年末に手術をしない理由 | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

12月は入院手術を取りやめたため

初めて何の心配もなく

安心してお正月休みを過ごすことが出来ました。4


手術患者さんを抱えていると

術後の出血のリスクを考え

何かあった時のために

遠出をしません。


旅行にも行きません。


術後3週間くらい

いつでも診療所に戻れる距離のところに居ます。


だから

年末に旅行に行こうと思うと

12月の手術は上旬までに終えなければならないんです苦笑い


また年末年始は

大病院もお休みですし

何かあった時に対応出来ません。


安全のために

手術日を12月上旬に設定したり

12月中旬以降の手術をお断りしている

医療機関も多いです。


昔、大阪肛門病院だった頃

年中無休で入院患者さんを

お引き受けしていた頃がなつかしいです汗


おせち料理を

患者さんにもお出しして

一緒に病院の食堂で食べたことを

今でもなつかしく思い出します。


何事もなく良かったです。


でも今は私たちも

他の医療機関と足並みを揃え

年末年始は休むことにしています。


入院中に肛門以外の病気を発症したり

痔とは関係のない疾患で熱発したり

転倒して頭を打ったり

予期しないことが起こった時に

搬送先が閉まっているからです。


患者さんの安全のためでもあります。


だから今年から12月の手術日を

12月上旬に設定しました。


それに

最近、手術が必要なケースが

本当に減ってきています。


他の肛門科で手術と言われた患者さんでも

ほとんどが保存的治療で治っています。


また、たとえ手術適応であっても

患者さんが望まない手術はしない

という方針なので

大阪肛門科診療所では

手術率は5%以下です。


ほとんどが

手術をせずに治っています。


それにね

痔の原因となった便通を直さなければ

手術を受けても

また何度でも痔を繰り返します。




だから

痔の根本治療は

薬でも注射療法でも手術でもなく

痔の原因となった排泄や

便通を悪くしている生活習慣を直すこと


なんです。



大阪肛門科診療所では

痔の根本治療に力を入れて取り組んでいます。



手術が必要な患者さんも

手術が必要のない患者さんも

関係なく

来られた患者さんには

排泄便通を見直してもらっています。


そこを改善するだけで

手術が必要なほどひどい痔でも

改善することが多いです。


年末年始は

切羽詰まった患者さんが

突然、来られることが多いですが

どこも閉まっているため

お引き受けするのが難しいです。


ひどくなる前に

早めに受診して下さいね。

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診療所のセラピードッグ「ラブ」らぶ
毛布にくるまって
気持ちよさそうに寝ていますzzz