良医って何? | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

以前のブログで
医療本について書きました↓

 

医療本のカラクリ

 

その医療本のタイトルが
「良医」だったので

 

良医って何だろう?

 

って自分なりに
考えてみました。


知識や経験が豊富で
腕の良い医者?

 

手術実績がある医者?

 

学会の権威?

 

名医?


うーんやる気なし
どれも正解だし

 

正解って患者さんによって
違う
と思うんですよねえへへ…

 

 

どんな先生に診てもらいたいか?

 

って

 

人によって違いますよね?

 

 

合う合わないもあるし・・・苦笑い

 

 

私が思っている良医とは

 

患者さんの
「不便」「不快」「不満」を解消し
医療を通して患者さんを幸せにすること

 

かな。


大げさですが
本気でそう思っています。

 

 

だから

 

手術だけが治療ではないし
手術だけが正解じゃない。

 

 

手術をせずに
今困っている症状が
無くなるのであれば

 

手術をしない

 

という選択肢もある。


たとえ痔があっても・・・。

 

 

医学的には手術適応で、

手術をすることが
正解であったとしても、

 

患者さんが
それを望まないのであれば、

 

手術をせずに

 

今の症状を改善する方法を
一緒に考える。

 

 

医学的に正解であることが
必ずしも
患者さんを幸せにするとは限らない。

 

 

そんなケースを
たくさん診てきました。

 

 

特に痔は良性疾患です。


癌と違って
手術をしなくても
それが命に関わることはありません。

 

 

だから

なんでもかんでも

 

やれ手術だ!
やれ注射療法だ!

 

じゃないと思うんです。

 

 

何も困った症状が無くて
患者さんが不便を感じてないのなら

別に痔があっても
いいじゃないですか。


それを

 

痔を見つけたら即治療!

 

って思っているのは

 

実は医者だけで、

 

患者さんは手術を望んでない

 

っていうことって
実は多いと思うんです。

 

 

手術をしたくない人が
こんなにも多いとは

 

正直、私たちも
便通治療に重きを置くまでは
思ってもみなかったです。


手術が正解で
手術が正義だと
ずっと信じてましたから・・・。

 

 

手術をしてあげることが
患者さんのため


そう信じて
ずっとやってきました。

 

 

とかく医療者は
病気を見つけたら治療しなければ!
と意気込んでしまうのですが

 

それが
患者さんにとって
本当に良いのかどうかは
正直分かりません。


だから

 

患者さんと一緒に
どうするのか
相談して考える
んです。


そして

どうするのか
決めるのは

患者さんなんです。


患者さん主体の医療のほうが

 

患者さんも
医療者も

 

双方が

 

幸せな結果になると思います。

 

 

なぜなら

患者さんの体は
患者さん自身のもので

自分の体に対する責任
ちゃんと持てるようになるからです。


先生に言われたから

 

先生にすすめられたから

 

良く分からないので
先生にお任せします


ではなく

ちゃんと自分で決めて欲しい。

 

 

だから

ちゃんと分かるように
病気の説明だってするし

便通のことも見直してもらう。


逆に言うと

 

それが出来ない
そんなことしたくない


という人は、

 

私たちの所に来ても

 

うまくいかない
幸せに出来ない


だから

 

どんな先生にかかりたいか

 

ちゃんと
受診前によく考えて欲しいです。


あなたにとって良医とは何ですか?

 

診療所のセラピードッグ「ラブ」らぶ
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