 

そして手術が必要な痔なんて、そんなに多くないです。

 

痔の多くは手術なしで良くなります。

 

手術件数を誇っている施設は要注意。

 

真面目に良心的に肛門診療をやっている先生の手術率は低いです。

 

 

それにね

 

いくら手術して痔を治しても

 

痔の原因となった便通を治さなければ

 

何度でも痔を繰り返します。

 

 

次の記事も参考にしてください↓

 

痔は手術しないと治らないのか?(手術しても治らないかも?!)

 

 

お尻で悩める人々が

適切な医療を受けて

幸せになることを願っています。

 

診療所のセラピードッグ「ラブ」あしあと

私とラブが一番好きな場所ピンクハート

思いっきり走って

楽しくおしゃべりして

美味しいモノを食べて

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