オシリだけじゃなくて
外陰部や太ももの内側
さらには
もう全身あちこち
かゆくてたまらな～い！
という方もおられます。
最初はオシリのムズムズ感から始まって
かゆいのは不潔にしてるからだ・・・
と思って
温水便座で洗ったり
トイレットペーパーでゴシゴシこすって拭いたり
お風呂で石鹸付けてゴシゴシ洗ったり
シャワー直撃したり
手でこすったり・・・
まぁ、いろんなことをしてるんですよ
その時は気持ちいいけど
あとで余計にかゆくなったり
掻きすぎてヒリヒリ痛くなったり
オシッコがしみたり・・・
まぁ、掻けば掻くほど
ひどくなっていくわけですね
そして最初は
オシリだけが痒かったのに
そのうちどんどん広がって
気付くと
もういろんなところが
かゆくてたまらない
そんな状態で
私の外来を受診される患者さんもおられます。
婦人科や皮膚科に行っても治らない・・・
と、あちこち色々なクリニックを回ってから来られる方も多いです。
そのような患者さんの
衛生習慣を詳しくチェックすると
皆さん、共通して
洗い過ぎてます。
そうです。
洗い過ぎ
なんですよ。
皮膚を守ってくれている大切な天然の脂（あぶら）
を落としてしまってるんです。かゆみを訴えて来院される患者さんの8割以上が固形石鹸を愛用されているのも興味深いです。
石鹸にも色々ありますが
天然の肌にやさしい石鹸でも
私は使用を中止してもらっています
なぜなら
石鹸は脱脂力が強いからです。
石鹸で洗った後の肌は
キュキュッ
となります。そのさっぱり感がたまらないのですが
乾燥肌の人には向かないです。
だから私は皮脂を落とさない敏感肌用のボディソープを使ってもらっています。
泡で出てくるタイプのボディソープを
手のひらに乗せて
やさしく皮膚をなでるように洗います。
ボディタオルやスポンジ、ブラシなども禁止です。
摩擦になるからです。
特にナイロン系のタオルやブラシは皮膚炎を起こすことが多いです。
手でやさしく
体を洗うんです。
あまりひどい人にはボディソープすら使いません。
お湯で汚れを落とすだけにしてもらいます。
そしてお湯の温度も大切です。
かゆみの強い人は
熱いお湯を好む傾向があります。
熱いお湯は脱脂力が強く
お肌の乾燥の元となるだけでなく
熱さで痒みを引き起こしますから
40度以下に設定します。
そしてシャワーもゆるめにして
そ～っと洗い流します。
決してゴシゴシこすらずに
やさしく洗い流します。
今まで石鹸を使ってきた人は
「汚れが取れてない気がする」
「キュキュッとならずにぬるっとするから気持ち悪い」
って言われますが
それで正常なんです。
今までが落としすぎなんです。
皮脂膜を落とさないスキンケア
が大切です。そしてそれを続けると
今までのかゆみが
嘘のように無くなっていきます。
これには皆さん
感動されます。
全身まっ赤っかだった人も
2週間くらいで随分良くなります。
まさか洗い過ぎだったとは・・・
と皆さん驚かれます。
かゆいからキレイに洗っていたのに・・・
と言われることも多いです。
そう。
皆さん、洗い過ぎなんです。
そんなに一生懸命洗わなくても
皮膚はキレイなんですよ
清潔好きもほどほどにしましょうね
診療所のセラピードッグ「ラブ」
右側がラブです
犬のようちえんで
他のワンコとも
上手に遊びます
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